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前日の記事DAY10の走行データDAY10 別府観光、写真のみ (温泉宿はまゆう凪→地獄めぐり→岡本屋売店→上人ヶ浜(しょうにんがはま)公園→別府のビジホ)DAY11の走行データDAY11 想定外の連続 「よ〜〜し、今日は登るぞーー!」 目の前に見える鶴見岳(1375m)を見上げながら、いつになく意気込んでいました。 今日の予定は1500mUPほど。1日目にも1600mUPは経験していましたが、細切れの登りではなく、この日は長い”ガッツリ系”の登りです。 別府から阿蘇を結ぶ山道道路、それを人は「やまなみハイウェイ」と親しみを...

DAY12の走行データ

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DAY12 九州最高峰&サイクリストの聖地へ

 

「うっ……さみい……」

 

やまなみハイウェイの真ん中、
この標高800mの山の中では、
深夜は0度近くまで下がります。

 

暖房器具は有料だったので、
モンベルのダウンジャケットを着てやり過ごしたのですが、
厚めの布団2枚かぶってもまだ寒かったですねぇ〜(^^;

 

「おっし、今日でやまなみハイウェイを抜けて阿蘇まで走るぞ!」

 

前日には2600mUPも登ったのですが、
11日目ともなると体が慣れてきたのか、
そこまでの疲れは感じていませんでした。

 

「と、その前に……」

 

郵便局へ寄りました。

西日本旅の最終リストラ組を家へと送り返すためです(笑)

 

①ランシャツ&ランパン:トレラン用に持参。バイクのウェアで全然代用できた
②ワセリン:使う気配ないw
③リアバッグ付属の肩がけ紐:使わない。バッグに手提げ紐がついてるので、それで十分。
④ボタン電池:パイオニアパワーメーター用。2個だけ残して残りを返送。
⑤イヤフォン:無くても問題ない

 

以上520gの軽量化に成功!

これで出発当初に比べれば、2kg以上は軽くなりましたねー(^^)b

 

……さて、最軽量状態(それでも19kg)
となったバイクと共に先へと進みましょう。

 

長者原(ちょうじゃばる)の湿原を通り過ぎ、
やまなみハイウェイの最高地点「牧ノ戸(まきのと)峠」へと到着。

 

「登るのか登らないのか……」

「さぁ、どっちなんだい!」

「のぉ〜ぼぉ〜」

 

「る!」

コーラを飲み干し、いざゆかん、その頂へ!

 

九重(くじゅう)連山マップ。

目指すは、日本100名山の一つに数えられる久住山(くじゅうさん)

あとは、その近くにある九州本土最高峰である中岳です。

おおよその行程は10kmほど、600mUPってところ。

 

10時47分登頂開始(`・ω・´)フンスッ!

 

「ぜぇぜぇぜぇ………きっ、きちぃ………」

 

いきなり15%はあろう激坂&階段で150mほどUP。
(何気にここが久住山登山で一番きつかったw)

 

その先は岩場のアップダウン。

 

そんでもって平坦基調な道。

 

とまぁ、こんな感じにバリエーション豊か。

登り一辺倒だった由布岳とは随分と趣が違ってましたねぇ〜(^^)

 

目の前にしっかりした装備の御年50〜60の夫婦が登っていました。

 

「こんにちわ〜」

「こんにちわ〜」

 

登山中は追い抜き、すれ違いざまに挨拶するのがマナー。

 

「あのー、久住山というのは右左どっちの山ですか?」

「いや、どっちも違うよね。」

「えっ!?そうなんですか?」

「左右の山の間をずーーっと進んでいったら、
その先に景色が開けて、そこに”ド〜ン”と久住山が見えてくるよ。」

「そうですか!ありがとうございますm(_ _)mペコリ」
(登山において情報収集は大切!)

 

がれた山間の平坦路をジョグで駆け抜けていくと……

 

「うおぉーーーあれかΣ(゚Д゚)!!」

 

一目でわかる威風堂々たる佇(たたず)まい。

 

「たぶん……あと20分くらいかな?」

 

ツアー登山者の列を追い抜きつつ、進むこと15分・・・

 

標高1786.5mの久住山制覇!
(所要時間1時間5分)

 

ちなみに、この写真を撮っていただいたのは、、、

 

福岡在住という謎のすっぱまんですw

 

一見ふざけた格好に見えますけど、
杖を持ってましたし、足取りも早かったんで、
私なんかよりも山慣れしてそうな感じでしたねぇ(^^)


 

「左のピークが天狗ヶ城(てんぐがじょう)で、
その先が最高峰の中岳やね(左から2番目の頂)」

 

山頂で休まれていたベテラン風の男性が教えてくださる。

中岳は標高1791mで、今自分が立っている場所よりも5mほど高い。

 

「ちょっと行ってみたいけどなぁ……」

 

目算で往復30分ほどで辿り着けそうではありました。

ただ、時間的・体力的に中岳へは「行かない」ことを選択。

ゆっくり50分かけて下山しました。
(またケツを打ったら再起不能になるw)

 

 

その後、やまなみハイウェイの大パノラマの中を10km以上ダウンヒル。

その最中に、

 

「やっべ………腹減った……力が出ねぇ、、、(*´Д`)」

 

この先はミルクロードの登りもあるし、
まだ50km以上を走らないといけません。

しかも連日の登山でいい加減 脚もキツくなっていました。

 

広大な地でちょい休憩。

 

こんなところに休憩所など気の利いたものなど無いため、
やまなみハイウェイとミルクロードの交差点で、
地べたに座って食パンをかっ込みましたねw

 

よし!それじゃあ、
「サイクリストが一度は走ってみたい道」と称されるミルクロードへGO!

 

「ほぉほぉ、これはまた変わった風景だ( ˘ω ˘ *)」

 

ミルクロードは熊本県道45、339号線の愛称です。

辺り一面がススキに囲まれた渺茫(びょうぼう)たる道路。

 

この日はあいにくの曇りでしたけど、
晴れの日は緑が はえるでしょうし、
秋には黄金色に化粧直しした大地が広がります。

 

「……にしてもアップダウン(しかも上り基調)が こたえるで…(;´Д`)ハァハァ」
(ミルクロードは、ダラダラ登る”東→西”よりも”西→東”のほうが良さげ)

 

東から西へ走り始めて10kmほど。

ミルクロードの名所である展望台、
大観峰(だいかんぼう、左上の丘の上)が近づいてきましたね!

 

・・・と、その少し手前にあるのが、、、

 

カルデラベルグ、別名「蛇の道」です。
(カルデラ=阿蘇山の特徴的地形、ベルグ=ドイツ語で「山」)

 

阿蘇市の平地から、ここミルクロードの丘の上までウネウネと続く激坂。

距離1.7km、平均勾配15%(最高27%)という驚愕のプロフィールを誇ります。

 

「……こんなん、見るだけでお腹いっぱいやわ……(-ω- *)シーン」

 

ミルクロードの5〜6%の登りでさえ
インナー✖️ローを使ってる現状において
これは圧倒的カロリーオーバーな坂道です(^^;

 

その獰猛な蛇の姿に戦慄を覚えつつ、
大観峰へと逃げるように向かいましたとさ(笑)

 

「おぉ〜、これはまた壮大な眺めだなぁ〜(*゚◇゚*)ホエー 」

 

ミルクロードは、阿蘇の平地を
ぐる〜っと囲んだ台地の上にある道なんですねー(^^)

 

時間を忘れて、ぼーっと景色を味わう方もいらっしゃれば、
パラグライダーを嗜んでいる方も結構いらっしゃいました。

 

「もう満足したわぁ〜」

 

まだこの先も15km近くミルクロードのアップダウンは続きますけど、
もうススキの景色、蛇の道、大観峰、どれも十分に堪能しました。
(そしてアップダウンで脚が相当キている…)

 

 

が、

 

この先に、ど〜〜〜しても訪れなければならない場所がありました。

 

「日本一有名」といっても過言ではないラピュタの道です。

2016年の熊本地震によって崩壊し、もう走ることが叶わない幻の道。

 

左の丘に、人が歩んで作ったであろう道があります。

あの上まで歩いて少しだけ進んでみました。

 

道路上には瓦礫が散乱……

生々しい崩落の跡も随所に見受けられました。

2016年当時から何も手を付けられてはいないでしょう。

 

この先に進めば、
きっとあの最も有名な天空の道があるんでしょうけど、
ホントは入ったらダメな場所なので、ここで引き返しました。

 

「走ってみたかったなぁ……」


 

時刻はすでに17時を回っていました。

丘の上から一気に下って、本日の宿へと向かいました。

 

その道中、

 

橋長は345m、最大支間長は165mの新阿蘇大橋を通過。

 

2016年の地震によって崩れ落ちた阿蘇大橋に代わり、
2017年4月着工、そして2021年3月に開通された橋ですねー(^^)

 

ちなみに、地震の悲惨さを思い出せるようにか
近くの崖には阿蘇大橋の残骸が残されておりました。

 

ラピュタの道、そして阿蘇大橋と、
大地震の傷跡を立て続けに見たために
少ししんみりしちゃいましたよねぇ……

 

阿蘇の宿の近くまでやってきました。

見渡すと360度を山に囲まれていますねぇ〜

 

「ん ( ゚_ ゚)?バス停『松の木』だとw」

 

本日の宿、ゲストハウス「リトルアジアビレッジ」に到着。

この旅で初のドミトリー(複数人の相部屋)です。
(ざっくり手前の建物がキッチン&食堂の共有スペース、奥の建物が住居)

 

昔にも一度、フェリーだったかで相部屋は体験したことはありますが、
ちゃんとしたドミトリー宿、しかも二連泊は初めてですねー(^^)

 

「ブログ書いたりするのには向いてないかなー」と思って、
これまで避けてきましたけど、
やはり何事も体験だと思ってここに決めました(なにより安いし)

 

 

物珍しそうな眼差しで宿を眺めていると、
白髪を後ろで結んだ仙人っぽい方が座っているのが目に入る。

その方がチョイチョイと手招き。

どうやらこのゲストハウスのご主人らしい。

 

「よろしくお願いします。」

「はい〜。んじゃ、受付してからここの説明するね。」

 

一通り案内してもらいます。

その間にも他のゲストの方に何人もすれ違いました。

 

「ほうほう、なるほど。家であり寮でもある感じがするな。」

消防学校の共同生活を少し思い出しましたねぇ〜(^^)

 

「えーっと、あなたのベッドは……1段目空いてるわ。良かったねー」

 

こちらが自分の部屋でありベッドです。

この部屋にはベッドが8つあって、
この日は私含めて4〜5人は止まっていたでしょうかね?

 

「今日は人数多いから、料理するなら早いほうがいいかもね。」

 

確かにこれだけの人数いれば混みそうかも……

シャワーや洗濯は置いといて、まずは夕食を作りにいきました。

 

「パクパクもぐもぐ(*´༥`*)」

 

横ではご主人もご飯を食べていました。

 

「……ねぇ、君は歯 大丈夫?」

「歯ですか?別に虫歯とかは無いですけど。」

「それじゃ、はいどうぞ。」

「えっ?いただいちゃっていいんですか?」

 

タケノコ入り味噌汁をご馳走になるm(_ _)m

 

その後、食事をしながらご主人としばし雑談。

 

「スパゲッティ作ったん?」

「はい、パスタと食パンあれば長旅はなんとかなりますね!」

「あー確かに。自分も軽トラで日本一周した時は食パンよく食べたなー」

「軽トラで!?軽トラが趣味なんですか?」

「いやいや違うよ(笑)(多分仕事関係でしょう)
昔は趣味で車とかバイクとかに よく乗ってたけどね。」

 

どうやらこのご主人は かなりの多趣味らしい。

 

「そうですかー。僕はロードバイクばっかりです。」

「私も自転車作って乗ってたよ。」

「えっ、作って?それって”自分で組み立てて”ってことですか?」

「いやいや。中古のフレーム買って、それを自分好みに溶接し直してね。
7台ぐらい作ったかな?今は全部 他の人に売ったけど。」

「すごっ…(笑)」

 

その後、自室のベッドに戻って
後回しにしていた諸々の用事を済ませました。

片付いたのは8時半ぐらいでしょうか?

 

「あ〜、さすがに連日の登山はキツかったなぁ…()´д`()ゲッソリ」

「今日はどこに行ってきたの?」

「あっ、はい。やまなみハイウェイでミルクロードとか大観峰とかです。」

 

向かいのベッドの、メガネをかけた男性が声をかけてきました。

私のちょっと上、見た目と会話の感じから
年齢はおそらく30後半ってところでしょうか?

おつまみを食べながら氷結を引っかけていました。

 

「自分はハーレーで埼玉から来たんよ。」

「えっ?埼玉からずーっとバイクで!?」

「いや、東京からフェリーで徳島まで来てね。
そこから佐多岬の先端のまで走ってフェリーで九州に。」

 

話をうかがっていくと、仕事の長期休みを利用して
大分県日田市(ひたし、私が数日後向かう都市)の実家に帰ってきたらしい。

 

「やっぱり大型バイクって言えば、みなハーレーを選ぶものですか?」

「いや、ホンダとかカワサキの方が人気じゃないかな。ハーレーは高いからね。」

「あー、そうなんですね(ピナレロ、コルナゴみたいな位置付けかな?)」

「盗まれやすいから鍵は三重。あと毎月15000円の保険にも入ってるよ。」

「なっ、なんとΣ(゚Д゚)!?」

 

とまぁそんな感じに、その気さくな方と30分ほど談笑。

 

「うぅ……眠ぃ……(っ ̯ -。)」

 

色々とやりたいことはありましたけど、
22時過ぎに意識を失うように就寝しました。

 

最初こそ勝手が分からずにとまどいましたけど、
慣れれば「住めば都」って印象。

 

自分のスペースがベッドしかなくて狭く、
机も無いのは我慢しないといけませんけど、

ホテルと違って衣食住に関する物はなんでも揃ってるので、
むしろホテルよりも快適に過ごせる面も多々あると感じます。

 

そして、なにより人に囲まれているんで、
よほど偏屈者でない限り、自ずと会話が生まれて寂しくもないですし(^^)

 

「今後はゲストハウスに泊まるのもいいなぁ〜」

 

そう思えましたよ。

 

DAY13-14へ続く…


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