松木です。
11/28に発行された『mark10 明日のために本当の休息』を読みました。
周知の通り、疲労回復には、
「超回復して肉体が強くなる」
という重要な意味があります。
ですが、それだけじゃありません。
疲労している状態というのは、
- 次なる練習のモチベーションが上がらない
- 練習の質が低下する
- 無理に練習するとケガの恐れがある
- 仕事や日常生活など、他の活動に悪影響を及ぼす
つまり「百害あって一利無し」
ですから、
趣味を越え、競技としてスポーツに取り組むのであれば、
「よく休み、よく寝る」という基本中の基本の他に
積極的に疲労回復しようという”意思”と”行動”が必要だと思います。
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目次
『onyourmark』『mark』について
WEBサイトなどのメディア開発&運営、映像制作を手がける
株式会社『アルティコ』が運営するスポーツWEBサイト『onyourmark』。
「スポーツを始めたい、続けたい人のやる気を刺激する」をコンセプトに
- アスリートへのインタビュー
- スポーツや健康に関わるニュース
- トレーニングのHow to
などの情報を、綺麗な”写真”と”映像”で発信しています。
そして、今回紹介する本『mark』。
簡潔に説明するならば、
ある一つのテーマについて特集を組んだムック本版『onyourmark』
半年に1回のペースで出版されており、
10冊目となる今回のテーマが「明日のために本当の休息」なのです。
『mark10 明日のために本当の休息』について
『ouyourmark』の『mark10』紹介ページ↓
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そもそも“疲れ”とは、一体何なのでしょうか。
ストレス過多になりがちな現代社会において、疲労と回復は常に相対的な関係といえます。疲労とは非常に主観的な存在。だからこそ人は疲労という感覚を見誤ってしまうことがあります。疲労がないはずなのに良い結果が出ない、逆に疲労感を抱えているのにも関わらず高いパフォーマンスを発揮できる-。
2018年現在、そんな疲労の正体が様々な科学的アプローチで解明されようとしています。
- 身体データをトラッキングできるハードウエア開発の進歩
- HRV(心拍変動)
- 心拍数による交感神経と副交感神経のコントロール
- サイクリングの世界で指標となっているTSS(Trainig Stress Score)
これらを把握した上で、人はどのような休息を摂れば良いのか。1日6,000kcalを消費するグランツールのレーサー、7日で日本海から太平洋まで縦断するTJAR(トランスジャパンアルプスレース)の選手たち、学生長距離界で無類の強さを誇る青山学院大学陸上競技部などを事例にあげて、疲労と休息の関係、そしてそこから高いパフォーマンスを発揮するための最適解を見い出します。
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続いて、Amazonの『mark10』紹介文。
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あなたは本当に休めているだろうか?そもそも、自分の疲労度を本当に把握できているだろうか?実際には、働き盛りの人の7割が「からだ」に疲れを感じており、6割弱が「こころ」の疲れを訴えているという。一方で、疲れがすべて悪いものかというと、それも疑問だ。mark読者なら、トレーニングなどからだを動かした後の心地よい疲労感をネガティブに捉える人はいないだろう。
今号ではまず、「疲れ」と何か、その正体を探り、その上で対処法を検討したい。最新の科学と経験を盛り込んだベストセラー「スタンフォード式疲れない身体」が、その指針となるだろう。また、自転車ロードレース=ツール・ド・フランスや、厳しい山岳レース=トランス・ジャパン・アルプスレースなどを例に、究極の疲労を体験するエンデュランススポーツの現場で、疲労がどうマネジメントされているか見ていこう。さらに、プロスポーツの現場でいかにコンディショニングが重要視されているかを、ラグビー日本代表を支えたデータ分析を通して理解したい。
多くの人が、疲労を軽視し、本当の休息をとれていない。良いアスリートほど、リカバリーがトレーニングと同じくらい、あるいはそれ以上に重要だということを知っている。明日のより良いトレーニングのために、より良く働き、より良く生きるために、リカバリーの技術を自分のものにするべきなのだ。
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『mark10 明日のために本当の休息』を読んだ感想
目次
P5 EDITOR’S NOTE
P10 「とらや」が作るスポーツの新たなハブスペース
P11 アナログにしてハイテクなメーターがサイクリングの自由を呼び起こす
P12 内側からキレイになるコンディショニングフード
P13 mark people
P14 岩を登り山を走った2日間!初開催の『OYMロック&ランリトリートキャンプ』をレポート
P15 ♯OYMgram
P16~ UTMF、人の生き様を映し出す100マイル
P20~ 敗者の視点から:ロードバイク・ファクトリーチームの全日本選手権
P22~ 〈PI TRI〉が風光明媚な宮古島”ストロングマン”に挑む!
P24~ ランナーに信頼されるシューズ販売員としての使命
P26~ 大迫傑 オレゴンでの日々が紡いだ日本記録
P34~ NIKE CAMPUS REPORT いつもアスリート共に
P48~133《特集》『明日のために 本当の休息』
P48~ 現代人を悩ます疲労の正体
P50~ 疲れない身体のための4つのポイント
P54~ 心拍データが教えてくれること
p56~ 心拍数が導く自律神経の健やかなバランス
p58~ ヨガと心拍数、そこから見えてきた「ヨガの不思議」
p62~ 1日のエネルギー残量を表すガーミンのボディバッテリーってなんだ!?
P64~ カラダの状態を可視化するアクティビティトラッカー
P68~ 「グランツール」に見るリカバリー
P86~ TJAR、眠りのマネジメントが栄光をもたらす
P100~ レースにおける睡眠との接し方
p104~ 青山学院大学に学ぶピーキングの極意
P110~ 主観的な疲労を数値化ONE TAP SPORTSの凄さ
P112~ 身体を補うサプリメント
P124~ スポーツをする人のための優秀アプリ
P130~ 疲れを理解し、質の高い休息を(10冊の疲労回復に関する書籍の紹介)
P132~ ONでもOFFでも。カラダメンテナンスはタイツから
P134~ 山本健一 心身の関係を探る100マイルの旅
P137~ 生き方のトレーニング 松島倫明
「最新科学に基づいた疲労回復」を押し出してはいるものの、
その情報の”量”は決して多くないし、”質”に関しても深くありません。
「綺麗で大きな写真を添えて、様々な疲労回復法を提案している」といった印象。
そのため、A4に近いサイズで144ページもありながら、
文字を追っていくだけであれば、1時間もあれば読み終えられてしまいます。
それに、「疲労回復」に関するトピックスはP48~133の86ページに限られており、
それ以外のページは「インタビュー」「レースレポート」「トレンド紹介」に割かれています。
インタビューしている人物は、
マラソン、ロードバイク、トレラン、トライアスロンなどの筆頭格。
レポートしているレースも肉体的限界に挑む過酷なものばかり。
そのため、自らがそのスポーツを行っていなくても興味津々に読めますし、
(「onyourmark」のコンセプトでもあった)やる気が強く刺激されます。
購入前は「疲労回復に関するディープな最新科学本」を期待していただけに
『mark10』を開いた際に「あれっ?思ってた内容と違う?」となりましたが、
冷静になって読み進めると、
疲労回復について”網羅している”ために知識を広げられると同時に、
色んなアスリートの方法論・哲学・生き様に触れられる良書だと判明。
少し大袈裟に言ってしまうと、
スポーツマンとしての視野と可能性を広げられる本だと思いますね(^^)
無理やりネタを作り、ページ数を増やすべく希釈した情報を掲載したりする月刊誌と違い、
「半年に一回、渾身の作品を世に送り出したい」という意気込みが、
洗練された文章、ハイクオリティな写真、その両方からヒシヒシと伝わってきました。
P.S. 安くて簡単なセルフマッサージ道具「セルライ子」
疲労回復と言えば、「セルライ子」を使ったセルフマッサージにはまっています。
安いですし、ひとまず導入してみたのですが、
手軽な割に、体感できるレベルでの効果が感じられるのでオススメ。
※音量注意
「ツール・ド・おきなわ」にも持って行ってました(笑)
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