松木です。
先日の「Mt.富士ヒルクライム」の前日。
受付会場で出店しているブースを回っていました。
フレーム重量680gのウィリエール「Zero.6(ゼロ・セーイ)」
をベースにした3635gという超軽量バイク。
エアロワンピースジャージが急激に人気が出てきている
SUNVOLTからはゼッケン止め。
ボタン式でジャージを挟むように止めるので、
安全ピンのように生地を傷めることはなく、
また、マグネット式のように「ずれる」ということもありません。
目新しい商品ではないんですが、何気に使えるアイテムです。
そして、一番気になったものが、
ケミカルメーカー「ヴィプロス」のブースでチェーンオイルです。
東京の有名ロードバイク店「オーベスト」の西谷店長も開発に携わった潤滑剤で、
つい先日の6月8日に発売されたばかりの新商品。
どういった特徴があるのか紹介していきます。
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目次
Vipro’s『Blue-no』とは
税込価格¥2,376、内容量52ml。
なかなかに高価なチェーンオイルです。
ヴィプロスのチェーンオイルには、
「muon(無音)」と「keiten(軽転)」という2つの看板商品があります。
「Blue-No(ブルーノ)」は、その2つのオイルの良い特徴を併せ持たせました。
「muon」と「keiten」の特徴
『muon(無音)』⇒「ぺダルフィーリング」と「耐久性」
極圧系の特殊添加剤を50%(通常は5~15%)で高配合しているオイルで、
塗布直後からの薄い高荷重対応潤滑皮膜(=極圧被膜)をつくります。
足に伝わるチェーンのノイズ感が激減し、
チェーンの”チャラチャラ音”が消えるため、「無音」と名付けられました。
この被膜は「定着性」が比較的高く、
その上、オイル自体を中粘度にすることで飛散を抑えているので、
耐久性も高め(晴天時目安400~500km)で、
雨天時でも滑らかなぺダリングフィーリングをある程度保ってくれます。
『keiten(軽転)』⇒「防汚性」
muonとの一番の違いは「低粘度」にして、「汚れにくさ」に重点を置いていることです。
加えて、「粘度抵抗が低い」「チェーンのコマ内部への浸透性が高い」というオマケ付きです。
逆に、低粘度にしているデメリットは「耐久性の低さ」(晴天時目安200~300km)で、
雨天時では長く潤滑性能を保つことはできません。
つまり、「muon」と「keiten」の2つの商品に分けていたように、
チェーンに留まらせて「耐久性」を上げるためには粘度を上げないといけないですし、
「汚れにくさ」を上げるためには粘度を下げなければならず、
「耐久性」と「防汚性」は、両立させることが難しい相反する性能でした。
Vipro’s『Blue-no』の秘策「サスペンド系」
”低粘度で定着する”
Vipro’s「Blue-no」を端的に表すとするならば、こうなります。
写真のように「ブルーノ」には、
伸び拡がりながら、チェーンのコマの細かい間へと強く浸透・定着していくという
他のオイルでは見たことのない特性があります。
ヴィプロスは、この特性も持たせることに成功した方法を、
”独自処方による”としか説明しておらず、細かい理由は分かりませんが、
この低粘度で定着する「ブルーノ」を、ドライ系でもウェット系でもない
「サスペンド系」という新たなジャンルのオイルだとしています。
「Blue-no」≒チェーンの内部に定着して飛散しにくい「keiten」
この認識でほぼ間違いないでしょう。
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まとめ:Vipro’s『Blue-no』は理想に近いチェーンオイル
チェーンオイルはタイヤと似て、
必要とされる性能をすべて獲得することが難しい製品です。
”低抵抗” ”極圧性” ”耐久性” ”防汚性” ”防錆性”
この中で特に両立が難しいとされるのが
「ブルーノ」が実現した”耐久性”と”防汚性”。
先ほどは説明しませんでしたが、
「ブルーノ」は低粘度なのに加えて、
余分な成分は揮発していくようにつくられていますから、
汚れの原因となる”ベトベト感”は、相当少ないオイル。
「汚れにくい」ということは「駆動抵抗も小さい」ということです。
その上、「ブルーノ」には”極圧”と”防錆”の添加剤も含まれていますから、
上に挙げた5つの性能をすべて兼ね備えていることになり、
その意味で画期的なチェーンオイルだと思います。
現在は、ワコーズ「チェーンルブ」を満足して使っていますが、
このヴィプロス「ブルーノ」もかなり気になるチェーンオイルです。
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