松木です。
タイムのビンディングペダル「Xpresso」が
『Xpro』(エックスプロ)という名になって、
3年ぶりのモデルチェンジを果たしました。
新旧比較などしながら、
『Xpro』がどのように変わったのか見ていきます。
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TIMEのビンディングペダルの優れた点
先にTIMEペダルの特徴を話しておきます。
実際に使っている人でも、初めて聞く機能もあるかもしれません(笑)
クリートキャッチ機構「Iclic」
TIMEペダルの最大の特徴が
「Iclic(アイクリック)」という独自のクリートキャッチ機構です。
踏む力によって後ろの爪を開く構造の他メーカーと違い、
爪が元から開いている状態にあります。
分かりやすく置き換えると、
「開いたドアに板を噛ませている状態から、
その板を取り除いてドアを閉める」イメージです。
爪を開く力が必要ないため、
初心者でも比較的楽にクリートキャッチできるメリットがあります。
クリート調整の多様性
- クリートの左右方向の取り付け調整範囲は2.5mm
- ペダル横のマイナスネジを回すことで、キャッチの強さを3段階調整可能
- クリートの左右を入れ替えることで、Qファクターを±2.6mm調整可能
- フローティング角度は±5°
自分が使っているLOOKペダルなんかは、
キャッチの強弱を調整するにはカーボンバネを交換しないといけないですし、
Qファクターを広げるのにも、別売のスペーサーを噛ませる必要があります。
TIMEペダルの場合、その辺りの調整機構が
ペダル自体に組み込まれているのが良いですね(^^♪
また、SHIMANO(上図)、LOOKでは、
クリート固定後の角度の遊び「フローティング角度」
の違いで3種類のクリートが発売されているのに対し、
TIMEペダルは±5°(左)、もしくは完全固定(右)の2種類です。
フローティング角度があるのを嫌う人もいますが、
TIMEペダルの場合、スタンダードの位置に戻ろうとする力が働くため、
フローティング角度ありの「遊びがあって膝に優しい」強みと
完全固定の「常に正しい角度、かつパワーが逃げにくい」強み、
両方を併せ持っていると言えます。
『Xpro』の3つの変更点
表面の新旧比較。左「Xpresso」、右『Xpro』。
1つ目の変更点は「ボディデザインの改良」です。
『Xpro』は、縦方向に直線的なデザインとなっていますが、
クリートとの”噛み合わせ”が「Xpresso」よりもしっかりしているそうです。
そして、2つ目の変更点は「踏み面(プラットフォーム)の拡大」。
700㎟だったのが725㎟と少し広くなりました。
一般的に言って、踏み面が広くなるほど
「安定感が増す」「パワー伝達性が上がる」ため、
どのメーカーも踏み面を広くすることに注力しています。
余談ですが、TIMEのプラットフォームは
消耗劣化したり、割れたりしても交換可能です。
裏面の比較。
一目瞭然ですが、「エアロカバーの追加」が3つ目の変更点。
既にSPEEDPLAYやLOOKには、
空力を意識したデザインのものがあります。
ですが、TIMEの場合、
エアロカバーはネジ止めされているため、
プラットフォーム同様、おそらく交換できます。
側面。上「Xpresso」、下『Xpro』。
新旧の最上位モデル「Xpresso 15」と『Xpro 15』の違いを
表にまとめてみます。
「Xpresso 15」 | 『Xpro 15』 | |
ボディ素材 | カーボン | カーボン |
シャフト素材 | 中空チタン | 中空チタン |
踏み面の広さ | 700㎟ | 725㎟ |
スタックハイト |
13.5mm | |
クリート | Iclic | Iclic |
キャッチの強弱調整 | 3段階 | 3段階 |
ベアリング | セラミックスピード製 | セラミックスピード製 |
エアロカバー | 無し | 有り |
片側重量 | 66.5g | 87.3g |
『Xpro』シリーズは、「軽さ」より「性能」に振っている分、
片側20.8g重くなってしまいましたね(^^;
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『Xpro』のラインナップ
一つ目は、これまで見てきたハイエンドモデル『Xpro 15』。
【ボディ素材】軽量カーボン
【シャフト素材】中空チタン
【片側重量】87.3g
【価格】$600(≒¥67,300)
そして、二つ目が『Xpro 12』。
【ボディ素材】カーボン
【シャフト素材】チタン
【片側重量】94g
【価格】$400(≒¥44,800)
『Xpro 15』との違いは「軽量化の突き詰め具合」ですね。
13.4gの軽量化に¥22,500を払えるかどうか‥‥
派手な赤色なので、フレームカラーによっては
ペダルだけ少し浮いてしまう気がします。
最後、三つ目は『Xpro 10』。
【ボディ素材】カーボン
【シャフト素材】中空スチール
【片側重量】226g
【価格】$250(≒¥28,000)
シャフトを中空スチールにしてコストダウンを図ったモデルです。
3種類の中では一番重いものの、
DURA-ACEペダル「PD-R9100」234gよりも軽いですし、
ブラックベースの大人しいデザインは、個人的には一番好み。
『Xpro 15』⇒値段が高すぎる
『Xpro 12』⇒カラーが合わない
ということで、この『Xpro 10』に落ち着く人も多そうです。
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