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DAY12の走行データ
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DAY12 九州最高峰&サイクリストの聖地へ
「うっ……さみい……」
やまなみハイウェイの真ん中、
この標高800mの山の中では、
深夜は0度近くまで下がります。
暖房器具は有料だったので、
モンベルのダウンジャケットを着てやり過ごしたのですが、
厚めの布団2枚かぶってもまだ寒かったですねぇ〜(^^;
「おっし、今日でやまなみハイウェイを抜けて阿蘇まで走るぞ!」
前日には2600mUPも登ったのですが、
11日目ともなると体が慣れてきたのか、
そこまでの疲れは感じていませんでした。
「と、その前に……」
郵便局へ寄りました。
西日本旅の最終リストラ組を家へと送り返すためです(笑)
①ランシャツ&ランパン:トレラン用に持参。バイクのウェアで全然代用できた
②ワセリン:使う気配ないw
③リアバッグ付属の肩がけ紐:使わない。バッグに手提げ紐がついてるので、それで十分。
④ボタン電池:パイオニアパワーメーター用。2個だけ残して残りを返送。
⑤イヤフォン:無くても問題ない
以上520gの軽量化に成功!
これで出発当初に比べれば、2kg以上は軽くなりましたねー(^^)b
……さて、最軽量状態(それでも19kg)
となったバイクと共に先へと進みましょう。
長者原(ちょうじゃばる)の湿原を通り過ぎ、
やまなみハイウェイの最高地点「牧ノ戸(まきのと)峠」へと到着。
「登るのか登らないのか……」
「さぁ、どっちなんだい!」
「のぉ〜ぼぉ〜」
「る!」
コーラを飲み干し、いざゆかん、その頂へ!
九重(くじゅう)連山マップ。
目指すは、日本100名山の一つに数えられる久住山(くじゅうさん)
あとは、その近くにある九州本土最高峰である中岳です。
おおよその行程は10kmほど、600mUPってところ。
10時47分登頂開始(`・ω・´)フンスッ!
「ぜぇぜぇぜぇ………きっ、きちぃ………」
いきなり15%はあろう激坂&階段で150mほどUP。
(何気にここが久住山登山で一番きつかったw)
その先は岩場のアップダウン。
そんでもって平坦基調な道。
とまぁ、こんな感じにバリエーション豊か。
登り一辺倒だった由布岳とは随分と趣が違ってましたねぇ〜(^^)
目の前にしっかりした装備の御年50〜60の夫婦が登っていました。
「こんにちわ〜」
「こんにちわ〜」
登山中は追い抜き、すれ違いざまに挨拶するのがマナー。
「あのー、久住山というのは右左どっちの山ですか?」
「いや、どっちも違うよね。」
「えっ!?そうなんですか?」
「左右の山の間をずーーっと進んでいったら、
その先に景色が開けて、そこに”ド〜ン”と久住山が見えてくるよ。」
「そうですか!ありがとうございますm(_ _)mペコリ」
(登山において情報収集は大切!)
がれた山間の平坦路をジョグで駆け抜けていくと……
「うおぉーーーあれかΣ(゚Д゚)!!」
一目でわかる威風堂々たる佇(たたず)まい。
「たぶん……あと20分くらいかな?」
ツアー登山者の列を追い抜きつつ、進むこと15分・・・
標高1786.5mの久住山制覇!
(所要時間1時間5分)
ちなみに、この写真を撮っていただいたのは、、、
福岡在住という謎のすっぱまんですw
一見ふざけた格好に見えますけど、
杖を持ってましたし、足取りも早かったんで、
私なんかよりも山慣れしてそうな感じでしたねぇ(^^)
「左のピークが天狗ヶ城(てんぐがじょう)で、
その先が最高峰の中岳やね(左から2番目の頂)」
山頂で休まれていたベテラン風の男性が教えてくださる。
中岳は標高1791mで、今自分が立っている場所よりも5mほど高い。
「ちょっと行ってみたいけどなぁ……」
目算で往復30分ほどで辿り着けそうではありました。
ただ、時間的・体力的に中岳へは「行かない」ことを選択。
ゆっくり50分かけて下山しました。
(またケツを打ったら再起不能になるw)
その後、やまなみハイウェイの大パノラマの中を10km以上ダウンヒル。
その最中に、
「やっべ………腹減った……力が出ねぇ、、、(*´Д`)」
この先はミルクロードの登りもあるし、
まだ50km以上を走らないといけません。
しかも連日の登山でいい加減 脚もキツくなっていました。
広大な地でちょい休憩。
こんなところに休憩所など気の利いたものなど無いため、
やまなみハイウェイとミルクロードの交差点で、
地べたに座って食パンをかっ込みましたねw
よし!それじゃあ、
「サイクリストが一度は走ってみたい道」と称されるミルクロードへGO!
「ほぉほぉ、これはまた変わった風景だ( ˘ω ˘ *)」
ミルクロードは熊本県道45、339号線の愛称です。
辺り一面がススキに囲まれた渺茫(びょうぼう)たる道路。
この日はあいにくの曇りでしたけど、
晴れの日は緑が はえるでしょうし、
秋には黄金色に化粧直しした大地が広がります。
「……にしてもアップダウン(しかも上り基調)が こたえるで…(;´Д`)ハァハァ」
(ミルクロードは、ダラダラ登る”東→西”よりも”西→東”のほうが良さげ)
東から西へ走り始めて10kmほど。
ミルクロードの名所である展望台、
大観峰(だいかんぼう、左上の丘の上)が近づいてきましたね!
・・・と、その少し手前にあるのが、、、
カルデラベルグ、別名「蛇の道」です。
(カルデラ=阿蘇山の特徴的地形、ベルグ=ドイツ語で「山」)
阿蘇市の平地から、ここミルクロードの丘の上までウネウネと続く激坂。
距離1.7km、平均勾配15%(最高27%)という驚愕のプロフィールを誇ります。
「……こんなん、見るだけでお腹いっぱいやわ……(-ω- *)シーン」
ミルクロードの5〜6%の登りでさえ
インナー✖️ローを使ってる現状において
これは圧倒的カロリーオーバーな坂道です(^^;
その獰猛な蛇の姿に戦慄を覚えつつ、
大観峰へと逃げるように向かいましたとさ(笑)
「おぉ〜、これはまた壮大な眺めだなぁ〜(*゚◇゚*)ホエー 」
ミルクロードは、阿蘇の平地を
ぐる〜っと囲んだ台地の上にある道なんですねー(^^)
時間を忘れて、ぼーっと景色を味わう方もいらっしゃれば、
パラグライダーを嗜んでいる方も結構いらっしゃいました。
「もう満足したわぁ〜」
まだこの先も15km近くミルクロードのアップダウンは続きますけど、
もうススキの景色、蛇の道、大観峰、どれも十分に堪能しました。
(そしてアップダウンで脚が相当キている…)
が、
この先に、ど〜〜〜しても訪れなければならない場所がありました。
「日本一有名」といっても過言ではないラピュタの道です。
2016年の熊本地震によって崩壊し、もう走ることが叶わない幻の道。
左の丘に、人が歩んで作ったであろう道があります。
あの上まで歩いて少しだけ進んでみました。
道路上には瓦礫が散乱……
生々しい崩落の跡も随所に見受けられました。
2016年当時から何も手を付けられてはいないでしょう。
この先に進めば、
きっとあの最も有名な天空の道があるんでしょうけど、
ホントは入ったらダメな場所なので、ここで引き返しました。
「走ってみたかったなぁ……」
時刻はすでに17時を回っていました。
丘の上から一気に下って、本日の宿へと向かいました。
その道中、
橋長は345m、最大支間長は165mの新阿蘇大橋を通過。
2016年の地震によって崩れ落ちた阿蘇大橋に代わり、
2017年4月着工、そして2021年3月に開通された橋ですねー(^^)
ちなみに、地震の悲惨さを思い出せるようにか
近くの崖には阿蘇大橋の残骸が残されておりました。
ラピュタの道、そして阿蘇大橋と、
大地震の傷跡を立て続けに見たために
少ししんみりしちゃいましたよねぇ……
阿蘇の宿の近くまでやってきました。
見渡すと360度を山に囲まれていますねぇ〜
「ん ( ゚_ ゚)?バス停『松の木』だとw」
本日の宿、ゲストハウス「リトルアジアビレッジ」に到着。
この旅で初のドミトリー(複数人の相部屋)です。
(ざっくり手前の建物がキッチン&食堂の共有スペース、奥の建物が住居)
昔にも一度、フェリーだったかで相部屋は体験したことはありますが、
ちゃんとしたドミトリー宿、しかも二連泊は初めてですねー(^^)
「ブログ書いたりするのには向いてないかなー」と思って、
これまで避けてきましたけど、
やはり何事も体験だと思ってここに決めました(なにより安いし)
物珍しそうな眼差しで宿を眺めていると、
白髪を後ろで結んだ仙人っぽい方が座っているのが目に入る。
その方がチョイチョイと手招き。
どうやらこのゲストハウスのご主人らしい。
「よろしくお願いします。」
「はい〜。んじゃ、受付してからここの説明するね。」
一通り案内してもらいます。
その間にも他のゲストの方に何人もすれ違いました。
「ほうほう、なるほど。家であり寮でもある感じがするな。」
消防学校の共同生活を少し思い出しましたねぇ〜(^^)
「えーっと、あなたのベッドは……1段目空いてるわ。良かったねー」
こちらが自分の部屋でありベッドです。
この部屋にはベッドが8つあって、
この日は私含めて4〜5人は止まっていたでしょうかね?
「今日は人数多いから、料理するなら早いほうがいいかもね。」
確かにこれだけの人数いれば混みそうかも……
シャワーや洗濯は置いといて、まずは夕食を作りにいきました。
「パクパクもぐもぐ(*´༥`*)」
横ではご主人もご飯を食べていました。
「……ねぇ、君は歯 大丈夫?」
「歯ですか?別に虫歯とかは無いですけど。」
「それじゃ、はいどうぞ。」
「えっ?いただいちゃっていいんですか?」
タケノコ入り味噌汁をご馳走になるm(_ _)m
その後、食事をしながらご主人としばし雑談。
「スパゲッティ作ったん?」
「はい、パスタと食パンあれば長旅はなんとかなりますね!」
「あー確かに。自分も軽トラで日本一周した時は食パンよく食べたなー」
「軽トラで!?軽トラが趣味なんですか?」
「いやいや違うよ(笑)(多分仕事関係でしょう)
昔は趣味で車とかバイクとかに よく乗ってたけどね。」
どうやらこのご主人は かなりの多趣味らしい。
「そうですかー。僕はロードバイクばっかりです。」
「私も自転車作って乗ってたよ。」
「えっ、作って?それって”自分で組み立てて”ってことですか?」
「いやいや。中古のフレーム買って、それを自分好みに溶接し直してね。
7台ぐらい作ったかな?今は全部 他の人に売ったけど。」
「すごっ…(笑)」
その後、自室のベッドに戻って
後回しにしていた諸々の用事を済ませました。
片付いたのは8時半ぐらいでしょうか?
「あ〜、さすがに連日の登山はキツかったなぁ…()´д`()ゲッソリ」
「今日はどこに行ってきたの?」
「あっ、はい。やまなみハイウェイでミルクロードとか大観峰とかです。」
向かいのベッドの、メガネをかけた男性が声をかけてきました。
私のちょっと上、見た目と会話の感じから
年齢はおそらく30後半ってところでしょうか?
おつまみを食べながら氷結を引っかけていました。
「自分はハーレーで埼玉から来たんよ。」
「えっ?埼玉からずーっとバイクで!?」
「いや、東京からフェリーで徳島まで来てね。
そこから佐多岬の先端のまで走ってフェリーで九州に。」
話をうかがっていくと、仕事の長期休みを利用して
大分県日田市(ひたし、私が数日後向かう都市)の実家に帰ってきたらしい。
「やっぱり大型バイクって言えば、みなハーレーを選ぶものですか?」
「いや、ホンダとかカワサキの方が人気じゃないかな。ハーレーは高いからね。」
「あー、そうなんですね(ピナレロ、コルナゴみたいな位置付けかな?)」
「盗まれやすいから鍵は三重。あと毎月15000円の保険にも入ってるよ。」
「なっ、なんとΣ(゚Д゚)!?」
とまぁそんな感じに、その気さくな方と30分ほど談笑。
「うぅ……眠ぃ……(っ ̯ -。)」
色々とやりたいことはありましたけど、
22時過ぎに意識を失うように就寝しました。
最初こそ勝手が分からずにとまどいましたけど、
慣れれば「住めば都」って印象。
自分のスペースがベッドしかなくて狭く、
机も無いのは我慢しないといけませんけど、
ホテルと違って衣食住に関する物はなんでも揃ってるので、
むしろホテルよりも快適に過ごせる面も多々あると感じます。
そして、なにより人に囲まれているんで、
よほど偏屈者でない限り、自ずと会話が生まれて寂しくもないですし(^^)
「今後はゲストハウスに泊まるのもいいなぁ〜」
そう思えましたよ。
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ゲストハウス良さそうですね
自分もオートバイで九州回ってた時はユースホステル使ってました。
ユースはお酒飲めないですけど、情報交換には最適でしたね
天草の方も楽しみです。
IMAINGさん、こんにちわ!
ゲストハウスは想像以上に快適でしたよー(^^)早速、北九州でもゲストハウスを予約いたしました(笑)
ユースホステルも安いとは耳にするので、どこかで宿泊する機会があるかもしれません。経験として色んなタイプの宿に泊まりたい気持ちもありますし。
あと天草も候補には入っていたのですが……阿蘇からは北の日田、中津に向かうことにしました!