松木です。

 

高千穂 遥さんの新書『ペダリング・ハイ』を読みました。

 

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 栗原修『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 栗原修

 

「こんな小説が読みたかった!」

「ひとりの青年がロードレースに出会うリアルストリー。
ロードバイクをはじめたい人にも、是非読んでほしい」

 

と、栗村 修さんも太鼓判を押している小説。

 

自分なりの感想を話します。

 

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著者、高千穂 遥(たかちほ はるか)さんについて

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想

1951年、愛知県名古屋市生まれ(66歳)。名前はペンネームです。

 

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 クラッシャージョウ『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 ダーティーペア

26歳から小説家として執筆活動を始め、
本格的な”スペース・オペラ”を日本で初めて手がけた
『クラッシャージョウ』『ダーティーペア』がベストセラーに。

自分は知りませんでしたが、かなり有名作品だったのかな?

 

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 ロードバイク 減量

50歳目前にして自転車に目覚めます。

不摂生で84kgまで増えた体重は58kgまで減り、
ライザップ顔負けの26kg減

 

「心と身体の健康」「達成感」といった
ロードバイクの持つ魅力を伝えようと、

自叙伝『自転車で痩せた人』『自転車三昧』
『ヒルクライマー宣言』『じてんしゃ日記(漫画)』
などを執筆。

 

小説もあります。

賞金一億円をかけて頂点を争う「KEIRINグランプリ」を題材にした『グランプリ』

坂に魅せられた”坂バカ”たちによるヒルクライムレースを描いた『ヒルクライマー』

 

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 まえばし赤城山ヒルクライム大会

実は、毎年4000人近い参加者を誇る
群馬県「まえばし赤城山ヒルクライム大会」は、
高千穂遥さんが”生みの親”

『ヒルクライマー』に登場する架空のレースが現実となったそうです。

 

こちらは高千穂遥さんの物語動画です。

よかったら見てみて下さい。

『ペダリング・ハイ』について

目次と概要

第一章 調布ゴブリンズ P3~

第二章 ライバル P70~

第三章 ポタリング P136~

第四章 二時間エンデューロ P189~

第五章 ゴールスプリント P265~

 

18歳の青年が、ひょんな出会いからロードバイクを買う羽目になり、
「チーム2時間エンデューロ」さらには「実業団レース」に出場していく
3ヶ月間の奮闘ストーリーです。

 

下にAmazonの内容紹介を転載します。

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大学進学のため上京した日夏竜二(ひなつりゅうじ)は、
通学に使うママチャリを買おうと立ち寄った「深大寺(じんだいじ)サイクル」で、
居合わせた客達に囲まれ、ロードバイクを買わされてしまう。

 

そして、おせっかいで情熱的なおじさん達と練習するうちに、
竜二はロードバイクの世界にどっぷりと浸っていく。

 

代役で初出場した草レースでも入賞してしまった竜二は、
ロードレースの楽しさにも目覚めてしまった。

 

さらに、ライバルとも言える圭と出会い、実業団レースに臨むことを決意する‥‥

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『ペダリング・ハイ』を読んだ感想と、オススメする人

『ペダリング・ハイ』著:高千穂遥を読んだ感想 栗原修

正直に言ってしまうと、純粋な”面白さ”はそれなりです。

 

レースでの激しい展開は多少あるものの
『弱虫ペダル』『シャカリキ』ほど熱いものではありませんし、

『エスケープ』『アタック』のような
高度な戦略・心理戦が、鮮やかに描かれている訳でもありません。

 

何故こんなにも面白いのか‥‥。佐藤喬『アタック』を読んだ感想。

 

 

ですが、そもそもの話、
これらの本と比べること自体が間違っているように思います。

 

先ほども話しましたが、高千穂さんの根底には、
”「心と身体の健康」「達成感」といったロードバイクの持つ魅力を伝えたい”
という思いがあります。

そして、この『ペダリング・ハイ』という小説の中に、
ロードバイクの魅力をなるべく多くの詰め込んだ。

 

そういった目線で読むと、とてもしっくりくるんですね(^^)

 

 

「行きつけのサイクルショップでの、和気あいあいとしたやり取り」

「仲間と切磋琢磨する多摩市周辺の周回練習」←おそらく作者の練習場所

「江の島への海鮮グルメポタリング」

「激しいレース模様と、会場でのワイワイとした楽しげな雰囲気」

「実業団レースで、ライバルと繰り広げるデッドヒート」

 

いかにも実際にありそうな
”リアリティーあるロードバイクの世界”
を広く描こうとしているように感じます。
(作中の場所、飲食店は、ほぼ本当にあります)

 

 

登場人物は30人以上とかなり多いです。

主人公が一緒に走るチームには、
多種多様なサイクリストが所属していて、

意図してかは分かりませんが、
自分に立場に近い人に感情移入しやすくなっています。

 

中でも、女性や、40~60台の中年、壮年の割合が多めなのは、
「そういった人にも自転車を始めて、人生を豊かにしてほしい」
という、高千穂さんのメッセージが感じられるようです。

 

 

以上の感想から、自分がこの本をオススメしたいのは、

既にレースに色々出て、ロードバイクにはまり切っている人よりは、

 

「ロードバイクに興味を持っている」
「レースはあまり出たことがない初~中級サイクリスト」

 

です。

 

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