松木です。
2018年の「CAMPAGNOLO BORA」(カンパニョーロボーラ)が発表されました。
2015年に24.2mm幅に変更されて以来、およそ3年ぶりの変更です。
リムに溝が彫られた
『AC3(All Conditions Carbon Control)』
システムを新しく搭載。
その特徴を見ていきます。
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目次
『AC3(All Conditions Carbon Control)』とは
直訳で「全状態カーボンコントロール」。
2013年にリムに採用された「3Diamantトリートメント」という表面処理に加え、
新たにトレンドでもある「ブレーキ面を斜めに走る溝」が追加されました。
この「AC3」によって、制動性能は
ドライでは3%向上、ウエットでは43%も向上しているそうです。
「AC3」の第一印象として、
ジップの最新モデルNSWシリーズに近いものだと感じました。
ZIPPの場合は、
「溝」+「硬度と耐熱性に優れた炭化ケイ素コーティング」の「Showstopper」というシステムです。
それから他に似たようなブレーキ面で思いつくものには、
マヴィックの「エグザリット2」がありますが、
「AC3」は、エグザリットほど細かいヤスリ状にはなっていません。
それに、「エグザリット2」の場合は、
その特徴的なブレーキ面から、
専用ブレーキシューを使わないといけませんが、
カンパニョーロやジップにも純正ブレーキシューがあるものの、
「それしか使ってはいけない」というわけではなく、
スイスストップのブレーキシューなども使えます。
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『AC3(All Conditions Carbon Control)』の効果
以前、溝のない「3Diamantトリートメント」処理だけのBORAを使っていましたが、
あのブレーキ面は本当によく効いてくれます。
雨天時でも、多少制動力が落ちるものの
「怖くてカーボンホイールが使えない」
ということはなく、
必要十分な制動力を備えていました。
その上で更に「AC3」は意味があるのでしょうか?
まず、溝があることで摩擦係数が増え、
「絶対的な制動力が上がる」と考えられます。
つまり、より少ない握力で減速することができるということ。
この効果は、一瞬の判断が落車につながりやすい
高速でのダウンヒルで特に強く感じれるはずです。
そして、「AC3」は雨天時効果があります。
溝の部分から水が排出されるため、
ブレーキ面に水分の膜ができにくくなります。
これによって、ブレーキしてしばらくの間ブレーキがまったく効かない
魔の時間、ある意味カーボンリムの「無敵状態」になりづらく、
シューがブレーキ面に当たるとほぼ同時に制動力が発揮されやすくなります。
制動力が発揮されるのは、少しでも早いほうが良いに決まっています。
以上の2つの理由で、
「3Diamantトリートメント」に加え、
さらに溝を設けた「AC3」には十分意味があると思います。
2018年モデルBORAのその他の変更点
AC3化するために、カーボン素材を見直し、
より高い熱に耐えうる樹脂に変更されています。
ただ、リム幅、ハブ、スポークは変わらずで、そして公表重量も同じです。
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