松木です。
コンチネンタルが『4000sⅡ』の後継モデルとして14年ぶりに新作を発表。
『GP5000』
クリンチャーモデル『GP5000』、
そして待望のチューブレスモデル『GP5000TL』の2種類です。
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もちろんチューブレスに関心はあったけど、
市場が必要としているからと言って、即タイヤを作る訳ではないよ。
私たちがベストな技術を手にし、さらに
タイミングが正しいと感じられて初めて開発に着手する。
可能な限り最高なタイヤを世に送り出したいんだ。
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Continetalがチューブレスタイヤ参入に遅れたのは、
上記の考え方の元、
「簡単かつ安全なフィッティング」
を実現するのに時間を要したのが大きな理由。
それと同時に、”史上最高のタイヤ”にふさわしい技術を生み出すために、
想像を超えるような研究室・実走での試行錯誤を重ねたからに他なりません。
また、Specialized、Vittoria、Pirelli、Bontrager、Hutchinson、Maxxis、Schwalbe、
これら競合メーカーの製品を上回るために、比較しながら開発を進められたのだそう。
「すべての特性を改善した」と豪語する『GP5000』とは?
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目次
Continental『GP5000』のスペック & 特徴
『GP4000sⅡ』 (上図左) |
『GP5000』 (上図右、下図左) |
『GP5000TL』 (下図右) |
|
タイプ |
クリンチャー | クリンチャー | チューブレス |
公表重量 |
23c:205g 25c:225g 28c:260g |
23c:200g(-5g) 25c:215g(-10g) 28c:235g(-25g) 32c:290g (23/25/28/32の4種) |
25c:300g 28c:345g 32c:370g (25/28/32の3種) |
コンパウンド | Black Chili |
改良型Black Chili 4000比で転がり-12% |
改良型Black Chili 5000比で転がり-5% (シーラント封入前) |
TPI |
330TPI / 3レイヤー | 330TPI / 3レイヤー | 180TPI / 3レイヤー |
耐パンクベルト | Vectran Breaker |
改良型Vectran Breaker
4000比で耐パンク+20% |
改良型Vectran Breaker
5000比で耐パンク+5% |
トレッド パターン |
葉っぱ模様の溝 |
溝+レーザー加工 |
溝+レーザー加工
(Lazer Grip) |
振動吸収層 | 無し | Active Comfort | Active Comfort |
価格(税抜) | ¥7000 | ¥7000~8000? | ¥12000~13000? |
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改良型Black Chiliコンパウンド
その名称こそ変更されていないものの、
練り込んでいる素材の配合を変えることで
グリップ力に影響を与えずに転がり抵抗-12%を実現。
これは-15%の『GP4000 RS』とほぼ同レベル。
ただ、「耐摩耗性」も向上しているというのだから驚きです……
ちなみに、”タイヤの厚み”に関しては、
「転がり抵抗」と「グリップ力」の最適なバランスを追求したとのこと。
下の記事でも話してますが、
厚すぎると「ヒステリシスロス」「重量」が悪化し、
薄すぎると今度は「グリップ力」が低下してしまいます。
改良型Vectran Breaker耐パンクベルト
こちらも名前は変えていませんが、
乗り心地に関係する「柔軟性」を損なうことなく
「突き刺しパンク耐性」だけを20%も向上。
ただでさえ、パンクしにくいと評判のタイヤがより頑丈に。
新たなトレッドパターン+レーザー加工「Lazer Grip」
トレッドパターンは、
『4000sⅡ』の面影を残しつつもスタイリッシュな模様に改良。
そして、その部分にレーザーを照射して多孔質にすることで表面積を増やし、
コーナリング中の「グリップ力」を高める”Lazer Grip”技術を初導入。
他の箇所とは表面の質感が異なってますよね(^^)
この新しいトレッドパターン、
「”エアロ”はどうなの?」と少し気になりましたけど、
『4000sⅡ』と同じ空力パフォーマンスを発揮するそうです。
Active Comfortケーシング
Vectran Breaker耐パンクベルトの下のケーシング層には
路面からの衝撃を和らげ、また微細な振動を吸収して
「快適性」向上に効果のあるケーシング層を新採用。
これは「Actve Comfort」テクノロジーと呼ばれるのですが、
おそらくケーシング素材自体を変えているのではないかと。
チューブレスタイヤ『GP5000TL』について
『GP5000』と『GP5000TL』を見比べた時、
『GP5000TL』の方には、見慣れない「内側の層」「ビード形状」が目に付きます。
実物を見ても、やはりこの部分の違いは目立ちます。
チューブレスの場合、
タイヤが空気を保持しなければいけませんから、
タイヤ内側にブチル製のインナーライナーを追加。
これがチューブの代わりといった所でしょうか。
そして、チューブレスにおいて命とも言える”ビード部分”は、
四角く、柔らかいゴムを用いることで、リムとの間の空気漏れを防ぎます。
(とは言え、信頼性を高めるためにシーラントは必要)
このビード部分の”ゴム素材”、”形状”に関しては、
特に入念に研究されたそうで、
「安全性(=走行中の外れにくさ)」「タイヤのはめやすさ」
「空気の入れやすさ(=リムフックへのタイヤの上がりやすさ)」
これらのベストバランスを達成。
25c:300gという重めの重量について開発者は、
「他メーカーのいくつかのものよりも重いのは承知しているけど、
それとトレードオフの価値(「耐パンク性」「気密性」など)はあると考えているよ」
以上、ただただ完璧にしか思えない『GP5000』。
これから先、何年もの長きに渡って
”ロードバイクタイヤのベンチマーク”として君臨するのは間違いなく、
現在のチューブレスの流行も考えると、
来期は「MAVICホイール+GP5000TL」がド定番化しそうですね(^^)
プレスリリースと同時に、海外では既に発売開始しており、
日本代理店へ入ってくるのも、そう遠くはないでしょう。
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