性能&コスパの最終極致Lun『Hyper』

ラストは「スポーク&ハブ編」です。

 

例の悪魔的ホイール⇩が届きました。  早速実物を眺めたり、いじくり回したりした所、色々と面白い事が判明。全部いっぺんに話してしまうと結構な長さになるんで、少しずつ話していきますねー(^^) まず今回は「購入までの流れ」「付属品」「実測重量」あたりの事を。 【次回以降⇩】どこで購入したか?Winspace Japanのオンラインショップ「W.V.C.C.Store」より購入。名古屋サイクルスポーツデイズでのブース訪問特典により、10%オフの156,420円でした。 実は、誰もが知る日本語対応の中国オンラインショップで...
Lun『Hyper』実物インプレッション第二弾は「リム編」業界最高レベルの高剛性・高強度・高耐熱性と謳う、その理由に迫りましょう! 前回⇩ 基本スペック(寸法、重さ)とあるサイトの情報によりますと、38㎜リムブレーキ仕様の実測値は430~435g前後。そして50㎜の実測値が470g前後だそう。 ホイール重量が軽い(実測1259g)ですからリム重量も相当軽いのかな?と想像しましたけど、思いのほか標準的な数字に落ち着いてますね…… ……まぁ確かにBONTRAGERのOCLVのように特殊カーボンでも使用しない限りこれ以上の軽さを...

スポンサーリンク

エアロ形状のカーボンスポーク

形状と実測重量

楕円とブレードの中間的な形状。

幅3.1㎜、厚さ1.4㎜(両端Φ2㎜丸スポーク)
(cf. Bontrager『Aeolus』のDT AeroLiteは幅2.1㎜、厚さ0.9㎜)

 

 

予備で入っていたスポーク3本の重さ8.7g

1本あたりだと2.9g(カタログだと2.6g)

 

ステンレススポークの最高峰Sapim CX-RAYの場合、
同じ長さで実測5.6~5.7gでしたから、およそ半分の重さですね(^^)

横剛性、引張強度

続いて、手で曲げて「横剛性」を確認してみます。

 

「ふむふむ………大分とコシがある感じだなぁ(グニグニ)」

 

曲がらないってことは流石にないですけど、
まるで「竹」のような”芯”のある硬さを感じますね。

このカーボンスポーク特有の硬さが、
Lun『Hyper』の高い「横剛性」の一端を担っているのは間違いありません。

 

 

ちなみに「引張強度」に関して、カーボンスポークは
ステンレススポークとは比べ物にならないほど高い性質を持っています。

次のデータをご覧ください。

 

点々の線で示されたステンレススポークは
1500N付近から伸び具合が顕著になり、3000Nで完全に伸び切って千切れます。

対してサンプル1~5で示されたカーボンスポークは
引っ張り荷重と伸びが比例し、4000Nに到達すると”バツンッ”と一気に千切れます。

 

 

……とは言え、ロードバイクに乗っていて、
スポークが千切れるほど高い引っ張り力がかかる機会などまぁ無いでしょう。

ですが、
力強く踏み込んでスポークに大きなテンションがかかった際、
カーボンスポークの方が伸びづらい特性が強いのは事実。

 

つまりパワーロスが少ない(=パワー伝達力が高い)だろうと想像できますね!

両端の構造

まず、こちら側をハブに引っ掛けます。

 

で、反対側(左)をリムの穴に通した後、
専用の内蔵ニップル(右、実測重量0.4g)を回してテンションを上げていく構造。

 

ですから、振れ取りの作業イメージは このようになります。

ハブ内部

セラミックベアリング


(フロント6803×②、リアフリー側6903×①、反フリー側6803×①、フリーハブ内部6803×②)

グリス拭いてメーカーを確認してみたところ、
S&Sという台湾メーカーのベアリングでした。
(「MAVICと同じメーカー」と伺いましたが、どうやら違った模様^^;)

私は存じませんでしたが、台湾ではそこそこ有名なメーカーらしい……

 

 

回転させて抵抗感を確認してみます。

 

「よく回ってくれる………ただ、わずかにノイズも感じるかなぁ~」

 

ごくごくわずかではありますけど、手に”コリッと感”が伝わってきます。

 

Hambini氏のレビューでは
「レース使用だと4000kmで傷み始め、おそらく6~7000kmで要交換」と話されていますし、
とりあえず”高品質”ってことはなさそうですかねぇ~(笑)

 

もし乗っている内にベアリングの回転が渋くなってきたら
日本が誇るNTN製のステンレス製のものに交換するつもりでいます。
( ↓ LLU(両面接触=シールド性重視)、LLB(両面非接触=速さ重視))

 



3爪×2のラチェット構造

ラチェットの爪は6つ。そしてハブ側には36ラチェット

 

この6つの爪、よ~~く見てみると一定間隔では配置されていません。

 

上図のように3爪ずつラチェットに引っ掛かる位置関係にあるんです。
(BITEXハブ、ZIPP ZR1ハブなどとも同じ仕組み)

 

このシステムのおかげで36ラチェットでありながら
72ラチェット相当の「細かいかかり」を実現します(5°に1度かかる)

 

 

……と、良い事のように聞こえますけど、個人的には▲

 

6爪だとラチェット音が結構うるさいんですよね~(^^;(下の動画参照)

加えて爪が多いほど空転時の回転抵抗が大きくなりますし。。。

多けりゃ多いほど良いって訳じゃないです。

 

【BITEXハブの27×2=54相当のラチェット音】

 

 

う~~~ん、なんか良い改善策はないものか……

 

あっ、そうだ!

面白い妙案を思いついたぞ( ゚д゚)ピコーン!

 

 

(カチャカチャカチャ)

 

 

3つ爪化(笑)

3爪36ラチェットが個人的にベストバランスです。

ハブ本体(寸法と重量)

フロントハブは標準的な寸法ですが、

 

リアハブの寸法はかなり良い (゚ー^*)dグッ

 

注目すべきは、反フリー側の赤文字の数値(エンド~左フランジ間の距離)

ここが広い(スポークがハブの中心側に寄る)と「横剛性」が如実に落ちます。

 

所有しているAeolusはここが28㎜もあるため
リアホイールの横剛性が低いのが弱点に……

 

それに比べLun『Hyper』は23.5㎜。トップクラスに狭いんです!

 

 

 

・・・ここでちょっと算数の時間。

これまで見てきた各パーツの実測重量からハブ重量が予想できます。

ホイール全体:1259g
リム:432g×2個=864g
スポーク&ニップル:(2.9g+0.4g)×37本≒122g

 

以上よりハブ前後の計算上の重量は、
1259-864-122=273gと導かれます。

だいたいフロントハブ85g、リア188gといった内訳でしょうかねぇ(^^)

 

  • Enveオリジナルカーボンハブ 公表232g(F:74g、R:158g)
  • DT SWISS 180 公表262g(F:87g、R:175g)
  • TNIエボリューションライトハブ 公表288g(F:60g、R:228g)
  • WH-7900-C35-TUのリアハブ実測275g(シマノハブは重い!)

 

よって、Lun『Hyper』のハブは「DT SWISS 180に近い軽さ」だと分かりました。

リアホイールの剛性をテストしてみる

【実験①】床に置き、リムの両端に体重をかける

「横剛性」が低いホイールなんかは”ボヨンボヨン”するんですが、
このホイールに関してはビクともしません。

 

これは誰でもできる簡易的な「横剛性」の検証ですけど、

専用リグを用いた正式なテストにおいても
実際に高い「横剛性」のデータが得られています(→データはこちらの記事内)

 

先ほどの話した「エンド~左フランジ間の距離」が効いているのでしょう。
(リムやスポーク自体の「剛性」がしっかりしていることも関係しています)

 

【実験②】フリー側と反フリー側のスポークを”にぎにぎ”

ふむ……スポークテンションの左右差は比較的少ない方だと感じますね(^^)

 

「エンド~左フランジ間の距離」を小さくする代償として
一般的にスポークテンションの左右差は大きくなってしまうのですが、

  • コシのあるカーボンスポーク
  • 2:1組
  • 大きい右フランジ

これらの工夫により見事に是正!!

 

逆にこれらが施されていないAeolusなんかで同様のことをした場合、
反フリー側のスポークだけ やたらとタワんじゃいます。。。

【まとめ】10年の末に辿り着いた車輪Lun『Hyper』

全3回に渡って「実測重量」「リム」「スポーク」「ハブ」と精査してきました。

おかげで基本的な特徴・スペックはほぼ網羅できたように思います。

 

 

で、結局のところLun『Hyper』というホイールは一体何者なのでしょうか?

 

 

主流ブランドのホイールを10年間OEMで製造してきた後に気づいたのは、業界は常に「最も軽い」「最適な空気力学」「最も硬い」などを追求しているということ。

 

ですが、私たちはそれを変えたいと思っています。

 

なぜなら、ホイールの最高パフォーマンスはこうした“最も…”を追求することではなく、ホイールのあらゆる側面のバランスをとることによって達成されるべきだからです。

 

それには空気力学、剛性、重量、互換性、さらには価格さえもすべて考慮する必要があります。

 

このバランスこそが、私たちLúnのモットーなのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・—Lun『Hyper』のカタログより抜粋

膨大な数(おそらく何十万)のカーボンホイールを生み出してきた中で
最終的に辿り着いたのが”高バランス”という境地。

 

その悟りを具現化したものがLun『Hyper』なのです。

 

特に、この”バランス”に「価格」が含めている点は、
ブランド料、宣伝費を容赦なく乗っける大手メーカーじゃ考えられません……

 

 

来たる富士ヒルはLun『Hyper』で挑戦するつもりですし(⇒レースレポート
その後も長く愛用していきたいと思っていますよー(^^)

 

スポンサーリンク