松木です。
以前、こちらの記事で、クリンチャータイヤにおいて
「ロードレースなら『GP5000』、ヒルクライムなら『GP TT』が最速だろう」
というような結論を下したんですけど、、、
タイヤ転がり抵抗の権威Bicycle Rolling Resistance曰く、
”クリンチャー最速はMichelin『Power Time Trial』である”
今回は、その実験内容を見ていきましょう(^^)
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「転がり抵抗」「耐パンク性」の実験方法
【空気圧】4.1bar、5.5bar、6.9bar、8.3barの4段階
【速度】約29km/h
【荷重】42.5kg(人+車体を85㎏と想定し、片輪なので÷2)
【気温】21.5~22.5℃
【チューブ】Continental『Race』ブチルチューブ(102g)
この条件で、凹凸のあるドラムの上を回転させて「転がり抵抗」を測定します。
そして「耐パンク性」は、1mmのスチールニードルを押し付け、
刺し込むのに必要な力を測定し、その力に応じて点数付け。
(例えば、10点は5点の2倍の力を要することを意味する)
このテストは「路面接地面」「サイド」それぞれ5回ずつ計10回実施し、
その平均を点数としています。
実験結果
重要な赤枠部分のみを表にまとめると次の通り。
25cタイヤ | 実測幅 | 実測重量 | 6.9barにおける 転がり抵抗 |
正面/側面 |
『Power Time Trial』 | 27mm | 206g (+11g) |
9.2 (-12.4%) |
2.1㎜/0.55㎜(厚さ) 8/3(耐パンク点数) |
『GP TT』 | 27mm |
195g |
10.5 | 1.9㎜/0.45㎜ 8/4 |
『GP5000』 | 26mm | 221g (+5g) |
10.7 (+1.9%) |
2.8㎜/0.55㎜ 10/4 |
『GP TT』でさえ「転がり抵抗」は10.5でしたから、
「クリンチャーで10を切るのは無理なんだろうな…」と半ば諦めていました。。。
なのに『Power Time Trial』があっさりと「9.2」を達成。
重量は『GP TT』比+11gながら、転がり抵抗-12.4%がカバーして余りあるでしょう。
(情報提供:知り合いの方の『Power Time Trial』25cは実測197.5gだったそう)
ちなみに、今回のテストは、
Continental『Race』ブチルチューブ(実測102g)で実施されていますが、
これをVittoriaの25~28cラテックスチューブ(実測80g)に交換してやれば、
「転がり抵抗」は更に-1.9ほど小さくなるのだそう。
つまり『Power Time Trial』に当てはめれば、9.2-1.9=7.3という驚異的な数字となり、
全タイヤ中「転がり抵抗」最小の『Corsa Speed G+ 2.0 TLR』をも凌ぐことに……
“現在のチューブレス技術(まだ成熟していない)を考慮すると、
我々は99%のパフォーマンスロードライダーのベストな選択は、
クリンチャーだと信じています。”
そう述べるSpecializedのクリンチャー専用ホイールRoval『Alpinist CLX』と組み合わせれば、
2020最速最軽量の”クライミングディスク”な足回りが完成するでしょうねぇ~(・﹃ ・)ジュルリ
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Bicycle Rolling Resistanceでは23cしかテストされていないのですが、ピレリのP ZERO VELO TTの25cをテストすれば重量、転がり抵抗ともに上をいく可能性があると思います。テストのリクエストってできないんですかね?
パパちゃんさん、こんばんわ!サイトの下の方に「CONTACT」がありますので、テストのリクエストは一応可能ですね(^^)
参考までにこちらのページにて、GP5000における異なる太さ(23/25/28/32)での転がり抵抗の比較実験が行われています。
コメントありがとうございました。GP5000のサイズ違い比較から推測するとそこまで転がり抵抗が良くなることもなさそうですね。メーカー公称では重量はピレリの方が軽いのでもしかすると転がり抵抗もワンチャンあるかもですね。