「名古屋スポーツサイクルデイズ」に行ってきました。
1日目が雨で試乗中止でした。そこで計画変更。
1日目は冷え切って限界脱出するまでブースで面白い話をうかがった5時間半、
2日目が気になるモデルに時間いっぱい片っ端から乗りまくる5時間半でした。
試乗できたモデルは以下の20台です。
- Specialized『Aethos Pro』
- Pinarello『Dogma F12 Disk』
- BMC『Teammachine SLR01 Three』
- Colnago『C64』(リムブレーキ)
- Colnago『V3-RS Disc』
- Yonex『Carbonex HR Disc』
- TIME『ALPE D’HUEZ 01 Disc』
- TIME『ALPE D’HUEZ 21 Disc』
- Anchor『RS9s』(リムブレーキ)
- Anchor『RL8D』
- Canyon『Ultimate CF SL 8 Disc』
- KUOTA『Kougar Disc』
- Winspace『T1350 Disc』
- Winspace『SLC2.0』(リムブレーキ)
- Winspace『T1500』(リムブレーキ)
- T&K『Neo Cozma 6-4』(フルチタンフレーム)
- T&K『Neo Cozma 3-2.5』(フルチタンフレーム)
- RIDLEY『Noah Fast Disc』
- RIDLEY『Helium SLX Disc』
- RIDLEY『Fenix SLiC』
次回以降⇩
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目次
試乗インプレッション前編
スペシャライズド『エートスプロ』77万+税
ハイエンド『S-Works Aethos』との違いはカーボン素材。
S-WorksがFACT 12rカーボンなのに対して、ProにはFACT 10rカーボンを使用。
56サイズ塗装済みで、フレームセット重量S-worksが585g、Proが699g。
セカンドモデルながらULTEGRA Di2完成車で6.58kg(56サイズ)とバケモノ級の軽さ!!!
重量もさることながらバイクラ「バイシクルオブ・ザ・イヤー2021」において
並みいる強豪を抑えてS-Works Aethosが1位でしたからねぇ………期待値はかなり高かったです。
台湾製。今時「中国、台湾製=品質怪しい」みたいな頭の人は少なかろう。
そんなことはさておき、いざ試乗!!
【剛性感】8点
【加速性】9.25点
【振動吸収性】9.5点
【巡航性】9.5点
【お気に入り度】9.75点
(※8点で「なかなか良い」)
うっひょーーーー、やっぱ良ぇぇぇぇーーーー(´∀`*
”シュシュシュッ”と軽やかに加速。
スピード乗ったら乗ったで、丸パイプが嘘のような滑走感。
仮に風洞実験の空力データは大したことはなかったとしても
ブラインドテストしたらエアロロードと勘違いするのは間違いない。
更に、タイヤ『S-Works Turbo 26c』も相まって素晴らしい乗り心地!!
まるでコンクリートの上にカーペットを敷いているかのような上質さ。
「シルキー」という単語がしっくりくるかな?
セカンドモデルで、ここまで完璧に近い感触だったら、
おそらくS-Worksもそれ程大差はないだろうなぁ。。。
坂でダンシングした時とかはS-Worksのほうが幾分か俊敏なのやも。
そうだとしても、既にProであらゆる面、文句の付け所が無い領域に達してますわ(笑)
ちなみに「ハンドリング」は、クイック気味で”レーシー”に感じました。
見た目の素朴さ、シンプルさとは裏腹に
乗れば即座に分かるバイシクルオブ・ザ・イヤー2021に輝いた所以。
どの速度域においても、人を惹きつける「官能性」があまりにも高い!
う~~む、基準のつもりで最初に乗ったものの、これは後のモデルが辛い…(^^;
ピナレロ『ドグマF12 DISK』137万+税
【剛性感】8.75点
【加速性】9点
【振動吸収性】8.25点
【巡航性】9点
【お気に入り度】7.75点
(※8点で「なかなか良い」)
過去にそこそこ酷評している『Dogma F10』と比べれば、
多少なりとも”脚当たり”が良くなってる感じはしました。
これなら「すぐに脚が売り切れて踏めなくなる」みたいな事態は避けられよう。
個人的にはこの点は好印象でしたけど、
逆に”芯”のある硬さにピナレロらしさを感じるライダーにとっては
「丸くなってしまったな…(´・ω・`)」とションボリとしてしまうかも。
他の性能に関しては、どれも比較的高かったけれども、
どれも感動する程ではなかったです(特にAethosのすぐ後だとw)
それなりに軽やかで、それなりに伸びる。
あと、表現しづらい「車体全体の統一感」みたいな部分は、多少ガチャガチャしていました。
これが「お気に入り度」が低めになってしまった理由。
ホイールはFulcrum『WIND DB』(40㎜、1620g)というミドルグレードのが入ってました。
これを別のに変えたり、他のパーツも自分好みに厳選すれば、
印象はガラッと好転しそうではありますけどねー(^^)
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BMC『チームマシンSLR01 スリー』103.4万+税
スイスの大学と共同開発した解析ソフト「ACE」(Accelerated Composites Evolution)
それを用いた34000通りのシミュレーションによってはじき出された答えが前作。
お気に入り度9.75点と、素晴らしい完成度でした。
そして、その剛性、軽量、快適性の計算式に
「空力」要素を追加した「ACE+」によって生み出されたのが、
この第4世代『Teammachine SLR01』です(54サイズ7.43kg)
数値的には「6%速く、9%軽く、20%剛性向上」
【剛性感】8.5点
【加速性】9.25点
【振動吸収性】8.5点
【巡航性】9点
【お気に入り度】8.25点
(※8点で「なかなか良い」)
う~~ん、悪くはないんだけども……(-_-)
前回乗った『Teammachine SLR01』は、
俗に言って”バランスの整った超絶戦闘マシン”でした。
フレーム自体のツバサで飛ぶが如く軽やかさに
Mavicホイールがマイルドな乗り味をプラスされ、
「ここしかない!!」という絶妙な完成車に仕上がっていました。
そこにACE+、ディスク、ホイール変更などの新たな要素を加えた結果、
あの当時震撼した完成度がスポイルされてしまった感じ。。。
料理において、なんでもかんでも旨い材料を入れればOKではないのと同じ。
完成車用ホイールDT Swiss『PRC 1650 db Spline』
重量はそこそこ軽いみたいですが、肝心の感触はイマイチ……(^^;
まずこいつをどうにかしたいですねぇ~
自分だったら万能調味料ホイールMavic『Cosmic SLR 32』か『Cosmic SLR 45』
もしくは俊敏な足回りへと変貌させるShimano『DURA-ACE C35 TU』あたりに即替えします。
それからボトルケージも自分好みの使いたいですね(笑)
教訓:科学的データ、最新/流行が素晴らしいロードバイクを生み出す訳ではない
コルナゴ『C64』推定135万
フレーム⇒オールインワン
ホイール⇒ディスク、超ワイドリム
現在の主流のいずれも当てはまらない旧態依然としたロードバイク。
3年前の試乗会において、超目玉だったものに改めて乗ってみました。
【剛性感】8.75点
【加速性】9点
【振動吸収性】7.5点
【巡航性】8点
【お気に入り度】7.25点
(※8点で「なかなか良い」)
「剛性」は高め。
ホイールが柔らかめの『DURA-ACE C35 CL』でしたから、
フレーム単体であれば「剛性感」は9~9.25点となります。
「ラグ」と「独特な多角形チューブ」の機械的特性に由来するものでしょう。
……………以上、終わり。
他に伝えるべき事が特に見当たりません。
前回のインプレを読み返すと「無味無臭」と書いたのも納得です(笑)
王の風格漂う造形・ペインティングにより
スポーツカーの店舗、上流階級宅のインテリアには向いているフレーム。
コルナゴ『V3-RS Disc』推定130万
ツール・ド・フランス2020優勝者バイク。
ある意味”世界一”と言えるでしょう。
【剛性感】8点
【加速性】8.75点
【振動吸収性】8.5点
【巡航性】9点
【お気に入り度】8.25点
(※8点で「なかなか良い」)
あまり脚に力を加えずともスルスル速くなっていく”伸び”が気持ちイイ!!
しかしながら、それ以外の部分は意外と平凡か???
説明欄に目を通すと、
「グランツールやクラシックレースを高レベルで走破するトータルバランス」とあります。
なるほど………しばらく乗っている中でジワジワとその良さに気付いていき、
ある程度経った後に「相棒」と思えるような日が来るタイプのフレームなのかなと。
「良いロードバイク」と一口には言っても
- 即座に体や脳に訴えかけてくる一点特化タイプ
- 完璧なまでに仕上がってる完成車(今回のAethosがコレ)
- 「バランス」「欠点の無さ」にその良さを見出していくタイプ
などがあると思っていますが、この『V3-RS』は明らかに三番目。
(そういったフレーム、ホイール、パーツは思い当たりませんか?)
だからこそ、今回のようなチョイ乗り程度では
V3-RSの魅力を十二分に体感できなかったのでしょう。
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