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前日の記事DAY7の走行データDAY7 油断大敵(四万十バンガロー→沈下橋狩り→お食事処「あしがる」→足摺岬→宿毛市) 「ぷ〜〜〜ん」 バンガローの中で飛んでいる蚊の羽音で暖かくなってきたのを感じる今日この頃。(少なくとも4匹はいたw) この日は150kmオーバーの1日目並みの長距離ライド。大破しかけのビンディングシューズの踵部分に補強テープをべたべたと貼り付けて準備万端?7:30に出発しました。 「おはようございまーす!」 中学生の女の子が挨拶してくれます。昨日ここに着いた時にも別の子が「こん...

DAY9の走行データ

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DAY9 (宇和島オリエンタルホテル→カフェこけむしろ→八幡浜〜別府までフェリー→竹瓦温泉→東洋軒の元祖とり天)

 

「うわ……雨やん……」

 

8時半、出発準備を済ませて宇和島オリエンタルホテルを出ると、
パラパラと雨が降っていました。

路面には水溜りもできています。

予報から曇りかなって思ってたんで、少しショック。。。

 

「……まぁその内に弱まっていくやろ……」

 

フェリーの乗船時間もあるので、
この日はあまり悠長にしていられませんでした。

 

・・・が、その前に、
宇和島市を離れる前に立ち寄っておきたい所がありました。

 

宇和島城

宇和島市街地のド真ん中にたたずむ
3階建てで高さ21mの小さなお城。

 

1615年に伊達政宗(まさむね)の長男秀宗(ひでむね)に始まり、
伊達家9代に渡って250年間受け継がれてきた居城でした。

 

ちなみに、江戸時代から残っている全国の天守、
いわゆる「現存十二天守」の内の一つとして有名なんですよ〜(^^)

 

1階には威風堂々たる甲冑やら、宇和島城の模型やら。
(伊達政宗の三日月の兜は有名ですよね!)

 

2階には現代アーティスティックな屏風。

 

そして3階からは宇和島市街地を
ぐるーっと一望できる景観が楽しめましたね(^ー゚)b
(私の泊まったのは左上の山の麓にあるホテル)

 

 

……さてと、先日このお城をオススメされていましたから、
これで心残りなく宇和島市を離れることができます。

 

宇和島市街地を抜け、56号線をひたすら北へと。

 

………ところが、

 

雨。

 

降水量3mmほどはありそうな。。。

9日目にしてしっかりした雨は初でした。

 

「マジかぁ〜。弱まるどころか、強なってるで……(꒪ꇴ꒪〣)ガーン」

 

急いでGOREのジャケットを着用。

リアバッグにもレインカバーを被せました。

でも、まーーったく寒くはなかったため、
頭、手、足の雨装備は面倒がって取り付けず。

 

 

その状態でしばらく走っていたところ、

 

「……なんだか楽しいな。」

 

最初は雨に対してネガティブな感情しか湧いてきせんでしたが、
不思議かな、気分は徐々に晴れやかになっていきました。

 


(山肌には、愛媛県の名産物である「みかん」などの柑橘系の木が生えていた)

好きなロードバイクで、
自ら行くと決めたまだ見ぬ場所へ、
雨も構わず毎日走っていく、、、

 

その自由気まますぎる行為のさなかに、
”解放感”のような心地良さが、ふと心に生じたんですよ(^^)

 

「雨も案外悪くないのかもな……」

 

 

その後、20km地点の西予(せいよ)市のあたりで雨は止みました。

その先、56号線をさらに10km北上したあたりで、
国道を外れて1kmほど山方向へ進みます。

そうして次なる目的地へと辿り着きました。

 

一面の苔に囲まれたカフェ「こけむしろ(苔筵)」です。

 

外で女性の店主さんが苔の手入れをされていました。

 

「すみません、ここに自転車立てかけてもいいですか?」

「えーっと……それで自転車はかやらない?」

「えっ、かやらない?……”かやらない”って何ですか?」

「ひっくり返らない?」

 

”かやらない”というのは愛媛の方言で
「ひっくり返る」という意味だったみたいです(^^)

 

この苔カフェのオーナーは御年72歳の村上安由(やすよし)さん。

50歳の時に脱サラし、この地で1日1組の料理店を始めました。

 

その料理店は2011年に閉められ、
今ではカフェとして知り合いの方々が持ち回り運営されています。

伺うと、今日いた女性の店主さんは、ご主人の同級生の方でした。

 

「こういった苔は自然に生えるものなのですか?」

「いや、元々ここは段々畑になっていたんですが、
そこに村上さんが苔を軽トラ150回で運んできたんですよ。」

 

150回Σ(゚Д゚)!?

 

「苔については独学で勉強されて、
苔の庭が完成までに4年半かかったそうですよ。」

 

4年半!?

 

「その後は、苔自身が胞子を出して 今の状態になっていきました。」

 

ビンディングだとつるつる滑って危ないので、
裸足になって拝見させていただきました。

 

 

「すげぇ………」

 

思わずため息が出るほどに神秘的な空間です。

 

苔と見事に調和している数々の置物や、
水のメロディを奏でる水車なども
趣ある空気感を生み出す一助となっておりましたね〜(^^)

 

それから、
さっきの雨のおかげで苔の緑みずみずしさが際立ってましたから、
「むしろ今日が天気悪くてで良かったわ〜」って思えましたよw

 

 

それでは、店内へ入ってみることにしましょう。

 

 

「ほぉ……これまた素晴らしい内装だ!」

 

入口周辺には
愛媛県の各地の雑貨職人が手がけたという作品が
所狭しと並べられておりました。

 

そして、奥のカフェスペースでは、
苔の庭を眺めながら落ち着いた時間を過ごすことができます。

 

青のりを苔に見立てたお店の看板メニュー苔まんじゅう

それに唐饅(とうまん)、抹茶のセット。

 

「あのー、唐饅っていうのは何ですか?」

「おまんじゅうをひしゃいだようなお菓子ですね。」

「(ひしゃぐ?)」

 

”ひしゃぐ”というのは愛媛の方言で「押しつぶす」だそうです。

 

中華まんのようなモ〜ッチリした生地の苔まんじゅう。

 

そして唐饅の方は”かた柔らかい”な食感。

言うなれば、あんこ版カントリーマアムといった印象。

 

どちらもほろ苦い抹茶とは、よく合ってましたねぇ〜(^^)

 

帰り際にお土産に米粉入りシフォンケーキを買って帰りました。

(後ほどフェリー内で食べましたけど、
米由来のデンプン、そして三温糖の優しい甘さとふんわり食感で、
個人的には一番美味しかったです!)

 

「ほんと良かったわぁ〜(*´ω`*)ホッコリ」

 

大大大満足でお店を後にしました。

近くに来た際は、ぜーーーったい行ってみたほうが良いカフェですよ!!


 

その後は、フェリー乗り場まで一気にダウンヒル。

 

4月1日に移転リニューアルしたばかりの
八幡浜(やわたはま)港に着。

 

さらば四国!(* ̄▽ ̄)ノ マタネー

 

こんにちは九州!(*^▽^)ノ ヤァ

 

別府港までの2時間40分ほどの船旅でした。

 

この後は別府市の代表的観光名所「地獄めぐり」をする予定でしたが、
やたらと強風で寒い上に時間もなかったんで、そのままその日の宿へ。

 

温泉宿はまゆう凪です。

外には足湯があります。

 

和風で「家」チックな宿です。

めちゃくちゃ居心地が良くって
連泊されてる人なんかも多そうでしたねー(^^)

 

うおおおおおーーーーー(`д´)

 

上手にできましたぁ〜(笑)

 

その後はまず、雨でびしょ濡れの服の洗濯、
またも汚れた自転車のメンテ(二日連続だよ…)など諸々の後始末に2時間も。。。

 

BOOSTオイルヴィオラ15mlは、
3回(合計318滴)使ってこれぐらい減りました。

この調子だと10回分以上はありそうでしょうか?

 

最初の1週間、普通に黒くは汚れはしましたけど、
「チェーン音」「足に伝わる金属同士が擦れる微振動」が
気になってくるほど大きくなることはありませんでした。

 

たぶん1000kmぐらいまでは油膜切れを起こす心配は無さげですねー(^^)
(私の場合、8日目、9日目の雨の後に2回、3回目を塗布した)

 

以上の使用感に加えて、
低摩擦抵抗、持ち運びやすさ、スポイトによる注(さ)しやすさなど、
自分の中では、こいつが今のところ「マイベストオイル」

 

長年チェーンオイル沼にズッポリはまっておりましたけど、
もうあれこれ目移りすることはないかなーって思います(^^)

 

「アサヒビール」の文字が光る別府タワーを横目に
カマキリで夜の街をギコギコ爆走!

 

まずは今日の汚れと疲れを落としに竹瓦(たけがわら)温泉へ。

歴史が感じられる古くも立派なたたずまいですね!

 

「こんばんわー、大人一人で。」

「はい、300円です。」

「(やっす!!)」

 

中はこんな感じです。

右奥に見える青の暖簾(のれん)の先が男湯。

その暖簾をくぐると……

 

「Σ( ºωº )!?」

 

なんといきなり湯船が目に入ります(もちろんまだ服着てる状態)

 

なかなか言葉では伝えづらい不思議な構造で、
とにかく入口の休憩場〜脱衣所〜湯船がシームレス(笑)

 

風呂場自体も、U字型の湯船が真ん中にボンッとあるだけで、
洗い場などなければ、シャワーもありません(湯船をすくって洗う)

 

「………とっ、とにかく入るか。」

 

その前に、懐かしのケロリン桶で湯船をすくって
頭からザバーンと汗を流します。

 

「あっっっつ!!!」

 

42度以上ありそうな温度感です。

それでも歯を食いしばりながら、
ゆ〜〜っくり湯船へと体を沈めていきます。

 

「ぐぬぬぬぬ………(`皿´ ) ギリギリギリ」

「そこ、お湯入れる近くやから一番熱いで。」

 

湯船の縁で慣れたふうに体を洗っていた
おっちゃんにアドバイスをもらいました。

 

肩まで浸かり、は〜っと深い息を吐きます。

42度にも しばらくすると慣れてきました。

 

リラックスして天井を見上げます。

 

「うわぁ〜高いなぁ〜」

 

湯船は地上より少し下がった位置にあるため、
天井までは2階分の高さのあります。

 

……とまぁ なにからなにまで一味違った温泉でして、
数多くなる別府温泉の中でも有名なだけはありました。

これは行ってみる価値アリですよー(^^)b

 

 

温泉でポカポカ火照った体を夜風で冷ましつつ、
本日最後の目的地へと向かいました。

 

大分県中部の郷土料理である「とり天」

その元祖であるレストラン東洋軒です。
(1933年に東洋軒が、とり天を作り出したと記録に残っている)

 

店内の壁一面にはびっしりサインが!

草野仁、バナナマン、イッテQ温泉同好会一同などなど・・・

 

10日ほど前には亀田大毅選手もご来店されていました!

 

「ご注文はお決まりですか?」

「本家とり天定食、ご飯大盛りでお願いします。」

 

メニュー表には一通りの中華料理が ずらーっと載っていました。

が、やはり元祖とり天を頼まんことには始まらんでしょう!

 

待つこと約10分。

 

「お待たせいたしました。元祖とり天定食です。」

 

「なっ……」

「なにぃーーーーー!!??」

 

 

ドンッ!!

 

ドドドドドンッ!!!

 

デカめのとり天が10個うずたかく盛り付けられており、
その食欲そそる圧巻の景色だけで、軽くご飯3杯はいけそうです(笑)

 

「これは何か付けて食べるんですか?」

「はい、そちらの『東洋軒かぼす酢醤油』とカラシを付けてお召し上がりください。」

 

カラシ?そうやって食べるのが一般的なんだなぁ〜(゚◇゚;)ナルホド

教えてもらった通りに酢醤油とカラシを付けて早速パクリ。

 

「うっ………」

 

「うめぇぇぇぇーーーーー!!」

 

”カリカリ”ではなく”サクサク”としてクリスピー的なやみつき食感の衣。

 

そして、プリッと感を残しつつも、
歯がスーッと入っていくほどに柔らかいとり肉。

おそらく自分のとり肉人生の中で最も柔らかい逸品。

 

そこにさっぱりかぼす酢醤油と
ピリッとしたアクセントの効いたカラシが、
これ以上なく絶妙〜〜〜にマッチ!!

 

 

「この美味さ、正直 期待の2段ぐらい上いってるわ……」

 

 

箸が止まらず、最初は驚いた10個のとり天たちは、
次から次へと胃袋の中に吸い込まれていきました。

ご飯も猛烈に進みますが、
先に無くならないように自重しながら食べ合わせます。

 

「うまい!うまい!うまい!(パクパクパク)」

 

その感動は、最初の一口から最後の一口まで続きました。

 

「ご馳走様でした(。-人-。)」

 

こんな料理をすぐ食べに来れる地元民が羨ましい!!

もしまた別府を訪れるような機会があれば100%リピしますね(^^♪

 

 

「いやぁ〜、今日は未知の体験のオンパレードだったなぁ〜」

 

 

日本には自分の知らない魅力がまだまだある、そう実感した1日でした。

 

DAY10-11へ続く…


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