松木です。

 

ピナレロのエンデュランスバイク「DOGMA K8」。

その後継モデルにあたる『DOGMA K10』が発表されました。

 

今回は、ピナレロの次なる弾である『K10』の細部に迫りたいと思います。

 

正式発表はまだですが、
『K10』にサスペンション+ディスクを搭載させた
『DOGMA K10-S Disk』も出てくるようです。

 

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『DOGMA K10』は限りなく「F10」に近い

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 『DOGMA K10』は限りなく「F10」に近い

『DAGMA K10』は「K8」の後継モデルながら、
つぎ込まれている技術は、トップモデル「F10」そのもの

 

前三角に関しては、「K10」というペイントが無ければ、
「F10」と区別することは、まずできないでしょう。

 

 松木です。  先日発表された2017年モデルのPINARELLO『DOGMA F10』。 パッと見では、前作の「F8」と変わりないように思えますが、一体どこが変わったのでしょうか? 「ドグマ F10」に詰められた”技術の深み”を見ていきます。 DOGMA F10とF8の違いF10とF8の違い。主な変化は上の図の5箇所に集約されます。①フレーム全体の形状の見直しF8で突き詰めた基本性能を維持しつつ、「よりエアロに、より軽く、より強く」というのが開発コンセプト。 その結果、F8と比較して 「12.6%の空気抵抗削減」...

 

「F10」の詳細について話した、上の記事を読んでもらえると、
『K10』のほとんどの特徴を知ってもらうことができます。

 

簡単にまとめると、

 

DOGMA F10 フォークフラップ

フォーク先端が後ろへ伸びている「フォークフラップ」

空気の流れを整える効果があります。

 

DOGMA F10 コンケーヴ

ボトルを取り付けた際の空気抵抗を
大幅に減らすダウンチューブの「コンケーヴ(凹)」形状。

 

DOGMA F10 eリンクシステム

新型Di2「9150」のジャンクションAを埋め込める
ダウンチューブの「eLINKシステム」

 

「F10」に搭載されている技術は、
もれなく『K10』にも導入されています。

『DOGMA K10』にだけに見られる特徴

『K10』には「F10」に見られない、次の4つの特徴があります。

①「乗りやすさ」と「安定感」を重視したジオメトリー

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 エンデュランスジオメトリー

『K10』は、ヘッドチューブが5mm、
チェーンステイが10mm前後長い設計です。

 

これで多少ハンドルを上げやすくなりますし、

チェーンステイが長いと「反応性」が若干落ちる代わりに、
「安定感」のある走りを実現できます。

②「ONDAシートステイ」と「フレックスステイズ」

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 Flexstay フレックスステイ ONDA【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 Flexstay フレックスステイ

「K8」に見られた、グニャリと曲がった「ONDAシートステイ」
横に潰された扁平なチェーンステイ「フレックスステイズ」

 

これらは、突き上げに対して縦方向のしなりを生み出し、
「快適性」を高めることを狙っての形状ですが、

 

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 Flexstay フレックスステイ

引き続き『K10』にも採用されています。

③シートポストを確実に固定する強化「Twin Force」

DOGMA F10 シートポスト

「F10」では、シートポストがずり落ちないように
2ヶ所のボルトで確実に固定するようになっているのですが(「ツインフォース」)、

 

石畳をも想定している『K10』では、
さらに1か所ボルトを追加し、計3つのボルトで固定します。

 

これで、悪路を走った際の激しい振動に対しても
絶対にシートポストが下がることはありません。

④28cのタイヤまで対応

「K8」では、25cの太さのタイヤまで対応していました。

 

ですが、昨今の太いタイヤの流れに合わせて、
フレームとタイヤのクリアランスを拡張し、
『K10』では、28cのタイヤまで対応できるようになりました。

 

キャノンデールの新型「シナプス」は、32cまで対応できるそうですが、
ロードバイクに28cよりも太いタイヤをはめるとは考えにくく、
『K10』程度のクリアランスがあれば十分だと言えます。

 

 

タイヤクリアランス以外の①~③までの特徴は、前作「K8」と共通です。

 

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サスペンション付き『DOGMA K10-S ディスク』も登場予定

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 ディスクブレーキ

メーカーからの正式発表はまだですが、
『K10』にシートステイサスペンション+ディスクブレーキを取り入れた
『K10-S Disc』も発売されます。

 

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。

ダウンチューブの「eリンクシステム」部分ですが、
ジャンクションAの上側に、何やら見慣れないボタンが見られます。

 

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。 K10-S DISK

そして、サスペンションのほうにも
「K8-S」には無かったユニットが追加されており、
そこからトップチューブへとケーブルも伸びています。

 

これはあくまで推測なのですが、
「ダウンチューブのボタンによってサスペンションの強弱を調整できる」
仕組みなのではないかと思います。

 

キレイに舗装された道を走る際には、
サスペンションは、少なからず推進力も喰ってしまいますからね。

『DOGMA K10』は、乗りやすい「F10」だと思う

”理想”が形になる。2017年のピナレロ『DOGMA(ドグマ) F10』

先日、「DOGMA F10」を試乗しました。

 

ハイエンドフレーム特有の「キレのある加速感」。

狙い通りのラインを走れる「クイックなハンドリング」。

その上、軽く、エアロ形状で間違いなく速く走れるフレームだと思いました。

 

ですが、レーシーなフレームは時には好まれない場合もあります。

 

「F10」には加速感と引き換えに「硬さ」がありましたので、
しっかり鍛えていないと、脚にきやすそうに感じました。

 

「F10」は速さに特化させている分、
そこに”乗りにくさ”を感じる場合もありえます。

 

【2018年モデル】ピナレロ『DOGMA K10』。F10の技術を色濃く受け継ぐエンデュランスバイク。

対して『DOGAM K10』。

 

ベースは「F10」でありながらも、
フレームの後ろ三角の”長さ”と”形状”によって
「リアの柔軟性」「走りの安定感」が付け加えられています。

 

レースでシビアに上位を狙うのであれば『F10』でしょう。

 

ですが、『K10』は「快適性」に振っているというだけで、
ほとんどのユーザーを満足させるに十分な運動性能も兼ね備えていますから、
『K10』のほうが万能、そしてマッチするユーザーも多いはずです。

 

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