松木です。
レースやポイント練習の前には、必ず”カーボローディング”します。
ただ、世間一般で言われているような複雑な方法ではなく、
自分なりに、かなりシンプル化して実践しています。
今回は、そのカーボローディング法を
仕組みなどの細かい話は抜きにして、端的に話そうと思います。
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カーボローディングの目的
カーボローディングの一般的な目的が「持久力アップ」です。
それは間違いないのですが、
もう一つのあまり言われていない効果があります。
それは「パワーアップ」。
ランニングやロードバイクのインターバル練習では、
タイムや出力を計っていますが、
前日にしっかり食べるのと、食べないのとでは、
タイムや出力が5~10%も違ってきます。
ですから、長時間運動する前は当然として、
しっかりパワーを出したいヒルクライムレースや
インターバル練習をする前にもカーボローディングを行うべきだと考えます。
カーボローディングのレベル
一概に”カーボローディング”とは言ってもレベルがあります。
- 前日の夜だけ「食事量」「炭水化物の割合」ともに増やす
- 前日の昼から「食事量」「炭水化物の割合」ともに増やす
- 前日の「食事量」「炭水化物の割合」ともに増やす
- 3に加え、2~3日前の「炭水化物の割合」を増やす
- 4に加え、4~7日前の「炭水化物の割合」を減らして、炭水化物を吸収しやすくしておく
- 4に加え、4~7日前の「炭水化物の割合」を極力0にして、炭水化物を枯渇状態にしておく
レベルが上がるほど、体内のグリコーゲン(カーボ)貯蓄量を増やせると言われていますが、
実際のところ、レベル1~3とレベル4以降では、持久力の違いは感じられていません。
つまり、
「前日に何を食べるか」ということがカーボローディングの肝だと思っていて、
1週間前からカーボローディングする意味を見いだすことができません。
以下の記事でも話しましたが、
強くなるためには「何でも取り入れる」のではなく、
「効果が感じられなかったものは捨てていく」ことが大事なので、
自分は、レベル1~3のカーボローディングしか行いません。
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前日のカーボローディングの具体的な方法
- 運動量に合わせて食事量を増やす
- 炭水化物の割合を増やす
- 水分も同時に摂取
運動量に合わせて食事量を増やす
マラソンや150kmロングライドなど、
3000kcal以上消費するような前日は、少し無理してでも一日中食べ続けます。
レベル3のカーボローディングで、前日の摂取量は5000kcalほどになります。
ハーフマラソンや100km程度のバイクなら
2000kcal前後の消費カロリーになりますから、
前日の昼食から食事量を増やして4000kcal。
レベル2のカーボローディング。
1時間未満のインターバル練習では、一番簡易のレベル1。
前日の夕食だけ、しっかり食べておけば十分パワーが出てくれます。
厳密に「何g食べる」というように摂取カロリーを徹底する人もいますが、
「ロングライドをハンガーノックにならずに走り切れる」
「ハーフマラソンをタレずにゴールできる」
「インターバル練習で十分パワーが出せる」
そういったふうに思える、満たされた状態になっている感覚のほうが重要です。
炭水化物の割合を増やす
どんな食べ物にも炭水化物は多く含まれていますから、
あまり気にすることなく、欲望を解放して好きなものを食べればいいでしょう。
「〇〇を食べたから特別速かった」ということを感じた経験はありません。
ただ、「焼き肉」とか「ジャンクフード・油物」なんかは
炭水化物の割合が少ないですし、次の日胃もたれしますから、
当たり前のように止めたほうが良いです。
水分も同時に摂取
炭水化物を摂取し、体内にグリコーゲンが蓄えられると、
グリコーゲンと結びつく形で「水分量」も増えます。
本気でカーボローディングした場合、
通常時よりも2kg以上体重が増えてしまうこともありますが、
これは、グリコーゲンよりも、水分によるところが圧倒的に大きいです。
ヒルクライムなんかでは、この大幅な体重増加を嫌って
カーボローディングを実践しようとしない人も多いですね。
ですが、上のグラフからも分かるように
「グリコーゲンの貯蓄量」と同じぐらい「体内の水分量」も大事です。
脱水量に比例してパフォーマンスも下がっていくので、
水分も蓄えられるだけ蓄えておいたほうが良い(ウォーターローディング)。
自分は、ヒルクライムレースでボトル付けることはありませんが、
その代わりに前日から水分をしっかり摂るように意識しています。
(炭酸飲料なんかのジュースは、エネルギーも同時に摂取できるのでオススメ)
それはもちろん、自転車に重りを付けて、レース中に水分を摂るよりも
ウォーターローディングするほうがタイム短縮できると考えているからです。
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