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前日の記事DAY16の走行データDAY16 中国地方上陸 「ンゴォォォーーー!」「んっ……んんん…(σω-)。」 すぐ隣の寝床からの大きないびきで目覚めました。 「ンゴォォォーーー!」「(うるさい……)」 布団かぶっても全然貫通してきて眠れないため、どうにか消えないかと、隣人の足を突っついてみる。 「(ツンツンツン)」「ンゴッ!?…………」「(収まったか?)」「…………ンゴォォォーーー!」「ダミだこりゃ……orz」 諦めて5時半起床。2時間睡眠。前日も3時間睡眠だったため、めちゃくちゃ眠いですが、今日の行...

DAY17の走行データ

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DAY17 期待以上

 

「ふあぁ〜〜〜(=_ヾ)」

 

時計を見ると5時半。

前日、どんなに疲れていても、どんな時間に寝ても
不思議なもんで5時台に目が覚める体になってしまいました。

 

カチカチとパソコン作業して8時、
1Fへと朝食を食べに行きました。

 

「おはよう!」

「おはようございます。」

 

朝から椅子にふんぞり返ってタバコをくゆらせているご主人。

 

「あれ?7時半に朝食を食べるって言ってなかった?今から作るね。」

「あっ、すみません。お願いします。」

 

実は7時35分に一度降りてきてたんですが、
その時はまだご主人いらっしゃらなかったので部屋に戻ってました(笑)

 

15分後。

「はい、お待ちどうさん〜!」

 

「うわぁ〜、めっちゃ豪華ですねぇー!ありがとうございます!」

 

誰かが作ってくれた朝食など、この旅で初。

ご主人の人情と出来立ての温かみを噛み締めながらいただく(。-人-。)

 

ご飯を食べ終え、準備を整えて外へ出ると、ご主人がビーチで作業中。

昨日ここに到着した時からずーーーっと何かをトンテンカンと作っています。

 

「おー、もう出発すんの?」

「はい。」

「今日はどこへ?」

「秋吉台へ行きます。」

「秋吉台?あんなとこで泊まるんや(宿が少ない)
んじゃまぁ気ぃつけてや!」

 

さらっとどっかに消えていくご主人。

結局何を作っていたのかは最後まで聞けずじまいでしたが、
とにかく気さくで、こんな若造にも良くしてもらいました。

もしまた青海島に来ることがあれば、ここに泊まりたいですね(^^)

 

 

今日のメインは秋吉台(カルスト地形)と秋芳洞(秋吉台の下にある鍾乳洞)

ですが、その前に訪れたいところがありました。

 

”みんなちがってみんないい”

 

この句を知らない大人の日本人はいないでしょう。

 

金子みすゞ記念館です。

金子みすゞが生まれ育った家が、宿の近くにあったんですよ(^^)
(正確には、昭和32年の火事で焼け落ちてしまい、それを19年前に復元した家)

 

入口すぐのスペースで、書店&文具を販売。

そしてその奥や2Fで居住していたそうです。

 

「こんにちわ。大人一人お願いします。」

「こんにちわ。まずはこちらにお名前をお願いします。」

 

優しく、上品な声の50才ほどに見える女性でした。

受付用紙に名前と住所を記入します。

 

「自転車で大阪からですか?」

「あっ、はい。そうなんです。」

「すごいです!それにスタイルも良くってカッコいい!」

 

ど〜〜贔屓目に見ても、場違いな格好の自分をベタ褒めてくれます。

もちろんお世辞もあるでしょうが、
心の綺麗さが、立ち居振る舞い・言葉のトーンに滲み出てており、
「大和撫子」という単語が実にぴったりな女性だなぁと感じました。

 

「実は4月11日が金子みすゞさんの誕生日でして、
限定3000名様にこちらのしおりをプレゼントしております。」

「えっ、そうなんですか?」

 

「(やったぁー!ちょうど良いしおり欲しかったんだよなぁ〜)」

「あっ、そうだ!そこに金子みすゞさんの
15才当時の等身大パネルがあるんですが、
ご一緒に写真でも撮りましょうか?」

「あっ、でもこんな格好ですし大丈夫です(^^;」

「いえいえ、せっかくですから!」

 

(パシャリ)

 

結局 彼女の好意と押しの強さに撮ってもらってしまう。

「いや〜、すごい良いですよー!」

雑誌のカメラマンばりに褒めてくれるので、正直嫌な気はしませんでしたねw

 

その後も、

「この缶を見てください。ミツカン(酢で有名)は昔 画鋲を売ってたんですよ!」

「当時はこちらのガラスペン(筆先がガラス製)や、紙の下敷きが使われていました。」

 

周りに置いてあるものを逐一解説。

私が質問しても嫌な顔一つ見せず懇切丁寧に教えてくださいました。

 

「ありがとうございました。それじゃ先を見に行きます。」

「はい、ではどうぞごゆっくり。」

 

両手を前で重ね、背筋を伸ばしたお手本のようなお辞儀。

しゃべっているだけで心地良い魅力的な方でしたね〜(^^)

 

その後、金子みすゞさんの家の中、
そして隣に建てられた本館を見学しました。

 

本館には、27才という若さで亡くなった彼女の生い立ちや一生涯、
20才から童謡詩人として紡がれた数々の作品の展示されていました。

 

それらを見るに、

  • 金子みすゞさんの本名は『テル』
  • 没後50年間「幻の童謡詩人」としてベールに包まれていた
  • 矢崎さんという方が、16年かけて「金子みすゞ探し」に努めたことで世に知られるようになった
  • その矢崎さんが、金子みすゞ記念館の館長
  • 金子みすゞさんの一人娘は、神奈川県でご健在(齢95才)

といった事などが分かりましたね(^^)

 

「あのー、童謡詩人っていうのは何ですか?子供向けって事でしょうか?」

 

近くにいた女性スタッフに質問しました。

 

「あ〜え〜っと。。。」

 

あまり詳しく知らない様子で口ごもっていらっしゃると、

 

「童謡詩人っていうのはね、子供心になって書くということなんですよ。」

 

横からすっと”長老”の風格漂う方が現れました。

名札を目をやると『主任・企画員、草場◯◯』とあります。

おそらくこの施設の責任者的な方なのでしょう。

 

「昔は文語的で難解な”唱歌”というのがあってね。
それは作者の押し付けみたいな面がありました。」

「そんな当時、子どもの空想や感情を育てる目的の詩や歌を創作する
『大正期の童謡運動』というのが起きたんですよ。」
(これが”童謡”というジャンルの起源らしいです)

「その流れの中、大正7年の1918年に
『赤い鳥』という児童文芸雑誌が創刊されました。
みすゞさんはそういったものに影響を受けて童謡詩人になられたそうです。」

「ちなみに『ぞうさん』『犬のおまわりさん』なんかも
その運動の延長線上で生まれた童謡だったりしますね。」

 

納得の回答だけでなく、起源や豆知識をも交えたパーフェクトな解説に
「はぁ〜そうなんだ〜」っと感心しながら聞き入っちゃいました(^^)

 

 

「おととと、そろそろ行かなきゃな。」

 

さらりと見るだけのつもりだったのが、
興味深さ、居心地の良さに1時間以上見て回っていました。

今日は秋吉台などにも行く予定ですから、出口へと向かいました。

 

ヒュン!

「うわっ!なんだ!?」

 

目の前を何かが、ものすごいスピードで通り過ぎていきました。

ふと見上げると、そこには……

 

無数のツバメの巣。

そして親ツバメたちが、せわしなく飛び回っていました。

 

甲斐甲斐しく子供に餌を与える姿にホッコリしましたよね(❁´ω`❁)

 

「さっきは色々とありがとうございました。
館内もじっくり拝見させていただきました。」

 

帰り際に受付の女性に挨拶しておきます。

 

「お帰りですか。こちらこそありがとうございました。
………あっ、そうだ、店の前で一緒に写真をどうですか?」

 

(パシャリ)

 

「さすがにこの趣ある古風な家にこの格好は……おかしくありません?(苦笑)」

「いえいえ全くそんな事ないです!バッチリです!カッコ良いですよ!

 

カメラマンばりの褒め上手は、最後までご健在でしたw

 

 

「金子みすゞさんってあの詩が有名だし、道中にあるから」
ぐらいの軽い気持ちで行ってみたんですけど、メチャクチャ良かったです!

展示内容やそのされ方、館内の心が凜とするような雰囲気。

そして、なによりスタッフの方々の温かい人柄

 

普通ピチピチ姿の私なぞ「変なやつ来たよ…」って
多少なりとも白い目で見られて当然ですよ。

それを嫌な顔ひとつせず、真摯に対応してくださったのですから(´;ω;`)ウウウ…

もはや聖人です。

 

もしまたこの近くを訪れた際には、必ず立ち寄りたいと思います(^^)


 

 

その後は、老舗高級旅館が立ち並んだ
長門湯本温泉のゆる〜い坂道を20km南下。

海から内陸へと移動します。

 

そして東に向きを変えて
5kmほど走ったところにあるのが次なる目的地、

 

別府弁天池(べっぷべんてんいけ)です。
(DAY10の頃にいた別府市とは関係ないです)

 

透き通ったブルーの池が有名なんですが、
ここまで吉野川、四万十川、地獄めぐりなんかで、
エメラルドブルーや変わった色の水を散々拝んできました。

 

そんな私を満足させてくれる代物なんでしょうかね?( *`ω´) ✧ドヤァ

 

「では、どれどれ……」

 

「なんじゃ限界突破で澄み切った青はぁ!!??Σ(゚Д゚)」

 

吉野川や四万十も入りたくなる(というか入った)ほど
綺麗なエメラルドブルーでしたけど、ここの青の透明感はレベチ。

この池には1㎜たりとも”濁り”は無く、まるで良質な色ガラスのよう。

 

この青さの謎が無性に気になり、
近くにあった看板を読んでみました。

 

「なになに……
光の性質、水の中に溶けているミネラルが影響していると考えられるが、
実はまだ解明されていないとな?」

 

続きを読み進めます。

 

「毎秒186リットル、毎分11トンもの水が、
底から湧き水が絶えず出ている不思議な池
今この水は飲料水や灌漑用水、養鱒場(ようそんじょう)に使われている。」

 

なんと!!この綺麗ながらも毒々しい真っ青な水は飲めるんけ!?

 

「なお、ここは日本名水百選にも選ばれているおり、
飲むことで長寿が保たれ、財宝が授かると言い伝えられている。」

 

がぶ飲みじゃあぁぁぁーーー(*/◎\*)ゴクゴク

 

 

………まぁさすがにここでは飲んでないんですけど(笑)
実は、この日の宿がここの水を汲んで提供されてました。

 

それを何杯かいただきましたところ
雑味が無くて”スッ”と喉を通っていく感じ、
とても美味しい飲みやすい水でしたよ!

 

パワーみなぎる神水が仕込み水!日本酒の概念を打ち破って生まれた「Ohmine」AGAINST SAKE WORLD――。「日本酒の世界に逆らう」と堂々宣言する、山口県美祢市の「大嶺酒造」。同蔵で醸される「Ohmine」は、2018(平成30

 

ちなみに、ここの水を使った美祢(みね)市にある
「大嶺(おおみね)酒造」が有名だとおっしゃっていました。

1822年に始まり、1955年に製造終了。

それが半世紀後の2010年に秋山さんという方によって復活し、
「Ohmine」というブランドで世界に羽ばたいているようです。


 

かなり高価なお酒ですけど、
機会があれば飲んでみたいもんですねぇ〜(^^)

 

DAY17後編-18へ続く…

 

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