松木です。
初代Tacx「Neo Smart T2800」を使用中。
室内トレーニング用のローラー台は、
”ダイレクトドライブ式”の一択だと思ってます。
- タイヤとローラーの摩擦音が出ないため、最も静寂性に優れる方式
- ローラー用のタイヤやホイールを別途用意する必要が無い
そんなメリットもあって
各メーカーがこぞって発売しているダイレクトドライブ式ローラー。
2014年の元祖『TURBO MUIN』から全てチェックしてきましたし、
各モデルの使用者からの色んなインプレッションも耳にしてきました。
あまりに多く、全てを比べる対象とするのは混乱するだけですので、
競争力に乏しいと判断したメーカー・モデルはバッサリ切り捨て、
「この中から選んでおけば100%間違いない!」
と自信を持って言える、最新の7メーカー12種類を厳選比較していきます。
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目次
ダイレクトドライブ式ローラーの変遷
ダイレクト・ドライブ(orトランスミッション)式ローラーは、
2014年前半のELITE「TURBO MUIN(ターボムイン)」から始まりました。
- タイヤが摩耗しない
- タイヤとローラーの接触振動が無く、静寂性に優れている
こういったメリットで、当時注目を集めたのを覚えています。
その後、別のメーカーも続くように
ダイレクトドライブ式を発表していきますが、
2015年10月「ZWIFT(ズイフト)」の登場により、大きな変貌を遂げます。
ZWIFTのバーチャル世界をより楽しめるように
- ローラー本体でパワー、スピードなどを計測でき、
ANT+、Bluetooth規格でZWIFTに送信できる - バーチャル世界の勾配変化に合わせて、自動で負荷が変わる
こういった付加機能が重視されるようになりました。
昔は1の機能しかないモデルも多かったのですが、
現在では1+2の両機能を持っているのが当たり前になりました。
ちなみに、よく耳にする「スマートトレーナー」というのは、
「1の機能を備えているローラー台」のことを指しています。
ダイレクトドライブ式ローラー7社12種のスペック比較
「百聞は一見に如かず」ということで、
YouTubeの騒音・レビュー動画のリンクも貼っていますので、
参考にしてください(^^)
名称、発売月、 重量、税込定価 |
性能レーダーチャート | 静寂性 (Youtube) |
主なスペック、特徴 |
オススメ度、 安く買う方法 |
TACX [NEO 2T SMART T2875] 2020前半、21.5kg 実売価格¥195,800 |
★★★★★★ (クリック) ※参考 製造工程動画 Disc分解動画 異音解消動画 |
・パワー精度±1% ・再現斜度25% ・最大2200w ・3世代目。性能面はパーフェクト ・僅かに左右に揺れる遊びがあって乗りやすい ・路面シミュレート機能 |
★★★★★ Amazonにて10%off |
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TACX [FLUX(フラックス) 2 SMART T2980] 2018末、23.6kg ¥118,800 |
★★★★★ ( クリック) |
・パワー精度±2.5% ・再現斜度16% ・最大2000w・折り畳めない |
★★★ スペックは申し分無いが、価格は中途半端 Amazon販売ページ |
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TACX [FLUX(フラックス) S SMART T2900S] 2018末、22.8kg ¥91,300 |
★★★★★ ( クリック1) ( クリック2) ( クリック3) |
・パワー精度±3% ・再現斜度10% ・最大1500w・折り畳めない ・再現斜度10%だと不足 |
★ 再現斜度10%は、ZWIFTをするなら致命的 |
|
Xplova [NOZA(ノザ) S] 2020/5、17.0kg ¥107,800 |
★★★★★ (クリック1) (クリック2) (クリック3) (クリック4) |
・パワー精度±2.5% ・再現斜度18% ・最大2500w ・2世代目。初代は不具合・故障がよく起きていたが、現在は大分と落ち着いた ・コスパ高め ・折り畳めない |
★★★★★ Amazon販売ページ インプレ記事 |
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MINOURA [スマートターボKAGURA神楽 LSD9200] 2019/2、21.0kg ¥118,800 |
★★★★★ (クリック) |
・パワー精度±1% ・再現斜度25% ・最大2200w ・発売当初はパワーの不具合が多かったが、現在は、フォームアップデートにより、性能は順調に向上してきている ・静かだし、負荷の掛かり方もかなり自然 ・脚は取り外せるが、折り畳めない |
★★★★ 日本メーカーで、アフターケアがしっかりしている Amazonの販売ページ インプレ記事 |
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WAHOO [KICKR(キッカー)V5 2020] 2020/8、22kg ¥167,805 |
★★★★★★ (クリック1) |
・パワー精度±1% ・再現斜度20% ・最大2200w ・Coreより音鳴り、負荷バグなどの不具合が起こりやすい ・V5でAXIS ACTION FEET、自動キャリブレーション機能搭載 ・自動斜度再現装置KICKR CLIMBに対応 ¥87,175 ・Team Skyがアップで使用している |
★★★★★★ 性能面はNeo 2Tと横並びだが「価格」「周辺機器」「運びやすさ」で上回る 海外通販が特に安い訳でもないので、アフターケアの手厚いWahoo公式サイトから購入するのがオススメ インプレ記事 |
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WAHOO [KICKR(キッカー)Core] 2018/7、18.1kg ¥113,000 |
★★★★ (クリック1) (クリック2) (クリック3) |
・パワー精度±2% ・再現斜度16% ・最大1800w ・KICKR CLIMBに対応 ・Kickrの不具合を嫌い、あえてCoreを選ぶ人もいる ・折り畳めない |
★★★★ 海外通販が特に安い訳でもないので、Wahoo公式サイトから購入するのがオススメ |
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SARIS [H3] 2019/9、21.3kg ¥140,800 |
★★★★★ (クリック1) (クリック2) |
・パワー精度±2% ・再現斜度20% ・最大2000w ・3世代目。実走感、静寂性に磨きがかかっている ・Tacx Neoに比べて回転慣性が強め(どちらが良いかは好み) ・別府選手が使用しているモデル |
★★★★ Y’s Roadがプッシュしており、通販で10%オフ インプレ記事 Amazonの販売ページ |
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ELITE [DIRETO(デイレート) XR] 2020/10、15kg ¥126,500 |
★★★ (クリック1) (クリック2) |
・パワー精度±1.5% ・再現斜度24% ・最大2300w ・DRIVO Ⅱが廃版、DIRETO Xが進化してELITEの最上位モデルへ ・DIRETO Xから回転慣性を15%増やしたことで、より自然なペダリングフィーリングになった ・折り畳める |
★ バランスは悪くないが、逆に秀でた点も無くて、選択肢に入りづらい。高負荷で音がうるさめなのは減点。 |
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ELITE [SUITO(スイート)] 2019/10、14.5kg ¥104,280 |
★★★★ (クリック) |
・パワー精度±2.5% ・再現斜度15% ・最大1900w ・「軽さ」「コンパクトさ」「運びやすさ」に特化したモデル |
★★★ 性能が「中」だが、左記の特徴がニーズに合えばアリ Amazonの販売ページ |
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ELITE [VOLANO(ヴォラーノ)] 2016/2、11kg ¥49,280 |
★★★★★ (クリック) |
・パワー計測にはMISURO B+が必要 ・負荷:40km/hで約580w ・最大800w ・ZWIFTするならパワーがかなり上振れするので、別のパワメは必須 ・ZWIFT上の勾配に合わせて負荷が変わる機能無し ・あまり小さくならない |
★★ 現状最安のダイレクトドライブ式で、ZWIFTしないならアリ |
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GIANT [CYCLOSMART] 2018/12、16.5kg ¥138,600 |
★★★★ (クリック1) (クリック2) |
・パワー精度±2% ・再現斜度20% ・最大2300w ・折り畳めない |
★ 半端な価格と性能。GIANT好きでもなければ、あえて選ぶ理由が見当たらない |
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結局、どのモデルがベストな選択なのか?
【選択条件①】ZWIFTを最大限楽しめる最高スペックなら…
⇒Wahoo『Kickr V5(2020)』≧TACX『Neo 2T Smart T2875』、
【選択条件②】『Kickr Climb』を使いたいなら…
⇒Wahoo『Kickr V5(2020)』『Kickr Core』
【選択条件③】「安い」「性能も良い」の両刀を求めるなら…
⇒Xplova『NOZA S』、Wahoo『Kickr Core』
『Neo』VS『Kickr』
ダイレクトドライブ式のリーディングカンパニーであり、
圧倒的ノウハウを持ち、そして盤石の信頼性を誇ります。
(TREKとSPECIALIZEDのイメージ)
よく議論される『Neo』VS『Kickr』
「性能の高さ」に関しては完全な横並び状態ですが、
「価格」「周辺機器」「運びやすさ」などを考えれば『Kickr』が優勢。
以下の違いを比べて、自分に合った方を選べばいいでしょう。
Neoの良い点 | Kickrの良い点 | |
不具合 | Kickrよりも不具合の報告が少ない(自身は50000kmノートラブル) | Neoよりは「音鳴り」「負荷不具合」が多い(あくまで相対的な話) |
価格 | 海外通販で安くGETできるタイミングが時々ある | 定価はNeoより安い |
独自の特徴 | ① 左右に少し揺れる遊びが、実走感を演出(AXIS ACTION FEETで専売特許じゃなくなった) ② 路面シミュレーション機能(個人的には要らない) |
①『Kickr Climb』が使える ② AXIS ACTION FEETで、左右の揺れ幅(最大5°)を調整できる ③ 持ち手があって運びやすい ④ 折り畳める |
アフターケア | 下のような安い通販サイトで買う人が多い。その場合、何か問題があった時に面倒になりがち。 | 基本的にWahoo Fitness Japanの通販からから購入することになる。そのおかげで不具合があっても親切に対応してもらえる。 |
”安さ”と”性能”のバランスNo1は?
一番需要のありそうな「”安さ”と”性能”のバランス」部門。
『NOZA S』もしくは『Kickr Core』がオススメ。
こうして並べると『NOZA』は『Kickr Core』を参考に作られたのが分かりますw
ちなみに、『NOZA』はXplovaの商品という事になってますが、
元の製品は中国メーカーXCADEYの『X-TRAINER』です。
XCADEY(エックスケイディ)と言えば、
中国系の激安海外通販AliExpressから
3万台で手に入る片側パワメーター『X-POWER』が有名。
YouTubeのパワー比較計測の結果は良好ですし、
購入者は口を揃えて「コスパは良い」とレビューしています。
ですから『NOZA』、特にこの第2世代『NOZA S』の物は良いです。
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初めまして。いつも記事、参考にさせて頂いております。
恐れ入りますがコメント失礼致します。
タックスのNEO Smartとても気になっております。
賃貸マンションに住んでいるので、「音」というよりも
下階への振動の影響が一番気になるところです。
ぜひ「振動」に関するレビューをお聞かせ願いたいです。
既にタックス FLUXは所持しているのですが、
騒音に関しては変速を雑にしない限り気になりません。
しかしフライホイールのゴロゴロ回る振動が大きく、
とても下の住人のことを考えると使えたものではありません。
その点、Smartの振動はどのくらいのレベルですか?
やはり振動に関しても圧倒的に少ないのでしょうか?
よろしくお願い致します。
RYOさん、こんにちわ!
私も賃貸のため、そのお気持ち良く分かります。
NEO Smartは床への振動の少なさに関しても最高だと感じますし、
少なくとも私はこれ以上振動の少ないローラー台を知りません。
NEO Smartは、フライホイール類を使用していない構造のため、
”ガタガタ”大きく響くような振動はほぼありません。
ただし、たとえNEO Smartであったとしても、
トレーニングマットを敷く程度の対策では不十分でしょう。
クーラーを使うと壁から重低音が発せられているように聞こえますが、
同様にNEO Smartを使えば、
ローラー台独特の細かい振動が床で共鳴した結果、
クーラーのような音が階下にも伝わっているはずです。
いずれ防振対策について詳しく書いた記事をつくるつもりですが、
私の場合「MINOURAトレーニングマット4」⇒「ジョイントマット」⇒「ブルカット2」
という三重の対策を施しています。
「ブルカット2」は少々高いですが、
ローラー台の防振専用に設計されていますので必須だと思います。
逆に「ジョイントマット」は無くてもいいかもしれません。
また「MINOURAトレーニングマット4」(6mm厚)の代わりに
より分厚い「ALINCO EXP150」(9mm厚)にするという選択肢もあります。
NEO SMART程度の振動であれば、
「MINOURAトレーニングマット4」と「ブルカット2」で、
床に伝わる振動を限りなく0に抑えられていると感じますが、
さらに必要に応じて、マットを厚くしたり「ジョイントマット」を追加すればいいと思いますよ(^^)
返答ありがとうございます。
ブルカット2ですか、これは良さそうですね!
値段もぶっ飛び価格ですが、検討してみたいと思います。
振動に関する記事も楽しみにしております。
※先日、FLUXはビッグプーリーが本体に干渉するという事実が判明しました・・・。
DURA9100+RIDEA製13,18Tで実際に変速できませんでした。
いつも拝見しております。
ワイズに行ってSaris H3を勧められたのですが、こちらのサイトでほぼ同じような静粛性でNOZA Sを知りました。こちらの方が数万円安いみたいなので助かります!