松木です。

 

ファクター『ONE』が進化。より高次元なエアロと運動性能を実現。

FACTORが誇るエアロロード『ONE』が、
3年ぶりにモデルチェンジしました。

 

ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

ヒンジ構造のフォーク、ダウンチューブのスリットなど、
その特徴的な見た目はただのパフォーマンスではありません。

 

通常は相反する「エアロダイナミクス」と
「ライディングクオリティ」を両立するために、

フェラーリ、アストンマーティン、ランボルギーニ、マセラティや
F1、MotoGP、WRCの複数チームに空気力学の専門知識を提供してきた
エンジニアリング会社である「bf1systems」と提携し、

科学的アプローチの末に生み出された産物。

 

空力はもちろん、
カーボン素材をなるべく少なくして重量増を抑えつつ、
高い横剛性値を叩き出すことをも実現した構造・形状です。

 

 

いぶかしげに見てしまう外観とは裏腹に、
オールラウンドな性能を持つ『ONE』が、
どのように進化しているのか?

 

見ていきましょう。

 

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新旧比較

ファクター『ONE』が進化。より高次元なエアロと運動性能を実現。

まずは旧型。

 

ファクター『ONE』が2018年進化!高次元化されたエアロと動的性能。 新旧比較

そして、こちらが新型です。

 

パッと見では気づきにくいですが、
両者には結構な違いがあります。

 

ファクター『ONE』が進化。より高次元なエアロと運動性能を実現。

 

  1. ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入
  2. BB周辺が連続的で、パワフルな形状に改善
  3. シートチューブのえぐれ
  4. シートステイ形状のワイドスタンス化
  5. リアブレーキ位置の移動
  6. シートクランプがよりインテグラルな位置に変更

①ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入

ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

元からダウンチューブにスリックが入ってはいました。

ただし、これは「Twin Vane Evo」ではありません。

 

ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

ただスリットを入れただけなのが「Twin Vane」、
さらに空力形状を押し進めたものが「Twin Vane Evo」。

 

ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

「Twin Vane Evo」は、
ファクターのTTモデル『SLICK』に採用されているテクノロジーで、
それを新型『ONE』にも応用した形となります。

 

ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。 ダウンチューブへの「Twin Vane Evo」の導入 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

『SLICK』と『ONE』。

両者を並べると、よく似ているのが分かります。

②BB周辺が連続的で、パワフルな形状に改善

BB周辺が連続的で、パワフルな形状に改善 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。 BB周辺が連続的で、パワフルな形状に改善 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

左が旧型、右が新型。

 

新型のほうが、シートチューブはスリム化されていて「空力」が改善。

 

その反面、
ダウンチューブ、チェーンステーを連続的なデザインに再設計し、
しかも、横幅を広げて「剛性」を強化(BB規格は共に「386EVO」)。

ペダリングを推進力へと変換する「パワー伝達効率」が向上されています。

③シートチューブのえぐれ

シートチューブのえぐれ ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。  シートチューブのえぐれ ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

旧型のシートチューブはまっすぐでしたが、
新型のほうは、リアホイールに沿うようにえぐれています。

 

これによって
シートチューブから後輪への空気の流れが整えられます。

④シートステイ形状のワイドスタンス化

シートステイ形状のワイドスタンス化 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

旧型のシートステイは細身の四角で、
やや内側に絞られた形状をしていました。

 

シートステイ形状のワイドスタンス化 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

対して、新型のシートステイは流線形で、
かつ外側に膨らんだ形状になっています。

 

  • ワイドスタンス化による横剛性の向上
  • リアホイールとの隙間を広げることでエアロ改善
  • ダイレクトマウントに耐えうる強度の確保

 

こういったことを狙っています。

 

 

ちなみに、
「リアホイールとの隙間を広げることでエアロ改善」に関してですが、

 

シートステイの横幅を狭めてしまうと、
後輪の回転によって生み出される「前向きの空気の流れ」と
「前方から吹いてくる風」が衝突してしまって逆に空力が悪化するらしく、

シートステイとリアホイールの間には
空気が通りやすいように適度な隙間を設ける必要があります。

 

この発想は、GIANT『Propel Disc』にも見られます。

⑤リアブレーキ位置の移動

リアブレーキの位置変更 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

リアブレーキの位置は、旧型では”BB下”でしたが、

 

リアブレーキの位置変更 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

新型は”上”へと移動。

 

数年前はBB下が流行っていましたが、

  • ダンシングでシュータッチする
  • 泥や水がかかって性能が低下しやすい
  • メンテナンス性が悪い

など、デメリットが多すぎます。

 

”エアロ”という点で考えても、
GARNEAUが行った風洞実験によれば
0.2%という誤差程度のメリットしかありません。

 

となると、リアブレーキは、やはり上側がベストな位置。

⑥シートクランプがよりインテグラルな位置に変更

シートクランプがよりインテグラルな位置に変更 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

旧型には、”臼”が露出していましたが、
新型では、これが見当たりません。

 

シートクランプがよりインテグラルな位置に変更 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

新型には、写真のようにフレームが張り出してるのですが、

ここに”臼”が埋め込まれていて、
表からはまったく見えなくなっています。

 

コルナゴ C64 インプレッション シートポストのD型化 コルナゴ C64 インプレッション シートポストのD型化 固定力

これはコルナゴ『C64』と同様の仕組みです。

スペック&ラインナップ

スペック&ラインナップ ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

ファクター『ONE』完成車

DURA-ACE Di2仕様で$11,499。

 

ホイールはBlack Inc(セラスピ、CX-Ray仕様)ですが、
今年はグラフィックが変更されるようですね。

 

スペック&ラインナップ ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

ファクター『ONE』フレームセット

 

ハンドル(専用サイコンマウント付)、シートポスト、
BB(Ceramic Speed製)、バーテープが付属して$5,499。

 

カラーは、完成車、フレームセット共に
「クリムゾンレッド」のワンカラーです。

 

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より高次元に統合された新型ファクター『ONE』

ファクター『ONE』が進化。より高次元なエアロと運動性能を実現。

ファクターが新型『ONE』に掲げたコンセプト。

 

 

”BEYOND AERODYNAMICS”
(エアロダイナミクスを超えて)

 

 

ロードバイクにおいて空気抵抗の小さいフレーム形状が重要なものの、

そこだけにとらわれた結果、
「重量」「快適性」「剛性」「ハンドリング」など、
空力以外の性能が損なわれたバイクは不完全です。

 

ファクター『ONE』が進化。より高次元なエアロと運動性能を実現。

ファクターは真摯にエアロダイナミクスに取り組みながらも、
そこに安住せず、ライドクオリティの両立を成し遂げるべく、
独自の形状を持つ『ONE』を生み出しました。

 

 

それから3年。

「プロからのフィードバック」と「不断のR&D」によって技術は醸造され続け、
そして、より高次元に統合された新型ファクター『ONE』へと進化を遂げました。

 

「すべてを兼ね備えた究極のバイクとは?」

 

この問いに対してファクターが出した答えがここにあります。

 

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