松木です。

 

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。

ピレリがロードバイクタイヤを開発しました。

 

今回は「ピレリってどうなの?」っていうのをなるべく簡潔に紹介します。

 

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ピレリ(Pirelli)とは

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。

2017年のタイヤ業界の売り上げ順位です。

 

各メーカーで力を入れている分野が違うので、
「順位=性能」とは必ずしも言えませんが、
それでも「Continental」に続く5位というのは凄いです。

 

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 ランボルギーニ

ランボルギーニなど、有名な高級車・スーパーカーにも
標準装備のタイヤとして採用されていますし、

 

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 フェラーリ

F1では「フェラーリ」に認められたサプライヤーでもあります。

 

 

ピレリは”競技” ”スポーツ”としての色が強いことが分かりますね。

10万km、100種以上の路面状況でのテスト

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。

車分野のタイヤを開発する際と同じサーキットコース
もしくは、近くの路上を走ってトライ&エラーを繰り返しました。

 

”濡れた路面を再現するスプリンクラー”

”振動を数値化する特殊な車体”

”タイヤの性能を実験できるラボ”

 

ただ走るだけでなく、
大がかりな装置を使って本格的なテストを行います。

 

特許を持つ万能コンパウンド「スマートネットシリカ」

タイヤの性能は8割方コンパウンド(ゴム素材)
で決まると言っても過言ではありません。

 

ビットリアの「グラフェン」、スペシャライズドの「グリプトン」、
コンチネンタルの「ブラックチリ」、ハッチンソンの「11ストーム」など。

 

 

ピレリタイヤに使用されるのは
「スマートネットシリカ(SmartNET Silica®)」

 

「転がり抵抗」「ウェットグリップ力」「耐摩耗性」「耐パンク性」の
相反する4つの性能を兼ね備えるコンパウンドです。

 

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 スマートネットシリカ コンパウンド

タイヤを顕微鏡のナノレベルで見た場合、
通常は、左のように短い球状の分子が散らばっていますが、
右の「スマートネットシリカ」は、細長い棒状の分子が整列するように並びます。

 

この特性によって「路面抵抗」は抑えられる上に、
水との親和性も高くなって「ウェットグリップ力」も得られるそうです。

 

それから、名前に”ネット”と付くように
他の化合物とうまく融合する性質を持っていて、
「耐摩耗性」「耐パンク性」のある化合物と融合させています。

 

安定感をもたらす「Ideal Contour Shaping」

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 真円ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 真円

装着時に真円に近づき、
コーナリングの角度によるタイヤの変形量が一定になるように
CAD、FEMといったソフトを使って解析。

 

バイクを倒し込んでも、タイヤの「安定感」が失われることはありませんし、
まっすぐ走る場合よりも最大20%接地面が増えるようにも設計されています。

3つのエリアに分かれているトレッドパターン

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 トレッドパターン

「センター」「ミドル」「ショルダー」の
3つのエリアに分けて考えられたトレッドパターン。

 

「センター」は、走行感が滑らかに、
そして路面抵抗が小さくなるようにスリック

 

「ミドル」「ショルダー」に見られるトレッドパターンは、
倒し込むほどにグリップが効くように
溝の”角度” ”深さ” ”長さ”が綿密に計算されています。

 

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ラインナップ

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 ラインナップ

全3種類。

基本的な構造はすべて同じです。

『P ZERO VELO』

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。

転がり抵抗:4点
ウェットグリップ力:4点
耐摩耗性:4点
耐パンク性:4点
重さ:4点(23C/195g, 25C/210g)
快適性:4点

 

状況に応じて必要な性能を発揮してくれる
バランスの取れたオールラウンドモデルで、
購入するとするならば、普通はこれでしょう。

『P ZERO VELO 4S』

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 4S

転がり抵抗:3.75点
ウェットグリップ力:5点
耐摩耗性:4.25点
耐パンク性:5点
重さ:3.75点(23C/205g, 25C/220g)
快適性:4点

 

水はけの良いトレッドパターン(模様)を採用し、
少し肉厚にして耐パンク性も高めたモデル。

レース志向でなければ、良い選択だと思います。

『P ZERO VELO TT』

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。 TT

転がり抵抗:5点
ウェットグリップ力:3.75点
耐摩耗性:3点
耐パンク性:3点
重さ:5点(23C/165g)
快適性:3.75点

 

パンクを防ぐアラミド・ブレーカーを排除して軽量化している上に、
路面抵抗を極限まで抑えるために完全スリック。

 

「Supersonic」「R1S」と同じ”速さ”に特化させているタイヤで、
ヒルクライムやここ一番のロードレースには良いかもしれません。

『P Zero Velo』の発売日と価格

ピレリ『P Zero Velo』。多くのスーパーカーに採用されるタイヤメーカーが自転車業界に参入。

本家のサイトによると、オンライン販売が8月31日より始まります。

このことを鑑みると、日本での発売は9月頃と見るのが妥当でしょう。

 

価格は、税抜き¥6,900。「4s」だけ高めの¥7,700。

 

海外通販Wiggleでは、既に販売されているモデルもあります。

特に『P ZERO VELO』がお買い得ですね。
(下の画像クリックでWiggleの販売ページ)

 

Pirelli『P Zero Velo』

 

全天候型『P Zero Velo 4S』

 

スピード特化型『P Zero Velo TT』

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