松木です。
「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」の一員として
2016年にジロ・デ・イタリアに出場した
山本元喜さんの本が、7月6日に出版されます。
最近、山本選手を知る機会が増えましたが、
そのエピソード(exエクストリーム琵琶イチ)を聞くと、
良い意味で「少し変わった人なのかな」と感じています。
山本選手がどういう人なのかに触れながら、
本の内容についても話していきます。
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目次
山本元喜さんについて
奈良県生駒郡平群(へぐり)町出身で、
十三峠に最も近いプロロードレーサー。
- 全国高校総体ロードレース優勝
- 全日本選手権U23ロードレース2010・2011の二年連続優勝
- 2014年全日本選手権ロードレース・TTともに3位表彰台
こういった成績が認められて
2015年からの2年間、UCIプロコンチネンタルチームである
「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」に所属することになります。
2017年からは、和歌山が拠点のコンチネンタルチーム
「キナンサイクリングチーム」に所属。
それが、近ごろ山本さんのことを知る機会が増えた理由の一つです。
プロロードレーサーと聞くと、
どこかとっつきにくいイメージがあったりもするんですが、
山本選手が書いているブログを読んでいると、
豊富な知識と経験に裏打ちされた技術を感じる反面で、
「遊び心」
「チャレンジ精神」
そういった、どこか
プロっぽくない気持ちを持ち合わせた選手な気がします。
ブログには、色んなエピソードを書いてくれていますが、
その中の面白エピソードを2つ紹介します。
山本元喜さんの変わった2つのエピソード
【其の壱】3日間で1000km走った「エクストリーム琵琶イチ」
山本元喜さんのブログ↓
昨日5月頭ごろに「エクストリーム琵琶イチ」を決行。
「3日連続で自走琵琶イチをする」という挑戦らしいのですが、
結果的に、3日間で計1000kmを単独走破。
しかも、3日目に平均時速31.2km/hで400kmを走り切っています。
これは相当ヤバいですね(^^;
弱虫ペダルの「1000km合宿」でも4日かけていて、
あの小野田くんでさえも、かなり追い込まれていました。
1日で3ookm以上走ったことはありますが、
次の日には、自転車にまたがることさえ嫌になりましたから、
「3連続」というのが相当クレイジーだと思ってしまいます。
【其の弐】奈良、大阪の峠狩りを実施中
生駒出身ということもあって、
周辺の坂を荒らし回っているようです。
最近、その走行動画をよくアップしているんですね。
「十三狩り」の動画。
(23秒負けました)
「ブドウ狩り」の動画。
そして、極めつけは「暗狩り」。
さすがに、時々4km/h台に落ち込んだり、
「マジか」と思わずつぶやいてしまっていたり、
苦しんでいる様子が伝わってきますが、それでも速い‥‥
山本選手は、
小柄の割に体重が64kgもある筋肉体質で、
いわゆる”ヒルクライマー”ではありません。
にも関わらず、
どの峠も相当早いタイムで登っていて、さすがですね。
ちなみに、下の記事は、
自分が暗峠に挑戦した際の記録です↓
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『僕のジロ・デ・イタリア』は、どんな本なのか?
次にあるのは、
出版社である「東京出版」さんが書いている
『僕のジロ・デ・イタリア』の説明文です。
「グランツール」と呼ばれる世界的な大会のひとつ、イタリアの「ジロ・デ・イタリア」の2016年大会を、初出場にして完走した山本元喜選手。1991年生まれの彼は、日本自転車史上、最年少でのグランツール完走者である。明るい性格の一方で、レースの極めて詳細なブログを書き続けたことに現れる「記録魔」的な独特のキャラクターが個性的であり、完走を目指す彼の戦略や、映像に現れないジロの現場のプロトンの選手たちの様子が描かれていた。
そんな山本選手が、2016年のジロの裏側をリアルに、詳細に描いたスポーツノンフィクション。大学卒のいわゆる「普通の若者」であった彼が、世界的自転車レース、「ジロ」を完走したことを描いた自転車スポーツノンフィクション。
山本選手は、ジロ・デ・イタリアを走っていた当初、
毎日欠かさずにレースの感想をブログ更新していました。
『僕のジロ・デ・イタリア』は、
その際のブログ記事を、もっと広く、つぶさにし、一冊の本にまとめた
「ジロ・デ・イタリア体験記」のような内容で、
山本さんの経歴、ジロ・デ・イタリア前後の話などにも触れています。
プロロードレースに関して知るには、
基本的に自転車ニュースを読むしかありません。
そして、そこから得られるのは、
大会結果などの「知識情報」がほとんどで、
「レースの臨場感」まで感じることは難しいです。
その点、『僕のジロ・デ・イタリア』は、
実際に走った選手自らが書いたものですから、
単なる「知識情報」の枠を越え、
頭の中で実際のレース状況が浮かび、
ジロ・デ・イタリアを少しは疑似体験できるのではないでしょうか?
山本さんは理論派でもありますから、
レース以外のことを書いている部分では、
「知識情報」として参考になる話もあるでしょう。
ネットで得られる情報をまとめただけのような
いわゆる「ロードバイクのハウツー本」なんかよりも
ずっと面白く、それと同時に役立つ本にもなっているはずです。
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