松木です。
フレーム、ホイール、ウェア、ヘルメット。
そういった部分のエアロ効果も大きいですが、
あまり気にされないのがシューズカバーだと思います。
シューズカバーのエアロ効果は意外と大事で、
42km/hでの削減出力は9.5w、
40キロのタイムトライアルなら35秒短縮できる計算になります。
(距離に換算すると400m)
その効果を知ってからというもの
今まで、多くのエアロシューズカバーを購入し、
実際に装着して試してきました。
そうして分かったことなどを話しながら、
「最速のエアロシューズカバーとはどういったものなのか」
ということを今一度考えてみます。
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目次
一代目:SIDI 『クロノシューズカバー』
初めて使ったエアロシューズカバーが
シディの「クロノシューズカバー」でした。
一般的なライクラ素材で、薄く、軽く、伸縮性のある
オーソドックスなエアロシューズカバー。
後ろの部分にジッパーがあってシューズに被せやすく、
クリート位置だけでなく、地面と接する踵部分にも穴を開いています。
これを使っていて一番感じたのは、
「ライクラ素材は耐久性が低い」ということ。
特にダメージが大きかった部分は、
歩いていて地面に踏んづけてしまう「つま先に近い部分」と
クリートキャッチでミスした際にペダルに打ち付ける「左側の足裏部分」。
しばらく使っていると、ボロボロに破れてきました。
エアロ効果:★★★★
付けやすさ:★★★★
耐久性:★★
通気性:★★★
重量:★★★★
価格:★★★★
二代目:MAVIC 『エアロシューズカバー』
次に選んだのが、マヴィックの「エアロシューズカバー」。
基本的にはSIDIのものとほぼ同じ素材、構造なんですが、
これを選んだ理由は、シンプルなものが欲しかったからです。
後ろにジッパーがありません。
ただ、ライクラ素材は伸縮性が高いですから、
シューズに被せるのに、そこまで苦労しません。
これもシディ同様、破れていきました。
エアロ効果:★★★★
付けやすさ:★★★
耐久性:★★
通気性:★★★
重量:★★★★★
価格:★★★★
エアロシューズカバーの旅は、まだ続きます。
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三代目:PEARL IZUMI 『コーティングシューズカバー』
続いて使い始めたのが、
パールイズミの「コーティングシューズカバー」です。
競輪選手がよく使っているのを見て、気になっていました。
今までのライクラ素材と違い、
そこそこ伸縮性のあるナイロン素材がベースで、
表面にポリウレタンコーティング加工が施されています。
耐久性が高いとは言えないものの、
ライクラ素材よりは幾分かマシな気がしますし、
撥水性が多少あるので、防水・泥除け用としてもある程度機能します。
後ろ側にジップも用意してくれてあるので装着しやすいです。
ライクラ素材ほどではないにしても、
重量もそこそこ軽量(片側25gほど)なのも良い点。
ただ、このシューズの欠点を上げるならば、
踵部分まで生地を覆ってしまっているので、
写真のように、100%穴が開いてしまうことですね。
なので、自分でカットして使っています。
スポンジに近い素材で、ほつれることもありません。
エアロ効果:★★★★★
付けやすさ:★★★★
耐久性:★★★
通気性:★★★
重量:★★★★
価格:★★★
四代目:VELOTOZE 「トールシューズカバー」
少し前に話題になった
ヴェロトーゼの「トールシューズカバー」を使っていたこともあります。
元々「ハッピーライディン」という代理店が細々と高値で卸していたのですが、
深谷産業さんに交代してから各販売店が取り扱いを始め、
2,000円ほど安くなったこともあって、一気に知名度が上がりました。
足首の上までカバーしていて、
カラーバリエーションが豊富なのも、人気が出た理由です。
競技用スイムキャップなんかと同じシリコン素材。
使ってみた感想ですが、
正直、このベロトーゼには、全然良い印象はありませんw
まず、付け外しが面倒です。
動画のようには、上手くいかないと思います。
それからヴェロトーゼの最大の弱点は「蒸れる」ところ。
通気性ゼロの素材の上、完全に密着していますから、
冬場でも汗が溜まる感じになります。
これがなかなかに不快でした‥‥
耐久性に関してもイマイチで、
「シリコンだから破れにくい」と言っている割に、
地面やペダルに当たると、ライクラ素材と同じで簡単に穴が開きました。
そして、片側50gほどあり、パールイズミの2倍の重さがあります。
プロも使うぐらいですから、エアロ効果は相当高いんでしょうが、
それ以上に気になる点の多いシューズカバーで、個人的には好きになれません。
エアロ効果:★★★★★
付けやすさ:★★
耐久性:★★
通気性:★
重量:★★
価格:★★★★
五代目:PEARL IZUMI 『コーティングロングシューズカバー』
そして、現在使っているのが、
パールイズミの「コーティングロングシューズカバー」。
コーティングシューズカバーの丈長を+4cmしたモデルです。
コーティングシューズカバーは丈が短く、
「靴下がはみ出る」というカッコ悪さが気になっていました。
その点「コーティングロングシューズカバー」なら
ハイソックスでもない限り、靴下が見えてしまうことはありません。
エアロ効果:★★★★★
付けやすさ:★★★★
耐久性:★★★
通気性:★★★
重量:★★★★
価格:★★
新発売:BIORACER 『TTシューズカバー』
最後に、最先端のエアロシューズカバー
BIORACER「TTシューズカバー」を紹介しておきます。
ビオレーサーが誇る世界最先端のエアロ技術をつぎ込み、
「ロードレースワンピース」「TTグローブ」とともに5/23に発売開始されました↓
ビオレーサーは、あまり馴染みがないかもしれませんが、TTウェアに定評のあるブランド。
上のトニ・マルティンが着ているスキンスーツはBIORACER製です。
カンチェラーラも実費で購入したこともあるそうですよ。
「TTシューズカバー」の特徴は、
エアロダイナミック効果を高めるために、生地の表面に施された特殊加工です。
パールイズミのポリウレタンコーティングのような艶のある表面に加え、
細かいカーボン柄のようなものも確認でき、
もしかすると、この模様に整流効果があるのかもしれませんね。
価格はそこそこしてしまいますが、
科学的にエアロヘルメットと同等のエアロ効果があることが証明されていますから、
実は、他のパーツよりも費用対効果の相当高いアイテムです。
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