松木です。
発売開始して間もないSACRAのホイール
『KYLE(カイル)』をお借りしました。
名前の由来は、
30年前の1980年代より”エアロ”を研究し続け、
その道の第一人者であったChester R Kyle氏。
その事から『KYLE』の「空力性能」に関して
相当な自信を持っていることが伺えます。
SACRAのHPのほうに『KYLE』の
「風洞実験データ」「実測ホイール/リム重量」「構成パーツ」などの詳細情報、
果ては「各部品の生産国」(笑)まで記載されています。
一切包み隠さない姿勢には、好感が持てますね(^^)
ホイールの仕様は、
「50mmハイト」(⇔38mmハイト)
「チューブレス対応クリンチャー」(⇔クリンチャー専用)
「フロント16H/リア21H(2:1組み)」(⇔いくつかのバリエーション有り)
「DBR(振動吸収層)無し」(⇔+0円、片側+30gで、DBR有り)
乗車する前に、実物に触れて感じたことを、
なるべく客観的、かつ端的に話しておこうと思います。
『KYLE』最大のポイントは、やはり”リム”です。
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50mmカーボンクリンチャーにして434gのリム
こちらは、SACRAの初期リムです。
そして、『KYLE』リム。
見た目の上は、あまり大きな違いは無いように思えますが、
「剛性」「強度」が30%高いカーボン素材に変更されています。
そして、素材の「強度」が上がったことで、
その分カーボンの厚みを薄くしてつくられており、
また、初期リムと比べて”塗装”にも配慮されている結果、
初期リム約515g⇒『KYLE』リム434g(-81g)
(※1:50mmハイトのクリンチャーリムでの比較)
(※2:チューブレス対応『KYLE5』リムは444g)
スペシャライズド、ボントレガーなどと
同レベルまで軽いリムに仕上げられています。
ちなみに、MAVICのUST出現によって
ジワジワと人気が広がりつつある ”チューブレス”。
『KYLE』に”チューブレスタイヤ”を使用する事に関して
田中さんに質問したさせてもらったところ、
- ユッチンソン& MAVICが推奨、IRC & VITTORIAは非推奨
- タイヤレバー無しで、チューブレスタイヤを脱着できる
- USTほどではないものの、普通のフロアポンプで問題無くビートに上がった
- シーラントは、通常通り50ml入れる
1mmワイド化しているリム形状
ノギスを使い、リムの寸法を測定してみました。
左『KYLE5』、右『4G-50-TU』(初期リム)。
「空力」「剛性」アップを狙って、1mm程度ワイド化しています。
(SACRAのHPに書いてある28mmはありませんでした)
ちなみに()内の数字は『Aeolus 5 D3 TLR』の計測値。
リム内幅こそ『Aeolus 5 D3 TLR』のほうが1mm広いものの、
全体的なリム形状は『KYLE5』と、かなり似ていました。
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フランジチェンジシステムを搭載したハブ(通称ミスリルハブ)
シンプルで、見るからに軽そうなハブですね。
「スポークがかかっている部分」「フランジチェンジシステムの嵌合部分」
には、音鳴り防止のために、グリスがたっぷりと塗られています。
リアハブ。
フリーボディは、これまでと変わらず「Anti-Bite」。
アルミフリーボディは軽量な反面、
スプロケが食い込みやすいため、
120度ごとの3か所にステンレス棒が埋め込まれています。
そして、フリーボディに見られる
もう一つの特徴が、”ラチェットの爪”。
通常の倍の数である6つあります。
どれ程の効果があるのか定かではありませんが、
「爪が多い=掛かりが良い=駆動剛性が高い」という理論です。
ハブを触っていて、一つ気になった部分が ”ベアリング”。
日本製NTNの非接触シールベアリングが入っていて、
滑らかではあるのですが、少なからず抵抗を感じなくもない……
しばらく走行すると、馴染みが出て幾分かは軽くなるらしいのですが、
最初から気持ちの良い「抵抗無くスルスル回る」を実現したいなら、
セラミックベアリングに打ち換えてグレードアップしておきたい所。
ホイールの実測重量
まずは、前輪。
598-10=588g
-10gというのは、貼り付けられている
NoTubesの21mm幅リムテープ二重巻き分。
続いて、後輪。
776.5-10=766.5g
前後セット合計588+766.5=1354.5g
公表重量1375gよりも-20g軽い!
なかなかやりおるわ……
以上、乗車前インプレッションでした(^^)
果たして、肝心の「走行性能」はどうなのでしょうか?
後日、忌憚のない乗車インプレッションを上げる予定です。
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