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DAY10の走行データ

DAY10 別府観光、写真のみ (温泉宿はまゆう凪→地獄めぐり→岡本屋売店→上人ヶ浜(しょうにんがはま)公園→別府のビジホ)

DAY11の走行データ

DAY11 想定外の連続

 

「よ〜〜し、今日は登るぞーー!」

 

目の前に見える鶴見岳(1375m)を見上げながら、
いつになく意気込んでいました。

 

今日の予定は1500mUPほど。

1日目にも1600mUPは経験していましたが、
細切れの登りではなく、この日は長い”ガッツリ系”の登りです。

 

別府から阿蘇を結ぶ山道道路、
それを人は「やまなみハイウェイ」と親しみを込めて呼び、
サイクリスト憧れの道の一つでもあります。

 

いよいよ やまなみハイウェイの始まり。

やはり楽しみにしていた道路なだけにワクワクしますねぇ〜(^^)

 

ちなみに、まだここは別府に近いということもあり、
「緑の木々に囲まれながらも、温泉の硫黄の匂いが立ち込める」
というなんとも不思議な区間でした。

 

その後、しばらく走っていると……

 

 

「おおぉぉーーー、すっげぇ!!!」

 

勾配や道路の広さなんかは
富士山スバルライン(Mt.富士ヒル)なんかにとても似ています。

ですが、ここは富士よりも視界が開けていおり、
常に”大パノラマ感”を存分に味わいながら走ることができました。

 

また、ツーリングの車やバイクもバンバン走ってますけど、
車幅が広いためにまったく怖くなくて、常に快適そのものでしたし。

 

「やはり”一度は走ってみたい道”に挙げられるだけはあるわ〜!」

 

「別府でおすすめの場所はありますか?」

鶴見岳かな?」

 

別府の宿の方とこんな会話をしていました。

その鶴見岳の山頂へと続くロープウェイの入り口が、
やまなみハイウェイの序盤の方、標高500mの所にありました。

 

「少し気になるけど……ロープウェイ……」

 

なんというか……

自力で登るならまだしも、
ロープウェイで行くとなると興味は半減しますねぇ…(^^;

 

それにやまなみハイウェイの途中には、
あの山頂と同じぐらいの標高まで登りるし、、、

 

というわけで、写真だけ撮ってスルーで。

 

この先も、写真の撮りたくなるような景色が
次から次へと目の前に広がり続けます。

 

「すぅーーーーーはぁ〜〜〜〜〜」

 

真っ青な青空と、肌に当たる澄んだ空気に思わず深呼吸。

 

登りもだいぶ落ち着きましたし、
ひたすらに”自然”と”清々しさ”だけを感じられる最高の道ですね(^^♪

 

ワンウェイの登りだからか、
ロードバイクの方は数人しか見かけませんでしたけど、
バイク乗りは100人以上は追い抜いていったかな(笑)

 

 

「Σ(゚Д゚)!?」

「なんだここ???」

 

目の前にそそり立つボッコリ大きい山。

そして麓の緩やかな斜面には、無数の岩がゴロゴロ転がっていました。

ここまで見てきた山とは明らかに異質な、オーラのある山でした。

 

その先すぐ、その正体が判明します。

 

由布岳(ゆふだけ)

あの有名な湯布院の近くに聳(そび)えています。

 

「やまなみハイウェイの途中にこんな山もあるんやなぁ〜」

 

空へと伸びる山頂をじーっと眺めていると、
目の前にある駐車場から次々と登山者が吸い込まれていきます。

 

「さて、写真も撮ったし先に進むとするかなー」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………いや、」

 

 

「登ってやんよ!」

 

リュックにガジェット類、食パンの残り、水ボトルを突っ込み、
10時2分、まったく予定外の緊急登山開始です(笑)

 

登り始めてすぐ、下ってきた方とすれ違います。

 

「こんにちわー」

「こんにちわー」

 

会釈しながら挨拶します。

 

「あの〜ちょっとお伺いしたいんですが、
あの低い山とこっちの高い山のどっちが由布岳ですか?」

「高い方ですよ。低い方は飯盛ヶ城(いいもりがじょう)っていう山ですね。」

 

やっぱそうだよな……

 

「由布岳の山頂が2つ見えるんですが(犬の耳みたいな感じ)
あれはなんなんでしょうか?(←何も知らないすぎるw)」

「左が西峰で、右が東峰。
西峰は”鎖場”もあって急ですけど、東峰は鎖場はないです。」

 

鎖場だと……(急斜面に用意されている、手で引っ張って登るための鎖)

 

「山頂はカルデラ状になっていて、
その周りをぐる〜と回るのを”お鉢巡り”と呼んだりもしますけど、
私にはちょっと厳しいかなぁ〜笑」

「そうなんですね!色々と教えて下さりありがとうございました!」

「それじゃ頑張ってくださいね。」

 

由布岳の情報を熟練者の方からGETし、いざ由布岳へ!

 

 

登り始めが確か800mぐらいで山頂は1600m弱だから
………獲得標高は700〜800mほどかな?

 

だとすれば、おそらく1時間15分前後で登れそうな気がします。

 

序盤はまぁ普通の山道って感じです。

 

勾配に緩急に応じて、歩き・早足・ジョグを使い分けながら
心拍数130〜135bpmに収める感覚で登っていきました。

 

「はっ!はっ!はっ!はっ!」

 

出発して32分。

斜度は徐々に上がってきて、ガレ具合も酷くなってきました。

それに加えて青空もよく見えるようになってきましたね(^^)

 

「結構登ったなぁ〜」

 

左端にちっちゃく見える駐車場が登山口、
正面の山が飯盛ヶ城、
そして右のウネウネ道が やまなみハイウェイです。

 

逆に振り返って見上げると、
同じぐらいの距離感に山頂が見えました。

 

「よっしゃ、まだまだ行くぞ!」

 

「これはなかなかに……」

 

写真だと道が不明なレベルになってきましたねぇ〜(^^;

 

その後、すぐに視界が開け、
ポツンと一枚の看板が立っていました。

 

「西峰は”鎖場”もあって急…」

最初に教えてもらった言葉を思い出します。

 

しばらく見ていても、全員が東へと進んでいきます。

 

「…………」

 

「( ✧Д✧) カッ!!」

 

己の好奇心が、体を”西”へと向かわせました。

 

「はっ?(゚Д゚)ポカン」

 

アスレチックとか公園とかにある
木でできた70度ぐらいの斜面に
綱を垂らしている遊具が分かりますか?

まさにあのネイチャーバージョンが目の前にありました。

 

「これはアカンやつや……」

 

さっきの好奇心はどこへやら。

10秒で引き返しましたよね(笑)

登りはまだしも、高所恐怖症の自分には下りが怖すぎる…(あと事故も)

 

 

そして、大人しく東峰へと登っていくこと5分、、、

 

11時11分、由布岳東峰1580m到着。
(登頂時間は1時間9分)

 

左の一番高い山が、別府から見上げていた鶴見岳。

今は見下ろしていて、ちょっとオカシな感覚でしたね(^^)

 

周りを見渡すと座って食事を摂っている方もいますが、
ブンブン虫(ヤブ?)が飛び回っていて鬱陶しいので、さっさと退散。

登っちゃうと満足する性格なんです(笑)

 

 

下山開始してすぐ、
目の前にグループがいて詰まっています。

 

「ちょっと急だけど横側から下るかー」

 

すると……

 

”ズルッ”

「あっ(゚Д゚)」

 

岩に足を取られました。

 

”ゴツンッ!”

「うぎゃぁーーーーー!!!!!」

 

全体重乗っけて、岩に尾てい骨打ち付けてしまいました。

直後、強烈な鈍痛がお尻全体に広がっていきます。

 

「つぅぅ〜〜〜〜〜〜〜」

「ダイジョウブデスカ?」

 

はたから見ても派手に転けたのでしょう。

外国人の方に声をかけられました。

 

「はっ、はい……大丈夫です……」

 

お尻をさすりながら、精一杯の虚勢を張る自分(これ書いてる今もまだ痛い)

 

「この辺は危ないですから気をつけてください。」

「ありがとうございます。ゆっくり下ることにします。
…………あの〜、ちなみに今日はどっちに登られるんですか?」

「前回東峰に登ったから、今日は西峰に登ろうかと。」

「えっ?ホントですか!?」

 

どうやらその外国人の方は、
この辺りの山々のベテランらしい。

明日登るか迷っている九重連山の話も教えてくださり、
超親切な方でしたね〜(^^)

 

 

その後、40分ほどかけて下山。

再び やまなみハイウェイへをロードバイクで走り始めました(デュアスロン)


 

「ヒーーーハーーー(゜∀゜)」

 

いきなりメチャクチャ気持ち良いダウンヒルです!

テンションはこの日MAX最高潮に!

 

………のはずが、、、

 

STRAVAの走行ルートを見てもらったら、
どこで詰まったか分かるはずです(笑)

 

やまなみハイウェイは湯布院の下りがクライマックスで、
その先は最初ほどのインパクトのない
アップダウンの山道がひたすら続きました。

 

 

………そんなちょいミスを挟みながら
えんやこら漕ぎ進めて2時間半後、次なる目的地へと到着。

 

食事処「べべんこ」(大分の方言で「子牛」)

豊後牛(ぶんごぎゅう、大分のブランド牛)の畜産家
鷲頭(わしず)夫妻が経営されているお店です。

 

店内には国から授与された数多くの賞が飾られておりました。

安倍首相と握手している写真なんかもあったことから、
畜産業への貢献度のほどが うかがい知れました。

 

食事を提供していた奥さんにお話をうかがうと、
170頭もの親牛を育てており、
その子牛を色んなところへ出荷されているとのこと。

すごい……

 

豊後牛牛丼

このお店の定番メニューはこの牛丼か
「おおいた和牛(豊後牛の別の呼び方)焼肉丼」

 

「ウマイ!」

 

甘辛いオーソドックスな味付けですねぇ〜

あと、牛丼屋みたいな脂身が半分以上占めているような肉じゃなく、
赤身がメインで、しっかり肉肉しさがあったのはポイント高し(^^)b

 

スプーンは止まらず、5分で瞬く間に完食。

「ご馳走様でした(。-人-。)」

 

それから余談ですが……

 

ご主人が馬が好きらしく、引退したばんえい馬が飼われていました。

初見でしたけど、度肝を抜かれるほどの巨体でしたねぇ〜(^^;

 

 

その後、べべんこを後にして九重夢大吊橋を訪れました。

見たら満足したので、渡らずにそのまま本日の宿へ直行。

 

九重連山の麓にあるくじゅうエイドステーションです。

 

「すみませーん。」

(シーン…)

「すみませーん!」

(シーン…)

 

いない。。。

電話してみます。

 

「あのー、今日予約してる者なんですが。」

「あっ、もう着きましたか?早いですね〜」

「すみません、予定より早くなりまして…」

 

余裕を持って、かなり遅い到着予定時間にしていました。

 

「目の前の畑でトラクターに乗ってる方がいるでしょ?」

「あっ、はい。そう言えば……」

「ドドドドドド(トラクター)」

 

振り返ると、畑仕事に勤しんでる方がいらっしゃいました。

 

「あの人が主人なんで、電話して伝えますね。」

 

待つこと数分。こちらにトラックが近づいてきました。

 

「(ドドドドドド)やあ、来るの早かったね〜」

 

お腹がぷっくり出たおじさん。年は60歳ぐらいでしょうか?

 

「すみません。予定より早くなりまして…」

「あなたの部屋はここね。」

「あっ、はい、ありがとうございます(おぉ〜、これかぁー)」

 

「この車両は65年前のものでねー」

「65年前から宿なんですか?」

「いや、作られたのが65年前。それを32年前に私が買い取って宿にしたんよ。」

「あー、そうなんですね!」

「その自転車入れたら?」

 

「電気はそれを上に押すと付くよ。」

味があるなぁー(笑)

 

その後も施設内の一通りの案内をしていただきました。

 

「そう言えば、お風呂はどうするの?
ここから10分のところに500円で入れる温泉があるけど。
それかここで沸かして入るのもあるけど。」

 

”沸かして入る”?家庭にあるのような全自動のやつかな?

 

「えっと、それはどこにあるんですか?」

「こっち来て。」

 

言われるがままに、おじさんの後についてきます。

そして目に飛び込んできたのはなんと、、、

 

 

「えっ、釜風呂!?(五右衛門風呂とも言う)」

 

 

”沸かして入る”というのは
”火を焚いて沸かす”という文字通りの意味だったらしいwww

 

こっちが安いし、10分面倒だし、釜風呂入ってみたい気も、、、

 

「………それじゃあ、こちらのお風呂を使わせてもらえますか?」

 

その後、20分ほどの釜風呂レクチャーが始まりました。

 

「まず、そのデカい木を三本入れてみ?」

「あっ、はい…(無造作にポンポン入れてみる)」

「はい、ダメ〜〜」

 

まったく無知な私に
おじさんは手取り足取り教えてくださいました。

 

「木はね、木口(こぐち、切り口のこと)とか
角が燃えやすいんよ。その逆に面は燃えにくい。」

「はぁ〜なるほど〜」

「だから、小さくて角の多い木材とかは火が付きやすい。
でも、すぐ燃え尽きるから、大きいのも上手に組み合わせる。」

 

適当に木をくべて、
空気を送ってればいいのかと思ってましたけど……

 

おもしれぇ〜〜〜(ˊᗜˋ*)

 

1時間後、様子を見にいくと
すっかり燃え尽きてしまっていました。

試しにお風呂を触ってみても、

 

「まだヌルい……」

 

先ほど教わった通りに火を起こし直します。

そして30分後再びチェックしにいきました。

 

「あっっっっつΣ(゚Д゚)!!!!!」

 

今度は50度ぐらいの熱湯風呂に仕上がっておりました(笑)

水で埋めながら手でかき混ぜてます。

 

「こんなもんでいいかな?」

 

体感42度ぐらいまで下げて、いざ入浴です。

 

「あちちちち。」

 

火が当たっている釜の底がバカ熱いw

 

「でも、気持ちが良いわぁ〜(❁´ω`❁)フウ」

 

自分で炊いたって思うと達成感が込み上げてきて、
より一際心地良く感じられましたよね〜

今日もまた貴重な体験ができました(^^)

 

DAY12へ続く…


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