試乗インプレ後編最終回の前にフレーム外の機材ネタ

1年以上日の目を見る機会が無かった間に密かに力を蓄えていたモンスター達が、
今回の展示会の至る所で蠱惑的に跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)しておりました。

 

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東京五輪のために開発されしヘルメットOGK『IZANAGI(イザナギ)』

右から『IZANAGI』『AERO-R1』『FLAIR』

 

Mサイズ重量 コンセプト 苦手 価格
IZANAGI 225g クーリング
フィット
寒い日 33,000円+税
AERO-R1CV 205g (+シールド42g、オーバーシェル44g) 空力 高温多湿 23,000円+税
FLAIR 170g 軽量 無し 21,500円+税

 

「強度確保」と「通気性」の両立することができる
薄くて硬いプラスチックレインフォースメント・ブリッジ

 

そして、
ヘルメット本体からパットを浮かせ(写真だと分かりづらいですけど)
頭とヘルメットの間に隙間を生み出すフローティング構造

 

この2つのシステムによりKABUTO史上最高のクーリング性能を誇ります。

 

KABUTOは後頭部のアジャスターに関して、
これまで独自のアジャストシステムしか採用してきませんしたが、

 

今回は満を持して
「微細な調整」「全体的に均一で包み込むような締め付け」を実現できる
BOA®フィットシステム(名称KBF-2)を採用。

 

『AERO-R1CV』『FLAIR』より1万円以上も跳ね上がってますけど、
このBOAの使用料も関係しているんじゃないかと想像しますねぇ(^^;

 

実際被ってみると、他の2モデルとは一線を画したフィット感がありました。

もちろん『AERO-R1CV』『FLAIR』も合うっちゃ合うんですが、
『IZANAGI』だけが、上部のパットとBOAシステムが頭の形に追従するような……
頭全体を優しく包み込んでくれているような”フンワリ”したフィット感なんです!

 

う~~~む、マットホワイトがあれば即買いなのだが(笑)

 


スマートバイクの仁王像『Kickr Bike』と『Stages Bike』

まずはステージズバイクを漕いでみる。

 

「………なんか……ヌルヌルしたペダリング感だなぁ~( ̄^ ̄)フ~ム

 

ステージズに限らずバイク一体型のトレーナーに共通する感触。

非常に高い負荷制御力に起因するものなんでしょうけど、
実走感に乏しく、脚にもキやすいので個人的には好きじゃないです…

 

それから”音”に関しては、500w以上出しても限りなく無音

ダイレクトドライブ式と違って
チェーンとスプロケの接触音(チャラチャラ、ガチャンッ)が存在しない点も大きいです。

 

続いて、隣のキッカーバイク。

ペダリング感、音などはステージズと同レベル。
(こちらの方が幾分か実走感が高い気がしたかな?)

 

……まぁそこの違いよりも

 

備え付けの液晶パネル(ギアの位置、斜度、無線接続状況などを表示)や
前輪角度上昇20%、下降15%に加え、

 

左右で計10か所の操作ボタン(ZWIFTのステアリングボタンを含む)など、

多機能かつユーザーフレンドリーなのは圧倒的にこちら。

 

さらに「見た目のスマートさ」や「知名度」も相まって
両者の出荷数は1桁違うとおっしゃっていましたね!

 

逆に、台数が必要で、ハードユーズされるスポーツジムなんかには、
お手頃で頑丈なステージズバイクが選ばれるのだそう。

KIKCR BIKE:42kg、489,500円+税
STAGES BIKE:62.5kg、363,000円+税


コスパを超越したカーボンホイールWinspace『Hyper』

Winspaceとは

イベントの下調べの段階で目についたWinspace(ウィンスペース)というメーカー。

Winspace HP:https://www.winspacejp.cc/
Winspace Lun Hyperページ:https://www.winspacejp.cc/lun-hyper/
Winspace Japan Facebook:https://www.facebook.com/winspacejp/
Winspace製品を購入できるWVCCオンラインストア:https://wvcc.stores.jp/

 

Winspace自体は、
有名メーカーのフレームやらホイールをOEM生産している中国会社Gotobikeが、
自社ブランドとして立ち上げたブランド(GUSTOなんかと同じ生まれ方)

そこで長年培った膨大な経験と技術力
PBアイテムによる価格競争力を武器に大手と渡り合っています。

 

そして、去年あたりから石倉さんという方が日本代理店Winspace Japanの代表となっています。
(他に台湾VELONUTS(ネロナツ)/ノルウェーUNAAS(ウナス)/日本BOOST等を取り扱っている)

石倉さんのTwitter:https://twitter.com/Ryuji_Ishikura
石倉さんのFacebook:https://www.facebook.com/ryujiishikura

インカレ2連覇(ケイリン)………学生時代の経歴がヤバいですねw

現在も4/10の「袖ヶ浦チャレンジ100ソロ」で優勝されたガチ中のガチなロードレーサーです。

 

 

Winspace製品には、フレーム、ホイール、ハンドル、その他小物/アパレルがあります。

今回はその中で特に惹かれたホイール『Hyper』をピックアップ(フレームは後日)

 

 

  • 50㎜リムハイトの重量がリムブレーキ1349g、ディスク1454gと激軽
  • ワイドリム(実測外幅26.1㎜、内幅19.1㎜)
  • リム表面の「バラフライエフェクト」カーボンパターン
  • フルカーボンスポーク(Sapim CX-Rayの55%程の2.6g/本)しかもエアロなブレード形状。また、微振動軽減効果も期待できて上品な乗り心地を生み出すのに一役買う
  • このカーボンスポークは、CADEXのものと同じ工場で作られているため信頼性が高い
  • セラミックベアリング(中国メーカーS&S製)
  • 一律173,800円と、大手メーカーとは比較にならない手の届きやすさ

 

「バタフライエフェクト」カーボンパターンは、
性能向上(剛性とか強度)を目的に巻いたカーボン繊維です。
(65㎜ハイトだけは技術的に難しい(繊維がバラけるらしい)ために無し)

単なる化粧カーボンと思うなかれ!

 

他にも

  • リムとハブが自社製。ホイール全体でトータル設計が成されている(例えば、スポークに対してまっすぐになるようにリムに穴をあけている)
  • リムは、ニップル周辺の力がかかる部分の強度が高くなるようカーボンが積層されている
  • 50㎜ハイトの「空力」はZIPP『808』と同等(以下グラフ参照)
  • 「横剛性」もそれなりに高く作られている模様(以下グラフ参照)
  • 試乗時には小雨が降っていたが、リムブレーキVerは普通に滑ったw(灰色のブレーキパッドが付属。カンパシュー、BLACK PRINCE(⇒実走テスト記事)以上に効く物だとおっしゃっていたので、晴れならおよそ問題無いはずだ)

 

※クリックで拡大します

詳しいテスト方法が不明だったり、
比較しているホイールのチョイスが古めだったりする点は微妙に感じるものの、
「ちゃんと科学的データを取って「空力」「剛性」も抜かりないよ!」という意思は伝わります。

 

さてさて……能書きはこれぐらいにしていざ実走だ!!

Winspace『Hyper』の試乗インプレ

 

 

ひょっえ~~~メチャ理想的な乗り味やん(*゚∀゚*)!!!

 

 

まず第一に、踏み出しが十分軽くて気持ち良い。

そして、スピードが乗ればデータ通りの「巡航性」を発揮。

軽すぎるが故の失速感もありません。

 

これは軽すぎず(=慣性回転が働く)重すぎない(=漕ぎ出し〇)絶妙なリム重量がポイント。
(Hyperが他メーカーより一段と軽いのは、カーボンスポークに拠る所が大きいと思う)

調べた所、実測値で50㎜/約470g、38㎜/約432gっぽいです。

加えて前輪16本と、空気抜けが良好なのも地味~に効いてそう。

 

そして最も懸念していた「パワー伝達能力」の有無。

好感触を得られるかどうかの個人的には最重要項目ですが、
試しに”グイッ”と踏み込んでも後輪ヨレてパワーが逃げるネガティブな感じはしない。

逆に「硬い」という嫌味も無い。

 

あと”グワングワン”とか”シュルルルル”とか独特の走行音を奏でず、
大人しい立ち居振る舞いなのも気に入りました!

 

 

”立てば軽快、座れば巡航、歩く姿は蝶の羽

 

 

試乗コース程度で『Hyper』の真価を問えた訳ではありませんが、
第一印象としては過去最強最高無双クラス!!

特に38㎜の馬力が上がったような運動性能はシビれましたねぇ~(o´∪`o)

もっと速度を出せる公道、坂道で思う存分走ってみたいものです。

 

「手持ちの『Aeolus 5』の完全上位互換。勝ち要素0点やん……」

こういった人知れず優れたホイールが手頃に手に入ることを知ってしまっては、
わざわざ大手ブランドに大枚はたくのが、なんだか虚しくなってしまうなw

 

今後はWinspaceのホイール部門は「Lún(輪)」(中国語読みで”ルン”)の名で展開され、
ハブにその文字が入ったシールが貼られます。

ですから正式名称はWinspace『Hyper』ではなくLún『Hyper』です。

【2021年 Lúnの電子カタログ】

 

※追記:購入インプレッション⇩

例の悪魔的ホイール⇩が届きました。  早速実物を眺めたり、いじくり回したりした所、色々と面白い事が判明。全部いっぺんに話してしまうと結構な長さになるんで、少しずつ話していきますねー(^^) まず今回は「購入までの流れ」「付属品」「実測重量」あたりの事を。 【次回以降⇩】 【2023年NEWモデル】どこで購入したか?Winspace Japanのオンラインショップ「W.V.C.C.Store」より購入。名古屋サイクルスポーツデイズでのブース訪問特典により、10%オフの156,420円でした。 実は、本家Winspaceや中国オ...

 

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