松木です。
室内ローラー台トレーニングをするなら共通の問題、
”騒音”と”振動”
隣や階下を気にしながらトレーニングしていては
十分な強度を出せませんし、
ハラハラして精神的にも疲れます。
そこで今回は「6種類の効果的な対策」と、
それらの「オススメの組み合わせ」を紹介しつつ、
完璧な防音・防振対策とは何か?ということを考えていきます。
【関連記事】
ローラー台マット7種比較!アルインコ『EXP150』VS ミノウラ『トレーニングマット4』
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目次
①防振ゴム・マット 【効果】★~★★
ホームセンターで売っている「防振ゴム」や、
繋ぎ合わせられる「ジョイント防振マット」。
どちらも防振性能はそれほど高くありません。
”無いよりはマシ”といった程度……
そこで、これらは「単体で使う」のではなく、
後で話す「別のものと組み合わせて使う」のが効果的です。
②ローラー台用マット【効果】★★~★★★
各メーカーから販売されているローラー台用マット。
写真のはMINOURA(ミノウラ)「トレーニングマット4」。
他メーカーのマットと同じように
表面→撥水性・シボ加工(シワ)
中身→再現性の高い高反発スポンジ
という構造から成っています。
(素材は「ポリ塩化ビニル(PVC)」がほとんど)
ローラー台用マットを敷く主な目的は、
- フローリングを傷つけないため
- 汗や汚れから床を守るため
であって、「防振性能」はおまけみたいなもの。
そこまで厚さはなく、
体重、自転車、ローラー台の重さによって、
スポンジはほぼ完全に潰れてしまいますから、
防振性能に過度な期待はしないほうが良いです。
ちなみに「トレーニングマット4」と聞くと、
「”4″ということは、なんか凄いのかな?」と思えるかもしれませんが、
色々と試行錯誤して作ってみた結果、
「やはりシンプルが一番だな」と落ち着いたのが”4”というだけであって、
実際のところ、特段変わったマットではありませんw
③コンクリートブロック【効果】★★~★★★
コンクリート打ちっぱなしの床の上で
ローラー台をしても、全然響きません。
「硬い=振動を伝えやすい」というイメージがあるため、
これは意外だと思われるかもしれませんが、
コンクリートのように重く、硬い素材は揺れにくい、
つまり「振動しにくく、そして伝えにくい」特徴があります。
この原理を利用します。
ホームセンターでコンクリートブロックを買い、
ローラー台の下に置くのです。
1000円/個と、値段も高くもありません。
ただ、ローラー台の脚の部分にピンポイントのブロックではなく、
上のように、ある程度大きく、厚いブロックでないと効果は出ないですから、
「重くて邪魔になる」というのが難点ですね‥‥
現実問題、なかなか採用しづらい方法だと思います。
④ALINCO(アルインコ)『EXP150』【効果】★★★
ローラー台用マットの決定版、
ALINCO「EXP150」(詳しくはこちら)。
ミノウラ「トレーニングマット4」と基本構造は同じですが、
”サイズ”と”厚み”が違います。
- ミノウラ「トレーニングマット4」:縦1735mm×横850mm×厚さ約6mm
- アルインコ「EXP150」:縦1500mm×横900mm×厚さ約9.5mm
「トレーニングマット4」よりも3.5mm厚いおかげで、
かなりの重さが加わっても、スポンジが完全には潰れません。
他のメーカーのローラー台用マットで、
厚さ6mm以上のものはありませんから、
防振性能が備わっている唯一のマットと言っていいでしょう。
厳密には「EXP150」はローラー台用ではなく、
ヨガ、筋トレなんかのフィットネス用に設計されているため、
”縦”の長さは少し短めですが、
だいたいのローラー台ならピッタリ収まってくれるはず。
それから「臭いが‥‥」みたいなレビューも多少見られますが、
5cm以内に鼻を近づけないと臭わない程度の微々たるものです。
しばらく使っていれば、それも自然と消えていきます。
⑤GROWTAC ブルカット3【効果】★★★★
技術屋「グロータック」が開発した
室内トレーナー専用の高性能防振パッドです(詳しくはこちら)。
「ブルカット2」は、上のような四層構造から成ります。
空気室の大小異なる2種類のスポンジが重ねられているのは、
25~50km/hの幅広い周波数の振動を吸収するため。
空気室のサイズもしっかり計算されています(右側)。
また、前作(左側)では、
「荷重の均一化」だけの役割であった
保護メタルにも「スプリング効果」を追加。
2種類のスポンジに加え、
保護メタルにも吸収性能を持たせることで、
ローラー台から発生する振動を徹底的にカットします。
その結果、床に直置きにした場合と比べ、振動は72%減。
しかも、低~高速の全域で有効に働いている点も◎。
ここまでコンパクトに洗練されている上に、
十分な振動吸収性も両立させているアイテムは他にありません。
ちなみに、ミノウラからも「防振パッド」が出ていますが、
グロータックと比べると、あまりに素朴すぎる‥‥
これだったらホームセンターでも置いてそうです(^^;
⑥自作の防音・防振床【効果】★★★~★★★★★
振動の激しいローラー台を使うのに、
強力な防音・防振対策が必要な場合。
「自作で防音・防振床を作製してしまう」方法もあります。
動画のように、上から順番に
「ローラー台マット⇒合板⇒耐震素材⇒合板⇒耐震素材」
というのが基本です。
ですが、「これだ!」という
明確な正解は無いのが、なかなか難しいところ。
「安上がりに、防音・防振効果の高いものを作る」ためには
それなりの”知識”と”工夫”、”経験”なんかが必要になってきます。
例①:合板⇒防音マット⇒合板⇒グラスウール(こちらを参照)
この組み合わせは、プロも採用する組み合わせだそうです。
例②:合板⇒衝撃吸収ゲル⇒合板⇒耐震ゴム(こちらを参照)
ホームセンターで材料を買い揃え、
ローラーの脚にピンポイントで設置することで
安上がりに済ませようと考えた方法。
調べると色んな自作例が見つかりますから、
もし自作の防音・防振床を作ってみようと思うなら、
それらを参考にすればいいと思いますよ。
個人的にオススメな防音・防振対策
発生してしまった「音」「振動」を抑えることは難しいです。
と考えると、そもそも
なるべく静かで、振動の小さいローラー台を選んでおくのが一番。
ローラー台のタイプは、
タイヤとローラーが接触しない
「ダイレクトドライブ式」がベストですね。
そして、防振対策のほうは、
GROWTAC「ブルカット2」+ALINCO「EXP150」
この組み合わせが、最も”スマート”かつ”効果大”だと思います。
「EXP150」ではなくMINOURA「トレーニングマット4」だと、
重さでマットが完全に潰れて、
振動が床に伝わりやすくなってしまいます。
対して、9.5mmある「EXP150」であれば、
凹みはするものの、床に底付きするに至りません。
なので、オススメなのは「トレーニングマット4」よりも「EXP150」。
必要に応じて、
「ジョイント防振マット(の切れ端)」をプラスするのもアリ。
ですが、
あまり色々挟みすぎて”安定感”が損なわれると、
ローラー台や自転車が大きく揺れてしまい、
逆にその揺れが原因となって振動が発生することもありえます。
それに、フニャフニャの土台でのローラー台は、
不安定で走りづらいですからね‥‥
「防振⇒振動吸収⇒柔らかい素材」と考えがちですが、
「なるべく剛性の高い床をつくる」ことも念頭に置いておく必要があります。
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