松木です。
前田製菓「WAY TO GO」ハイプロテインクッキー。
実業団チーム「CWASPアタリ前田」の公式補給食です。
トラック競技を得意とし、
春秋の舞洲TTで毎回上位に入る前田さん(左奥のスーツの方)が着想。
「CWASPアタリ前田」メンバー達による厳しい試食、
そして、前田製菓従業員による度重なるトライ&エラーの末に完成(笑)
IT技術者さんの食レポ↓
販売よりおよそ1ヶ月。
予想を上回る売り上げを記録しているそうです。
既に多くのサイクルショップで目にしますし、
女性誌(ヨガなどの”フィットネス”)にも取り上げられたりして、
「運動全般の行動食」として広く浸透しつつあるみたいですね。
パッケージは「CWASPアタリ前田」メンバーでもある
「IN THE WOODS」(Facebook、Instagram)の岡本さんがデザイン。
柚子の果肉入りクッキーをイメージさせるカラーリングや
上品さを醸し出すマットな質感のパッケージ。
山、森、湖のイラストは”自然”を感じさせ、
オシャレで手に取りたくなるデザインも人気の理由です。
この”山”が描かれたパッケージを見ていて、
ある疑問が浮かんできました。
「WAY TO GOがあれば、エベレストだって登れるんじゃないか?」と。
「WAY TO GO」が美味しいことは、もはや周知の事実。
味の可否ではなく、
肉体を追い込む中で「WAY TO GO」だけを食べることで、
”行動食”としての機能の真価を問うてみたいと思いました。
そのために利用するのは「ZWIFT」。
つまり
「WAY TO GOクッキーだけで8848mを獲得できるか」という検証です。
(達成すれば、ZWIFT内で「EVEREST!」アチーブメントも手に入る)
今回は、その「検証の顛末」と「途中にあった出来事」の話。
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目次
チャレンジの内容
ZWIFT内の仮想の島「ワトピア」の最高到達地点、
ラジオタワーへと至る10%越えの激坂をリピートします(一往復約2.7km)。
ルールはシンプルに次の3つ。
- 口にするのは「WAY TO GO」と「水」だけ
- お手洗い以外は休まず漕ぎ続ける
- タラタラ走らずに最短時間を目指す
8848mを登るとなれば、
運動による消費エネルギーは6000kcal近くにもなります。
それに、半日近くの「基礎代謝量」エネルギーが加わります。
そこで、8袋×5枚入り=計40枚(+αで予備)の「WAY TO GO」を準備。
1枚当たり40kcalですから、合計で40kcal×40枚=1600kcal。
もっと増やせば余裕は出てきますが、
「WAY TO GO」の実力を探るため、
あえて予想される”ギリギリの量”にしました。
ですが、必要に応じて食べる量を増やすのは”アリ”とします。
WAY TO GOクッキーだけでエベレストを登頂できるのか?
午前8時6分検証開始。
30分ほどで山頂付近に到達。
ここまでの脚の感覚で「170w以上」を目安に走ることに決めました。
1000m地点
1時間16分経過。
まだまだ序盤、特に問題ありません。
ここから「WAY TO GO」クッキーを食べ始めます。
1000m地点から200m登る毎に1枚ずつ。
そうすれば、8800m地点で40枚食べ切ることになります。
2000m地点
2時間31分経過。
「空腹感」は無いものの、早くも
脚に”ダルさ”が出て、少し”眠気”にも襲われてきました。
「この先、どんどん酷くなっていくようならマズイな……」
その後、しばらく走っているとクレイジーな人物を発見。
距離286km、獲得8104m、走行時間17時間26分www
同じくエベレスト登頂を目指しているのでしょうか?
100w強しか出ておらず、かなり消耗している様子。
「RIDE ON(Facebookの「いいね」と同じ)」を送って応援します。
3000m地点
3時間45分経過。
”眠気”が消えて、2000m地点の時よりも調子良いです。
この辺りで「ペダリングの大事なポイント」に気づきました。
ペダルにマイナスの力が加わらない程度に
常に引き脚を気にはしていましたが、
その際、「腸腰筋」を意識すれば、
楽に、かつしっかりと脚が持ち上がることを発見。
これによって辛さが増すことなく10w近くUP。
この改善は大きい!
まずは日本一の名峰「富士山」を突破。
4000m地点
4時間59分経過。
目安の「170w以上」を、まだ難なくキープできています。
こまめに「WAY TO GO」を食べているおかげで
空腹感はありませんし、順調だと感じていました。
ここで、先ほどの”クレイジージャーニー”に再び遭遇。
距離は308km、獲得も8600mまで伸びていましたね(笑)
半分となる4424mに到達。5時間29分。
11~12時間かかる予定でいましたが、
10時間台でいけてしまうかもしれません。
頑張るべし!
5時間もひたすら登っていると、応援してくれる人も現れます。
上の「m.66」さんは、
追い抜きざまに、”サッ”と右手を挙げてくれました(^^)
5000m地点
6時間11分経過。
時刻は14時18分。
気温が上がり、汗の量が増えてきました。
スポーツ研究によれば、
体重の2%の水分を失うとパフォーマンスが低下し始めるため、
水分補給をしっかりと心がけます。
「WAY TO GO」も5袋目。
まだ空腹感は出ておらず、「腹持ち」は良好です。
ですが、
さすがに身体に蓄えられたエネルギーが
減りつつあるのを感じていました……
6000m地点
7時間24分経過。
残りは3000m弱。
ボディブローのように、ジワジワと身体が悲鳴を上げ始めます。
パワーは維持できているものの、
心拍数が上がって、息が荒くなってきました。
注意力はどこか散漫で、ペダリングも乱れ気味に。
ここまでは予想外に順調に進んでいましたが、
本当の闘いは、どうやらここからのようです……
7000m地点
8時間37分経過。
「辛い・・・」
足、膝、尻、腰、腕、もれなく痛い。
リフレッシュのつもりで適度に入れていたダンシングも、
ここまで身体はガタガタに、そして体力が減ってくれば、
全身運動なので逆に苦しい……
7000mと聞けばゴールまで近そうに感じますが、
冷静に考えると、
まだ1848m(およそ2時間20分)も登らないといけません。
完全に”修行”の様相を呈していて、
正直言って、目的うんぬんは吹っ飛び、
「辛い」という感情が頭をもたげ始めていました。
こんな後ろ向きな気分の時、
「RIDE ON」や「ganbare」のような応援メッセージに
すごく後押しされる気がしました。
8000m地点
9時間53分経過。
目安の「170w以上」出すのも”やっとこさ”の状態で、
身体には完全に赤信号が灯っていました。
ぎっしり詰まっていた「WAY TO GO」も残り一袋。
ここまで35枚食べてきた訳ですが、まだ飽きてません。
逆に、濃縮されたジェルの補給食を想像してみると、
気持ち悪くて食べる気が沸いてこないですね……(^^;
「WAY TO GO」は”しっとり感”してパサつかないので、
息が上がっていたり、水が無くても食べられます。
その上、甘ったるいクッキーではなく、
スッキリ柚子風味の効いた”優しい甘さ”が
疲れている後半でも食べやすかったです。
限界は突如としてやってきました。
8100m付近、ダンシングして座った瞬間、
まるで電池切れのロボットのように
身体全体から一気に力が抜けました。
パワーは一気に50wダウン。
100w強出すのが精一杯。
「ハンガーノック??」
すぐさま「WAY TO GO」に手を伸ばし、
予備を含めた9枚を食べて急場を凌ごうと試みます。
その後、20分ほどは立て直せましたが、
再び身体が動かなくなります。
ペダルを一回転することさえ困難な状態になり……
完全に停止。
身体に力が入らず、強烈な睡魔に襲われ、
同時に、滝のように汗が噴き出してきました。
「ここまでか……」
もはや為す術は無く、万事休す。
無念ではありましたが、検証を終了することにしました。
【検証結果】
「WAY TO GOクッキーだけで8317mまで登れる」
目標には531m届かなかったものの、
「WAY TO GO」の行動食としての実力を
十分試せたのではないかと思います。
その後
「WAY TO GO」の検証は以上で終了ですが、
ここからは「エベレスト登頂」の続き。
10分ほど休んでから再開。
パワーも戻ってきて復活(^^♪
走り始めると、
近くで止まっていた「SugarSugar」さんも同時にスタートして
しばらく後ろを走っていました。
どうやら応援してくれている様子。
「もしかして、一回のライドでエベレスト越えですか」
「YAMAGAMI」さんからは、
見慣れないオレンジ色のメッセージ。
こんなふうに応援をもらいながら、着々と登っていきました。
残り40m。
「最後ぐらいは全力で!」と脚に力を込めて踏みます。
エベレスト登頂成功(走行時間10時間54分(経過11時間12分))
そして、まだ見ぬ頂の先へと限界突破
ここで終わってもよかったのですが、
まだ脚は残っています。
折角なので「10000m」という数字を見たくて、
それを目指して、もうしばらく頑張ってみることにしました。
「subarashii!!155km」
外国人なのに日本語の応援?(笑)
「Sasaki」さんも仕事終わりに
応援ライドにわざわざ駆けつけてくれました(^^♪
「Yes Matsuki! go go go!!!」
続々と応援メッセージが届きます。
ありがたや~
さて、ちょうど良い雰囲気の黄昏時に、ついにラストを迎えました。
これまで幾度となく登ってきた激坂とも、61本目で終止符を打ちます。
そして……
10000m突破!
10000mは、ジェット機が飛行している高さ、
そして、ほぼ「成層圏」に入っている高度。
一日あれば、人力だけでそこに辿り着くことができます。
山頂に到着すると、ちょうど綺麗な日の出が。
フツフツと湧き上がってくる達成感。
今回のような無謀にも思えるチャレンジは
”自己満足”な部分も確かにあります。
ですが、無謀な挑戦の中でしか気づけない
貴重な”発見”は間違いなくあり、
とても意義のあることだとも思います。
それに、自分に対しての温かい応援というものが
どれだけ背中を押してくれ、嬉しかったか……( ノД`)シクシク
ありがとうございました。
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こんばんは。
はじめまして。
いつも興味深い記事を閲覧させていただいています。
今回の管理人様のチャレンジに1人のZwifter(笑)として共感しまして僭越ながら質問させていただきます。
今回のコースの往復はどのように設定されたのでしょうか?
お忙しいとは思いますがご返信お待ちしております。
ブログご覧いただきありがとうございます(^^)
ラジオタワーへと向かうT字路でUターンしています。
つまり「T字路でUターン→頂上→T字路でUターン→頂上→……」。
頂上付近ではUターンせずに、ラジオタワー周囲の平坦路は走りました。
いつも記事を楽しみに読ませてもらっています。
今回の記事はぶっ飛びました。ローラーを劇的に楽しくしてくれるZWIFTですが、それでも実走と違い1時間過ぎると飽きてきます。
それを12時間超、172km、10000mup?! 何度も心折れかけたことは想像がつきます。
凄まじいメンタル。感服します!
そう言っていただけるとは恐縮です(^^)
「ペース配分」「ペダリング」「補給」「ダンシングのタイミング」など、
少しのミスもしないよう様々な事を考え続けながら登っていました。
それから、たくさんの方の励ましにも随分と助けられたと感じます。