松木です。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。

モデルチェンジには、大きく二通りあります。

 

「正当進化」「作り直し」

 

各性能を底上げしている場合が「正当進化」で、
前作と同じところがほとんど無い場合が「作り直し」です。

 

そして、Cerveloの新型『R5』は完全に後者。

 

ロードバイクにとって本当に重要なことは何かを考えて
「自然なフィーリングを実現する」というコンセプトで一から作り直しました。

 

そんな新型『R5』の特徴を見ていきます。

 

【R5開発者インタビュー&インプレッション】

今年もサーヴェロ本社から豪華ゲストを迎え開催された講習&テストライドイベント「ブレインバイク」。新型Rシリーズについて開発ディレクターに聞いたインタビューの模様と、鈴木卓史さん(スポーツバイクファクトリー北浦和スズキ)によるR5のインプレッションを紹介します。

 

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新旧比較

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 2017年モデル

旧型。

特に代わり映えがしない「標準的なロードバイク」といった印象。

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。
そして、こちらが2018年モデルの新型です。

 

形状の変化は少ないですが、
「全体的にフレームが太くなっている」ことに気づきます。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 スクオーバルマックス

新型に採用されているのが「スクオーバルマックス」形状。

 

「空力」「剛性」「重量」のバランスに優れた「スクオーバル」形状を
さらに大口径化(上図の赤色部分)しました。

 

その結果、「空力」「剛性」が向上しており、
旧型に比べ、40km/h走行で-4wの出力削減
BB剛性は+13%アップさせることに成功しています。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 ヘッドチューブ

また、ヘッドチューブ下側ベアリングを
1-3/8インチから1.5インチに大きくすることで、
ヘッド剛性が21%も向上

 

ヘッド周辺の”たわみ”が抑えられ、
コーナーを曲がる際のハンドルの安定感が増しています。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 スクオーバルマックス

フレームが太くなることで重くなってしまいそうですが、
最大0.2mmまで極薄にすることで、
フレーム重量は据え置き(56サイズ850g)です。

ジオメトリーの大幅な変更

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 ジオメトリー
新型では「走行安定感」が増す狙いで、
BBドロップを+4mmして低重心化

 

また「直進安定性」を重視して、
チェーンステイも5mm長くしました。

 

セオリーから考えると「反応性」は落ちてしまいますが、
コンセプトである「自然なフィーリング」を実現させるためには、
このジオメトリーになるのでしょう。

 

プロの要望から、ヘッドチューブは一気に2cm以上短くなり、
低いポジションが取りやすくなっています。

 

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D型シェイプのシートポスト

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 D型シートポスト

シートポストは「27.2mm丸型」から「D型」に変更。

 

これは「空力」のメリットもありますが、

オフセット シートステイ

路面からの突き上げに対して
シートポストが後方にしなりやすく、
「快適性が高くなる」というメリットのほうが大きいです。

 

同じ2018年モデルだったら、
BMC「Teammachine SLR」スペシャライズド『S-WORKS ターマック SL6』
なんかもD型シートポストを採用しています。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 シートクランプ

シートクランプ方式が斬新で「臼式+クランプ式」

 

基本は、フレームに埋め込まれた「臼式」だけで固定しますが、
シートクランプを取り付けて二重で固定しておくこともできる仕組みです。

 

シートポストのズレ問題には悩まされますから、
これは良いアイデアだなと思います(^^)

新開発の「AB06」エアロハンドルと「CS29」ステム

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 新開発の「AB06」エアロハンドルと「CS29」ステム

新開発のエアロハンドルとステム。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 新開発の「AB06」エアロハンドルと「CS29」ステム

バーエンドキャップ型のジャンクションAを使うことで、
Di2ケーブルを完全に内蔵化できます。

 

ちなみに、新しいPRO「VIBE」ハンドルとステムを使っても
同様のスッキリした取り回しができますね。

 

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。 新開発の「AB06」エアロハンドルと「CS29」ステム

新型『R5』を機械式で組んだ場合、
上のような残念な見た目になってしまいますから、Di2組が必須でしょう。

サーベロが考えるロードバイクの理想形

【2018年モデル】CERVELO『R5』。サーベロが考えるロードバイクの理想形。

サーベロの中で最も古い規格で作られていた”R”シリーズ。

 

それを、現在のコンポ、ホイール、タイヤ(28cまで対応)のトレンドに適応させるため、
また、サーベロが考えるロードバイクのあるべき姿を実現するため、
サーベロの技術力を集結して完成させたのが新型『R5』です。

 

旧型の『R5』は軽量フレーム特有の少々”クセ”のあるバイクでした。

 

ですが、2018年の『R5』は乗りやすさを重視したジオメトリーを採用し、
また、どのサイズでもベストな走行性能が発揮されるよう
各サイズ毎に別々に設計されていますから、

誰が乗っても違和感の無い「自然なフィーリング」を体感できるでしょう。

 

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