松木です。
LOOKのエアロロード『795 Aerolight RS』は、
独創的な機構のオンパレードで、良くも悪くも尖ったバイクでした。
対照的に、2019年モデルとして発表された
新型エアロロード『795 Blade(ブレード) RS』は、
見た目上、どこか落ち着いた印象を受けます……
にも関わらず、
「全方位に進化している」
そう豪語するLOOKの根拠とは一体?
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目次
【進化①】80gの軽量化
『795 Aerolight RS』の公表重量は、
フレーム単体990g、フォーク340gでしたが、
ブレーキがフレームに内蔵されていましたから、
「80g軽くなった」と言っていいのかは微妙な所……
ですが、単純に「エアロロードの重量」として考えた時、
フレーム単体950g、フォーク300g(Sサイズ)は最軽量クラス
だという事実に間違いはありません。
【進化②】カムテール形状の採用
『795 Aerolight RS』のフレームは、”流線形”で構成されていました。
対する『795 Blade RS』では、尾を切り落とした”カムテール形状”を採用。
カムテールの一般的なメリットは、
- 流線形に近い「エアロ効果」を発揮する
- 流線形よりも「横剛性」が高い
- 流線形よりも「軽量」に仕上がる
更にデザイン次第で、斜めからの風に対して
流線形より空気抵抗を小さくすることも可能。
そして、トップメーカーの最先端エアロロードは、軒並み”カムテール”。
以上のことを考えれば、現時点において、
最もスタンダードなエアロ形状と言えるでしょう。
【進化②】23%快適性UPさせる「3Sデザイン」
『795 Blade RS』最大のセールスポイントなのが、
シートステイの「3S(Smooth Sword Seatstay)デザイン」です。
平たく言ってしまえば「シートステイを左右にしなりやすくする形状」。
確かに、”しなり”を生みやすくする工夫が、
シートステイの随所に散りばめられていますね(^^)
【進化③】前作比-5%削減を実現したエアロダイナミクス
決して大きい数字ではありませんが、
元の『795 Aerolight RS』が優秀だっただけで、
たった-5%でも評価すべきかなと。
フォーク~ダウンチューブにかけての造形は、
『795 Blade RS』のほうがスタイリッシュ。
一体感があり、ホイールとの隙間も少ないため、
空気抵抗の原因となる乱流が発生しにくくなってます。
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その他2つの改良点
ステム
『795 Aerolight RS』では、
30度可変のステムだったのですが、
専用ステムではあることに変わりないものの、
角度可変式ではなくなりました。
よって、ハンドルの高さは、他のロードバイク同様、
コラムスペーサーを積んで調整することになります。
シートポスト
「E-POST 2 EVO」(左)を廃止し、
標準的なシステム(右)へと回帰。
「E-POST 2 EVO」のほうがスマートに感じますが、
「整備性」を考慮しての変更でしょうか?
(「E-POST 2 EVO」は上下調整幅が限定的)
また、シートポストの「ズレ落ち防止」のためなのか
どうやらシートポストは、2本のネジで固定される模様。
ラインナップ
【カラー】プロチームホワイトグロッシー or メタリックブルーグロッシー
【ブレーキ仕様】リムのみ
【コンポ】 Dura-Ace R9150
【ホイール】Corima『47mm WS1』クリンチャー
【フレーム単体の税抜価格】¥410,000
メタリックブルーグロッシーの方は、
過去のLOOKに見られなかったカラーリング。
【カラー】プロチームブラックグロッシー(艶あり)
【ブレーキ仕様】リム or ディスク
【コンポ】 Ultegra R8050
【ホイール】Mavic『Ksyrium UST』or Vittoria『Elusion Disc』
【カラー】レッドグロッシー
【ブレーキ仕様】リム or ディスク
【コンポ】 Ultegra R8000
【ホイール】Mavic『Ksyrium UST』or シマノ『WH-RS370-TL』
R8050、R8000仕様には”ディスク”が用意されている反面、
R9150仕様は”リムブレーキ”のみのラインナップであることから、
LOOKは「まだリムブレーキが主流である」
との考えを持っていることが読み取れます。
TREK『Madone SLR』、Cannondale『SystemSix』、
Specialized『S-Works Venge』など。
他メーカーの最先端エアロロードを思い浮かべると、
このLOOK『795 Blade RS』は、ややインパクトに欠け、
正直、見劣りしている印象を受けなくもありません……
ただ、冷静になって性能自体に目を向ければ、
エアロにあるまじき「軽さ」「快適性」を備えた
純然たるオールマイティ―なフレーム。
LOOKですから「運動性能」も折り紙付きでしょうね。
その上、ヘタな専用パーツを一切使わず、
「メンテナンス性」を優先した設計である点は、
個人的に、かなり心惹かれてます。
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