松木です。
昨年末頃に発売された
「ダイアル+紐+ベルクロ」の3種類の締め付け構造を採用した
GIRO『Factor Techlace(ファクターテックレース)』。
下のシクロワイアードの記事に、
商品の詳細とインプレが書いています。
それからまだ半年ほどしか経っていませんが、
「Factor Techlace」の技術を受け継ぎつつ、
新たな素材を取り入れた世界一軽いビンディングシューズが、GIROから発売されます。
GIRO『Prolight Techlace』
その重さは42.5サイズ(およそ27cm)にして、片側136g。
SIDIのハイエンドシューズ「WIRE CARBON」は
実測300gを越えますから、その半分以下‥‥
超軽量シューズで注目されているLAKE『CX301』でさえ
43サイズの実測重量は185gです。
それよりも50gも軽いGIRO『プロライトテックレース』の
各パーツに注ぎ込まれているテクノロジーとは、
一体どういったものなのでしょうか?
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①3本のTechlace
GIRO「Factor Techlace」では、
足首に一番近い部分の締め付け方式は
「BOA IP1ダイアルクロージャー」でしたが、
GIRO『Prolight Techlace』は、
軽さに特化させるために3本ともが「Techlace」。
BOA IP1の最大のメリットは、
「自転車に乗りながらにしてmm単位の微調整ができる」
点にありますが、
そういった必要のない人にとっては
3本とも「Techlace」のほうが合理的です。
ビンディングシューズに”紐”というのは
あまり馴染みが感じられないかもしれませんが、
「固定力」「フィット感」に関しては何ら問題ありません。
そのことはランニングシューズが
”紐”であることを考えれば、理解しやすいでしょう。
②超軽量なアッパー素材
アッパー素材には、
テイジン製TPU(熱可塑性ポリウレタン)骨格の入った
「カスタムモノフィラメントメッシュ」というものを採用。
写真の赤丸の部分を見ると、メッシュ構造になっていて
補強するようにTPU骨格が組み込まれているのが分かります。
さらに重量を減らすため、
パーツ点数を極力抑えたワンピース構造となっており、
とてもシンプルなデザインになっていますね。
まるで陸上の短距離競技にでも使われそうなペラペラな見た目です。
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③Textreamカーボンソール
まずは、GIRO「Factor Techlace」シューズのソール。
Easton製の「EC90 SLX2」という
高剛性なカーボン素材が使用されています。
対する、GIRO『Prolight Techlace』シューズのソール。
粗い格子状の「Textream(テクストリーム)カーボン」に変更されています。
下の図で「Textreamカーボン」の特徴が説明してくれています。
通常のカーボン原糸を細かく編む構造だと、
どうしても隙間ができてしまうので、
隙間を埋めるエポキシ樹脂(レジン)を多く使わなければならず、
その分「重量」も「厚さ」も増してしまいます。
対して、「Textream」というカーボンシートを使うと、
隙間が少なく編むことができるので、
エポキシ樹脂の量を減らすことができ、
剛性をそのままに、より薄く、そして重量も22%減らすことが可能です。
「Textream」は、F1などに使われる高級素材ですが、
最近では、自転車パーツにも取り入れられているのを見かけます。
例えば、下のGIRO「AeroHead Ultimate MIPS」ヘルメット、
FELTのハイエンドフレーム「FRD」シリーズ、
PRO「3-Spoke Wheel」「TeXtream Carbon Disc」ホイールなど。
カラー展開は、白に加えて、写真の黒と赤。
海外の価格から判断するに、
日本での販売価格は5万円ほどになると予想されます。
このGIRO『Prolight Techlace』を皮切りに
各シューズメーカーの軽量化合戦が始まるかもしれません。
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