松木です。

 

久しぶりに「おっ!!」と思えるホイールが出てきたので、
そいつのインプレです。

 

【関連記事】

 松木です。 スペシャ『Roval CL50』カーボンクリンチャーが発売されました。 このホイールは、下の記事で取り上げた『Roval CLX50』の弟分に相当します。『roval CLX 50』インプレ。2017年最強カーボンクリンチャーホイールの予感。  上『CLX50』、下『CL50』。同じリムですが、『CL50』のほうがグラフィックが良い。  上『CLX50』、下『CL50』。形状は完全一致。 実の所、『CL50』はハブとスポークの部分でコストダウンされているそうなのですが、もう少し突っ込んで両ホイールの違いを精査し、性能的...

 

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スペシャライズド Roval CLX 50

詳しいスペックは以下をどうぞ↓(笑)

アメリカ・カリフォルニアに拠を構える総合バイクブランドのスペシャライズドより、エアロ性能と軽量化を最大限に両立したカーボンホイール「Roval CLX50」が新登場。今まで同社が手掛けた各種ホイールに使用されたノウハウが最大限つぎ込まれた高性能ホイールだ。

 

型通りの説明はシクロワイヤードに任せるとして、
「最強じゃないか?」と思う理由を挙げていきます。

 

特にクリンチャーにフォーカスします。

ZIPPをも凌駕する空力性能

roval clx 50

スペシャライズドが行った実験データです。

 

なんと最新のZIPPホイールと比較しています。

その中には先日発表されたばかりの『ZIPP 454 NSW』も‥‥

 

『454 NSW』は、以前記事に取り上げました↓

『クジラから発想を得たホイール「ZIPP 454 NSW カーボンクリンチャー」のインプレ』

 

 

「ZIPP 454 NSW」の最大の売りは、
横風にめっぽう強いということだったんですが、
この「ロヴァール CLX 50」は、
全ヨー角度においてZIPPを上回る数値を叩き出しています。

 

ZIPPがホイールの表面にディンプル加工を施したり、
クジラのヒレの形状を真似したりと、苦心して獲得した空力性能を、
ROVALが、なぜそんな簡単に超えられたのかは疑問ではありますが、

 

  • 30mm近いリム幅
  • 前16本、後ろ21本の少ないスポーク数
  • ハブにまでこだわった空力形状

 

これらの合計の効果ということなんでしょう。

 

リムの断面形状については、
CFD解析から約100種類の候補があったらしいし、
ハブも↓の嘘みたいなものまでテストされたようです。

roval clx 50 ハブ

 

ZIPPが奇抜なリム形状で限界を超えようとしたところ、
ROVALは、基本的な部分を突き詰めることで、更なる進化を求めたわけです。

軽い

roval clx 50 リム

公表重量1375g(実測値はもう少し重い)と、
最高レベルで軽量な部類です。

 

自分が使っている「AEOLUS 5 TLR D3」の実測が1457gですから、
それよりも少し軽いですね^^

リム重量は430gほどだと思います。

 

ロードレースはもちろん、ヒルクライムでも十分使えます。

特に日本のヒルクライムレースは、
ずっと登りということはあまりなくて、
「軽いディープリムホイール」が良かったりすることも多いです。

例えば、『Mt.富士ヒルクライム』とかは、このホイールはぴったりでしょうね。

ROVALはハブも最高レベルに良い

roval clx 50 ハブ

「空力」「重量」の追求が、
このホイールの開発コンセプトのようで、
そこはほぼ完璧に仕上げられていると思います。

あと、ホイールの性能に大きく関わるのがハブなわけですが、
ハブに関してもROVALは一・級・品。

 

何と言っても1個15,000円するセラミックスピード製のベアリング。

それが、前2個、後ろ3つ(か4つ)使われています。

 

セラミックスピードベアリングは、
あとで単体購入してホイールやBBに打ち込んだ場合は、
クソみたいな性能しか発揮してくれなくて、
「変えなきゃよかった‥」という後悔しか残らないことが多いですが、

完成品にアッセンブルされているものの回転性能は
恐ろしいほど滑らかで、良く回ります。

一点の濁りもなく、それでいてゼロ抵抗を思わせるほど軽い回転です。

 

ZIPPみたいにスカスカな回転でもなければ、
シマノみたいに滑らかだけどやや重いというわけでもなく、
ROVALは”滑らかで軽い”

触ったことのあるホイールベアリングの中で、最も良い感触でした。

 

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Roval CLX 50の総評

roval clx 50

スポークに関しても、前後37本と必要最低限、
かつ、横剛性を最適化するリア2:1の理想のパターン。

 

スペックだけ見れば、これ以上のホイールはないように思えますし、
実際、2015年のロードレース世界選手権で
サガンが使用していたのもROVALホイールですから、
実績の上でも、間違いなく”勝てるホイール”です。

 

 

価格は税抜き275,000円とZIPPの半分。
アイオロスと比較しても10万ぐらい安いです。

 

スペシャライズドの回し者でも何でもないですが、
総合的な性能面で、この「CLX 50」を超えるような
カーボンクリンチャーホイールは当分現れそうにありません。

 

『roval CLX 50』
性能評価:95点
コスパ:80点

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