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DAY16の走行データ
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DAY16 中国地方上陸
「ンゴォォォーーー!」
「んっ……んんん…(σω-)。」
すぐ隣の寝床からの大きないびきで目覚めました。
「ンゴォォォーーー!」
「(うるさい……)」
布団かぶっても全然貫通してきて眠れないため、
どうにか消えないかと、隣人の足を突っついてみる。
「(ツンツンツン)」
「ンゴッ!?…………」
「(収まったか?)」
「…………ンゴォォォーーー!」
「ダミだこりゃ……orz」
諦めて5時半起床。2時間睡眠。
前日も3時間睡眠だったため、めちゃくちゃ眠いですが、
今日の行程は140km近いロングライドだったので、
「早く出発するつもりだったし、まぁいいや!」とポジティブに考えます。
共同キッチンでメッセージボードを見ながら朝食。
「六角精児?あのタレントの人?」
真意のほどは定かではありませんw
7時出発。
斜めからの朝日を受けつつ、北九州市小倉から門司港方面へ。
「……相変わらず左膝の調子は芳しくないな……( `·ω·) ウーム」
シップは昨日4枚でしたが、今日は1枚増えて5枚。
まぁもはや絶好調になることは無いと思うので、上手く付き合うべし!
門司港やら下関には、1年半前に観光済み。
別に見たい所もないため、写真だけ撮って先へと進みます。
海抜58mの関門トンネルを通って福岡県から山口県へ。
「カッ!カッ!カッ!カッ!」
ここは自転車走行禁止な上に780mもあるんで、地味〜に歩くの大変です(^^;
ついに中国地方上陸!
ここ下関は、巌流島の戦いが有名ですね(^^)
「いよ〜し、今日も頑張っていっぱい走るで〜!」
「んっ?なんか右足に違和感が………なんか踏んじゃったかな?」
武蔵VS小次郎の台に腰を下ろし、
右足のビンディング裏を確認してみます。
「なんじゃこりゃ!?やっ………やべぇぇぇぇーーー!!!」
ソール完全剥離。
かろうじてクリートを止めてるネジで首の皮一枚つながっています。
「6日目はまだ小石が入る程度だったのに………今やせんべい挟める(苦笑)」
急遽パワーテープをベタベタと貼り付けて応急処置を施しました。
「左膝もマズいが、コッチも大概ピンチやな……」
万が一ソールが剥がれようもんなら、
その先はランニングシューズでペダルを漕ぐことになります。
「さすがにそれは避けたい……
あまり強い引き足は使わないようにせねばな。。。」
突然ですが、
ここでこの自転車旅に関して いくつかご報告があります。
まず一つ目、現在行っている西日本編の終着点を決めました。
岡山県の蒜山(ひるぜん)
アクセスやら、現状を鑑みて、ここをゴールにしたいと思います。
続いて二つ目は、日本一周自体について。
出発前に「西日本と東日本で、大きく2回に分ける」と豪語していたんですが、
今は「数週間〜1ヶ月のスパンで細かく分けて回ろうか」と考え直しています。
何度も家に戻るのを「日本一周」と称するのは どうかと思う反面、
この旅で掲げている二つの本来の目的、
- 日本の「未知の地」「心躍る景色/名所」「メジャーな道/峠」を巡り切ること
- それをブログで発信し、自らの経験をみなさんに共有して楽しんでもらうこと
これらには支障をきたすことはありません。
むしろ短めのスパンに分けることによって、
心・体・時間(あと壊れかけのシューズ交換とかw)に余裕を持ちやすくなり、
メリハリのある充実した旅ができるでしょうし、
ひいてはブログ自体のクオリティも上げられて、
皆さんに楽しんで読んでもらえるだろうとも考えています。
今のところ、頭の中でもやもや〜っと思い描いているのは、
西日本が、蒜山ゴールの「日本一周スタート編」と
スケジュール的に厳しくて今回避けた「四国北部編」(1週間程度の予定)の計2回。
そして東日本のほうは4〜6回ぐらいになるんかなーと(旅の状況に応じて決めます)
今後も全力で自ら楽しみ、
また皆さんを楽しませるブログを頑張っていきますので、
応援コメント、アドバイスの程よろしくお願いいたしますm(_ _)m
閑話休題。DAY16へと戻りましょう。
シューズを補強した小生(しょうせい)は、、、
191号線、通称角島大橋ブルーオーシャン海道を北へとひた走ります。
道中に「サイクルエイド」の看板を掲げている
カフェなんかもチラホラ見受けられましたよー(^^)
”ブルーオーシャン”とは言いつつも、
序盤はずーっと内陸で海ほぼ見えずw
本格的に海沿いへと出るのは30kmあたりからです。
「良い塩梅で曇って暑すぎず、しかも追い風で気持ちえぇ〜!(゚∀゚)ヒャッハー」
昨日の天気&交通量の雨の中の
鬱々殺伐としたライドとは天地の差です。
「おっとと、危ない危ない。
こんなところに干からびたウニが落ちてやがった(苦笑)」
”ウニでパンク”など笑えねぇわ(^^;
・・・走り始めて65km。
「うおっ!あれはもしや……角島では?」
海の向こうに飛び出している島が見えました。
今まで何回、いや何十回「行ってみたいなぁ…」と憧れたことか。。。
その島が目前に迫り、否が応でもテンションがぶち上がりました。
そこから最後の試練かのように
急激に増えたアップダウンにも負けずに踏み続け、
そしてついに……
「…………」
写真では到底伝わり切らないスケール感。
そして絶妙なアップダウンとカーブの美しさ。
大きな感動よりも先に、息を呑んで見惚れてしまいました。
「……さて、そろそろ渡ろうか。」
噛み締めるように、ゆっくりと角島大橋を渡り始めます。
「ボボボボボボ!」
ものすごい海風が、身体そして車体全体に吹き付け、自然の力強さを感じます。
続いて、
「フオォォォォ!!!」
「なんだ?この独特な音は!?」
風音でもなければ近くで工事している様子もない。
まるでゴジラの中に出てくる怪獣のような叫び声に聞こえます。
はっきりとは分かりませんが、
おそらく橋脚の間を通り過ぎる強風が生み出す音色なのだと思います。
橋脚の形が違えば音も変わりますから、
この角島大橋でしか聞けない音色なのでしょう。
車やバイクで渡ったらきっと気づけない
自転車乗りだけが鑑賞できる音楽ですねぇ〜(^^)
その後、角島内のアップダウンを抜けて
先端にたたずむ角島灯台を見に行ってから引き返しました。
(橋に比べれば、島内はそこまで絶景ではなかったですw)
「おっし、結構走って腹ペコペコだし、飯だ飯ぃ!!」
ここまで北上してきた191号線を
今度は東へと舵を切り換えました。
高級ホテル楊貴館(ようきかん)。
そこに併設されているレストラン『あまのゆ』にお邪魔します。
バイクウェアで入るには若干憚られる敷居の高さを感じるも、
そこは気にしたら負けなので構わずにGO!!
「ガララララ。あの〜すみません、入っても構いませんか?(超低姿勢)」
「はい、大丈夫でございます。奥の机へどうぞ。」
スタッフの言葉遣いや対応もスマート。一味違いました。
店内に入ると水槽で伊勢海老たちが「こんにちわ」
席から眺められる見事な白砂青松(はくしゃせいしょう)
「う〜む( ´~`)さすが高級ホテル。。。」
貸切状態で、なんだか申し訳ない気がしてきましたね(笑)
山口名物「瓦そば」
熱した瓦の上に、茶そばと具を載せ、温かいめんつゆで食べます。
こちらもずーーっと食べてみたいと思っていた逸品です。
「パクッ!モグモグモグ( ‘༥’ )」
「ほほぅ、こんな感じなんね!」
いわゆる蕎麦の風味は思ったより乏しく、
茶の風味のほうが わずかに上回ってました。
そして、瓦に熱されて焼けた部分の
「硬めの食感」と「香ばしさ」が奏でるハーモニーがとても新鮮!
それに具だくさん(牛肉、錦糸卵、むき海老)で、
1種類の料理なのに、何品も食べているような満足感が得られます。
瓦に引かれた油と、具の牛の油によって
焼きそばのようなギトギト感が強い点は好き嫌い分かれそうですけど、
薬味の青ネギ、レモン&もみじおろしがバランスを取っておりましたね!
何度も食べたくなる”病みつき感”はないんですけど、
しっかり特徴のある面白い料理だと感じました(^^)
「ご馳走様でした(。-人-。)」
「さぁ腹も満たされたことだし、次は元ノ隅(もとのすみ)神社だ!」
うん………
神社✖️海という組み合わせの物珍しさはあるんですが、
さきほどの角島大橋のような深い感慨は得られんかなw
その後、駐輪場に戻って帰ろうとしていたところ、
「どこからきたの?」
60〜65才に見える、大型バイク乗りの男性に声をかけられました。
「大阪からです。」
チラッとナンバープレートを見ると『河内長野』
「あっ、河内長野ですか。同じですね!」
話をうかがうと、その方は大阪から
中国地方経由でここまで来たらしい。
そして、今後は九州に渡るという。
自分とは反対周りに西日本を巡っているようでした。
「前は北海道とか中国地方とかも旅したことあるんよー」
「へぇ〜、やっぱりバイクだと数日で北海道一周できますか?」
「いや、北海道は30日以上かけたね。色んなとこ回ってたから。」
バイクで30日とは………かなりの旅好きなんだなw
「旅の途中、あなたのような日本一周の自転車乗りにもよく会ったよ。」
昨日、自分もゲストハウスであったばっかりです。
きっと日本一周しているチャリダーは珍しくなく、
今この瞬間も数百人どこかしらを走っているんでしょう。
「あとは………あっ、そうそう。」
「(なんだろう?)」
「リアカーに荷物積んで、それを引いて日本一周してる人いたよ。」
「えええええっΣ(゚Д゚)!?」
「50才ぐらいの男性やったよ。」
歩くだけでも大変だろうに、リアカーって……
世の中には、狂気じみたレベルの変人がいるもんですね(^^;
「それじゃお気をつけて!」
「はい、ありがとうございます。お気をつけて!」
その男性と別れて、自分も走り始めました。
近くには見晴らしが素晴らしいと評判の
「千畳敷」というスポットもあります。
ですが、これ以上の登りは膝がぶっ壊れそうだったのと、
単純に角島直前からのエンドレスアップダウンによって
いい加減 脚も限界だでよ……(-_-)チーン(実際 超ヘロってました)
なので、以降は寄り道せずに宿へと向かうことに。
青海(おうみ)大橋を渡って1kmほど。
青海島シーサイドホテルです。
「(うわぁ〜、めっちゃ海沿いやん(°◇°〃) ホエ~)」
「兄ちゃん、自転車を中入れてええで!」
海辺にいたご老人が私の存在に気づいたようです。
汚れたタンクトップに作業ズボン姿。
なにやら作業をされていたみたいでした。
「あっ、はい。(この宿の人なんかな?)」
中に入り、受付用紙に記入して渡します。
「大東市?大阪の人?」
「はい、そうです。(マイナー寄りな)大東市をご存知なんですか?」
「いん〜や。でもこの辺じゃ聞かないし、東京でもなさそうやから。」
「(鋭いなw)」
その後、このホテル内を一通り案内していただきました。
「そう言えば、なんか作ったりする?」
「はい。電子レンジとかありますか?」
「こっち来て。」
「ここ何でも使っていいから。」
「ホンマですか(笑)」
完全に飲食店のキッチンそのもの。
道具や調味料類も揃っており、
やる気ならば なんでも作れそうである。
「それと松木ちゃんは お酒飲む?」
「(松木ちゃんってw)いえ、あまり……」
「そこの冷蔵庫に入ってるの自由に呑んでいいよ。」
「泡盛、ウォッカ、酎ハイ。ここ泊まってる人はぜーんぶ無料ね。」
ご主人はニカーッと笑い、少なくなっている歯を覗かせました。
「インスタントコーヒー(7種類)と缶に入ってる茶菓子(大量)もフリーね。
あぁ、あともし買い物行きたいなら、外にある車を使ってもいいよ。」
「もはや、なんでもアリですね(笑)」
自室に戻り、いつも通りライド後の用事を済ませます。
その後、1Fに下りて軽く自転車のメンテをしに行くと、
ご主人とばったり遭遇。
「あっ、今から車で買い物行くんやけど、一緒にどう?」
このご主人はとてもお茶目で、根っからの世話好きのようだw
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松木さーーーん
そうですか、そうなんですよね。
実は自分も千畳敷行かなかった・・・いえ、行けませんでした。
自分の中で、登り始めて最後まで登れずに諦めた数少ない坂の一つ・・・なので鮮明に覚えています。元乃隅神社へのアップダウンで完全にやられて・・・
出発前のブログで、山口の「げん」さんが勧めておられたので、きっと松木さんがリベンジしてくれるだろうと秘かに勝手に期待していたのですが・・・
色々と自分の旅を思い出して、ホントにブログ楽しませて頂いてます。有り難う御座います。
TamaChefさん、こんにちわ。楽しんでくださっているのであれば嬉しい限りですね(^^)
あの日は、設定距離と膝の状態が千畳敷の登りを許可しませんでしたね…。それに角島前後のアップダウンが嫌らしすぎました(笑)行きたい気持ちも山々でしたが、体験者のTamaさんならきっとご理解していただけるかと(笑)