リム・ハブ・スポークの改善点に関しては、
↓R45の時に散々述べたんで、再度詳しく話すことはしません。
今回は、近しい前作38㎜と見比べている中に
2つ、3つ新たな発見があったので、それについて話したいのと、
全体重量からスポークとハブの重量を引き算することで、
計算上のリム重量を導き出したいと思います(^^)
R33と前作38㎜を比較してみた
こっそりデザイン性UP
左がR33、右が前作。
ハブ以外はパッと見おなじです。
でも、よ~~く見ればR33のほうが低い(リム高35㎜と38㎜)
新型は「Lun」のロゴが追加されているんですが、
実はそれ以外も若干異なっている箇所があります。
・・・・・どうですか?分かりますかね?
「Y」以外のアルファベットを部分的に変更。
また、ドットのグラデーションがきめ細やかにもなっており、
明らかに新型ロゴのほうが垢抜けたデザインとなっています。
こんな些細な点など誰も気にとめないですし、
ホイール性能に1ミリたりとも関係ありません。
それでも、
「僅かでもより良くしたい!」
そんなHYPER設計者たちの『向上心』が垣間見えますね。
製品に感じられるそういった想いが、私は大好きです(^^♪
世界を制しうるリム寸法
「外幅27~28㎜だったら、25cタイヤとの相性良いんだけど…」
「経験上、リム高が35㎜が、加速力抜群でありながら、
空力もそれなりに感じられるスイートスポットなんだがなぁ…」
前作リムに対する、私の不満をおもんぱかったかのように
新型の寸法はドンピシャです。
(右図のように、タイヤ→リムの段差軽減のおかげで空気の流れも整う)
先日のロードレス世界選手権において、
残り25kmから独走態勢を築き、2位と2分以上の差をつけて優勝した
レムコ・エヴェネプール選手。
彼が履いていたホイールはROVAL AlPINIST CLXⅡ。
その寸法は、リム高33㎜、リム外幅27㎜、内幅21㎜。
奇しくもR33のリム寸法と限りなく近い数値です。
”何千通りとシミュレートされた、科学の権化ALPINIST CLXⅡ”
”何十万本とOEM生産してきた豊富な経験の果てに生まれたR33”
互いに道は違えど『最高』を追い求め続けた2つのメーカー。
その両雄が同じリム形状へと辿り着いたのは、
決して偶然などではなく、必然だったのでしょう。
ロードレース(およびヒルクライム)において最も勝利に近い寸法は、
リム高33~35㎜、リム外幅27~28㎜、内幅21㎜に違いありません。
スポークを編んでない謎が解明した
R45同様、やはりR33でもフリー側のスポークは編まれていませんでした。
(「編み」は、スポーク交差点で一方のスポークを下にくぐらせる技術)
R45のときは、その理由を
「スポーク同士の接触による音鳴り」「接触摩耗」「剛性のバランス調整」
などと推察していたのですが、
今回、R33と前作38㎜を見比べていると、
ふとその答えが閃いたんですよ!( ゚д゚)ピコーン
発表時にも声高に喧伝されていた
ドライブ側スポークの角度拡大による「ねじれ剛性(駆動剛性)」アップ。
実はこの改良のせいで、スポークの交点がハブ側へと寄ったのです。
その結果、構造上編むことが不可能になってしまったんですね(^^;
(言葉では説明しづらいですが、実物を見てイメージすれば明白)
もし編もうとするならば、スポークを無理くり曲げなければなりません。
……というか多分折れるでしょうねw
リム重量を計算してみた
最後にR45の時の同じ方法でリム重量を算出してみましょうか。
【フロントリム】前輪528.5g-3.28g×16本-Fハブ85g(±10g)≒391g(前作38㎜408g)
【リアリム】後輪689.5g-3.28g×21本-Rハブ227g≒394g(前作38㎜417g)
「ほほう……400gを切ってきたかぁ~(¯ω¯*)フムフム」
目ん玉飛び出るほどではないにせよ、
35㎜のTLRリムが390g台は相当に軽量(前作より軽いのは、単に3㎜低いから)
それに370~380gを下回るような いたずらな軽さではないため、
強度・剛性は高く(耐荷重制限135kg!!)、かつ慣性回転(=巡航性)も期待できます(^^)
それから、フロントとリアの重量差。
「バタフライエフェクトが5ヶ所多い分だけ、リアのほうが随分重いのかなー」
(バタフライエフェクト:カーボンシートをスポーク穴周辺に4巻きする技術)
と想像してたんですけど、意外にも重さはほとんど変わりません。
つまり、バタフライエフェクトに使用されるカーボンシートは、
極薄でほぼ重さが無い、ゼロコンマ何gの代物だと分かりますね。
いざ車体に装着!
「う~~む、、、新旧の見分けがつかんなw」
R33ほうが華奢に見ちゃうかもと思ってましたが、
全然そんな事ありませんねぇ(下がR33)
リム幅が太いことに加え、タイヤもより膨らんでいるため、
色んな方向から見た際に、むしろ存在感が増している印象を受けます。
25cとのタイヤとの一体感も完璧!(o^-‘)bグッ
「もう惚れてもうたで…(*´ω`*)イイワ~」
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松木さん
いよいよ本命登場ですね。
最近、SLC(旧38mm)を乗り回していますが、やはり軽快そのものです。 漕ぎ出しから30km/h以上に達するまでの軽やかさは最高ですね。
新35mmについて、松木さんがどのように感じられるか。 インプレ楽しみにしています!
ゆうぽんさん、こんにちわm(__)m
おっしゃる通り38㎜が既に軽快そのもので万能。なのでR33との正直性能差はそこまで無いと予想していますが、それでも「何かやってくれそう」との期待感は抱いてしまいますね~。それほど魅力的なフォルムをしています(^^)
こんにちは!
旧ハイパーのほうが、平坦だと良いのでしょうか?
空力の違いは特に感じませんでした。「3㎜低い分をワイドリムの整流効果で補っている」という理屈でしょう。
新型は、タイヤ内の空気量が増えたために乗り心地が良くなってます。そのため旧型より平地のフィーリングが”滑らか”に感じますね(^^)