松木です。
2013年の登場より4年。
ついに、メリダの「REACTO」がモデルチェンジされます。
リアクトと言うと、新城幸也選手がよく使っていて
「オールラウンドなエアロロードバイク」というイメージがあります。
新型「リアクト」の詳細を見ていきましょう。
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目次
ヘッドチューブに出っ張り
まずはヘッド周り。
ステムの後ろ側に「コブ」があります。
タイムの「ZXRS」なんかも同じような造形です。
これは剛性を高めて、ハンドリングを安定させる目的がありました。
ただ、メリダの新型リアクトのほうは
「ZXRS」よりも滑らかな形状をしていて
剛性以上にエアロ効果を狙っている部分が大きいように思います。
ステム後ろというのは乱気流が発生しやすいですから、
ハンドル⇒ステム⇒トップチューブ
と空気がキレイに流れるようにする工夫です。
フォークとダウンチューブが一体感ある形に
続いて、フォークとダウンチューブのつなぎ目。
この部分に段差ができないような、一体感ある形になっています。
こちらは現行モデルですが、そうはなっていません。
例えば、CERVELO「S5」やPINARELLO「ドグマF10」なんかも
フォークとダウンチューブの段差が無くなるように設計されていて、
この部分の空気抵抗が、意外と大事だということが分かります。
ケーブルの取り回し場所の変更
新型「REACTO」は、ディレイラーのケーブルと
BB下に位置するリアブレーキのケーブルが、
ダウンチューブからまとめて入っていきます。
今まではトップチューブにケーブルの入り口がありました。
これだとケーブルの露出は多くて煩わしいですし、
ケーブルを通しづらくてメンテナンス性も悪かったので、
入り口をダウンチューブに変更したのは得策です。
シートポストの「S-Flex」構造の変更
シートポストにくびれを持たせてサスペンション構造にし、
更に、そのくびれ部分にゲルを貼り付けた「S-Flex」システム。
一見良さそうに見える「S-Flex」も、
その効果はイマイチ体感できませんでしたし、
「ゲルが取れる」なんていう不具合もあったりしました。
新型「リアクト」には、「S-Flex」は形を変えて継続されます。
旧型より、縦に長く、なおかつしっかりしてそうに見えます。
シートステイが細く、曲がっている
「S-Flex」を廃止した代わりに、
シートステイで快適性を発揮させようという考えなんでしょうか。
シートステイは、かなり細身になっています。
先ほど掲載した旧型モデルの写真と比べてもらうと、よく分かります。
シートステイを細くするのに加え、
現行モデルよりもハの字の曲がり方をキツくして、
路面からの突き上げをいなせるような形になっています。
新しい「S-Flex」に加え「細く、ベントさせたシートステイ」によって
従来モデルよりも10%快適性が向上しています。
新旧重量比較
新型 | 旧型 | |
フレーム(M/L) | 1,010g | 1,250g |
フォーク | 368g | 406g |
シートポスト | 206g | 300g |
ヘッドセット | 53g | 60g |
合計 | 1,666g | 2,016g |
差 | -350g |
「チューブの薄型化」と「カーボンレイアップの最適化」によって大幅に軽くなりました。
新型がメチャクチャ軽いってわけではありませんが、
”エアロロード”というジャンルの中ではトップクラスです。
乗車インプレッション
シクロワイアードのインプレッション記事↓
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新型「リアクト」のまとめ
ヘッドチューブの、下部ヘッドセットベアリングは
1-1/2インチから1-1/4インチへとスリム化され、
前面投影面積を縮小。
FSA「メトロン5D」ステム一体型ハンドルを含めた
車体全体の空気抵抗削減効果は45km/hで-5%(旧型比)、
すなわち、8wの出力削減に成功しています。
新型「REACTO」は”よりエアロに速く”、
”快適性を持たせて乗りやすく”、”軽く”
という分かりやすい正当進化を遂げていました。
ケーブルの入り口の位置を含め
ネガティブに感じる変更は1つもありませんし、
現行モデルよりも良くなっているのは間違いありません。
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