松木です。
久しぶりに「おっ!!」と思えるホイールが出てきたので、
そいつのインプレです。
【関連記事】
スポンサーリンク
スペシャライズド Roval CLX 50
詳しいスペックは以下をどうぞ↓(笑)
型通りの説明はシクロワイヤードに任せるとして、
「最強じゃないか?」と思う理由を挙げていきます。
特にクリンチャーにフォーカスします。
ZIPPをも凌駕する空力性能
スペシャライズドが行った実験データです。
なんと最新のZIPPホイールと比較しています。
その中には先日発表されたばかりの『ZIPP 454 NSW』も‥‥
『454 NSW』は、以前記事に取り上げました↓
『クジラから発想を得たホイール「ZIPP 454 NSW カーボンクリンチャー」のインプレ』
「ZIPP 454 NSW」の最大の売りは、
横風にめっぽう強いということだったんですが、
この「ロヴァール CLX 50」は、
全ヨー角度においてZIPPを上回る数値を叩き出しています。
ZIPPがホイールの表面にディンプル加工を施したり、
クジラのヒレの形状を真似したりと、苦心して獲得した空力性能を、
ROVALが、なぜそんな簡単に超えられたのかは疑問ではありますが、
- 30mm近いリム幅
- 前16本、後ろ21本の少ないスポーク数
- ハブにまでこだわった空力形状
これらの合計の効果ということなんでしょう。
リムの断面形状については、
CFD解析から約100種類の候補があったらしいし、
ハブも↓の嘘みたいなものまでテストされたようです。
ZIPPが奇抜なリム形状で限界を超えようとしたところ、
ROVALは、基本的な部分を突き詰めることで、更なる進化を求めたわけです。
軽い
公表重量1375g(実測値はもう少し重い)と、
最高レベルで軽量な部類です。
自分が使っている「AEOLUS 5 TLR D3」の実測が1457gですから、
それよりも少し軽いですね^^
リム重量は430gほどだと思います。
ロードレースはもちろん、ヒルクライムでも十分使えます。
特に日本のヒルクライムレースは、
ずっと登りということはあまりなくて、
「軽いディープリムホイール」が良かったりすることも多いです。
例えば、『Mt.富士ヒルクライム』とかは、このホイールはぴったりでしょうね。
ROVALはハブも最高レベルに良い
「空力」と「重量」の追求が、
このホイールの開発コンセプトのようで、
そこはほぼ完璧に仕上げられていると思います。
あと、ホイールの性能に大きく関わるのがハブなわけですが、
ハブに関してもROVALは一・級・品。
何と言っても1個15,000円するセラミックスピード製のベアリング。
それが、前2個、後ろ3つ(か4つ)使われています。
セラミックスピードベアリングは、
あとで単体購入してホイールやBBに打ち込んだ場合は、
クソみたいな性能しか発揮してくれなくて、
「変えなきゃよかった‥」という後悔しか残らないことが多いですが、
完成品にアッセンブルされているものの回転性能は
恐ろしいほど滑らかで、良く回ります。
一点の濁りもなく、それでいてゼロ抵抗を思わせるほど軽い回転です。
ZIPPみたいにスカスカな回転でもなければ、
シマノみたいに滑らかだけどやや重いというわけでもなく、
ROVALは”滑らかで軽い”。
触ったことのあるホイールベアリングの中で、最も良い感触でした。
スポンサーリンク
Roval CLX 50の総評
スポークに関しても、前後37本と必要最低限、
かつ、横剛性を最適化するリア2:1の理想のパターン。
スペックだけ見れば、これ以上のホイールはないように思えますし、
実際、2015年のロードレース世界選手権で
サガンが使用していたのもROVALホイールですから、
実績の上でも、間違いなく”勝てるホイール”です。
価格は税抜き275,000円とZIPPの半分。
アイオロスと比較しても10万ぐらい安いです。
スペシャライズドの回し者でも何でもないですが、
総合的な性能面で、この「CLX 50」を超えるような
カーボンクリンチャーホイールは当分現れそうにありません。
『roval CLX 50』
性能評価:95点
コスパ:80点
スポンサーリンク