松木です。
前回に引き続き、開催中の「ツアー・オブ・ジャパン2017」に
参加しているチームのバイク機材を、細部まで見ていきます。
(画像をクリックすると拡大します)
今回取り上げる3チームは、
「えっ、そうなの!?」
というような驚きがあって興味深かったです。
【関連記事】
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.1+【動画】京都ステージの山岳賞の坂を全力で登ってみた。』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.3』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.4』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.5』
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アタッキ・チーム・グスト「RCR TL」
GUSTOは、OEM生産している台湾カーボンメーカー「アタッキ社」の自社ブランド。
簡単に言えば、
「他のメーカーに頼まれてカーボンフレームを作るだけじゃなく、自分たちでも作ろうぜ」
ってことです。
このタイプのメーカーは他に、
「DARE」「SARTO」などがあります。
「GIANT」が、他の大手メーカーのフレームを
数多く手がけていることは、かなり知られていますが、
そう考えると「GIANT」も「自社ブランドメーカー」と言えるのかもしれません。
フレーム:GUSTO「RCR TL」
メインコンポ:SRAM RED
ホイール:ZIPP「404 ファイアクレスト」
タイヤ:バラバラ
ハンドル周り:バラバラ
パワーメーター:SRM
アタッキ・チーム・グストが乗るのは、「RCR TL」というモデル。
東レ製「T800」カーボンを使用したハイエンドモデルですが、
「ツール・ド・とちぎ」を優勝した戦闘力に対して、コスパは相当高いです↓
ちなみに、「T800」と聞くと、
今は無きグラファイトデザインのフレームを思い出します。
「T800」というのは、30トンカーボンと同義のようで、
「●●トンカーボン」というのは、カーボン繊維の伸長強度を表していて、
「カーボン繊維を2倍に引き延ばすのに必要な力」のこと。
つまり、「T800」というのは、
「30トンの力で引っ張ると2倍に伸びるカーボン繊維」
をフレームに使用していることになります。
cyclistのインプレ記事↓
さて、各パーツを見ていくとしましょう。
使っているタイヤは、車体によってバラバラ。
シュワルベ、マキシス、コンチネンタル‥‥
前、コンチネンタル「COMPETITION 25c」、
後ろ、コンチネンタル「GIRO 22c」(←エントリーモデル)
というアンバランスな車体も2台ありました。
ハンドル周りも、「3T」「コントロールテック」「ZIPP」など様々です。
コンポはSRAM「レッド11」がメインですが、
クランクに9000+SRMが使われていたり、
一部の車体のブレーキやリアディレイラーは、SRAM「フォース」だったり。
それから、一台だけKMCのゴールドチェーンが付けられていました。
細かい場所に目を向けると統一感はあまりなく、
私物を使っている部分も多そうに感じました。
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アイソウェイ・スポーツ・スイスウェルネス「S5」
自分と同じサーヴェロ「S5」。
このS5ですが、2017年モデルはマイナーチェンジしています。
詳しくは、下の記事を読んでみて下さい。
『2017年モデル最新型「CERVELO S5」は何が変わったのか?』
フレーム:CERVELO「S5」 (一台だけ「R5」)
メインコンポ:DURA-ACE R9150
ホイール:SHIMANO「WH-R9100-C40-TU」
タイヤ:シュワルベ「ONE 25c」
ハンドル周り:PRO(3Tの車体もあり)
パワーメーター:PIONEER
アタッキ・チーム・グストと対称的に、
どの車体もほぼ同じパーツで揃えられていました。
ホイールが「WH-R9100-C40-TU」
タイヤは、シュワルベ「ONE 25c」ですが、
一台だけ「”PRO” ONE HT(Handmede-Tubular)」。
左が「ONE」、右が「PRO ONE」。
黄色の”Vガード”という耐パンクベルトが
内蔵されているところが一番の違いです。
あと、少し気になったのが、
「ONE」のトレッドパターン(模様)が、
写真の市販品と違って「PRO ONE」と同じ”点々”でした。
この「PRO VIBE」のハンドルとステム。
2017年にモデルチェンジしています。
ステムはエアロな形状になり、
Di2ケーブルは、こんな感じに内臓できてしまいます。
「ツライチ」になるようにコラムカットしなければいけないのは、
強度面を考えると、個人的には微妙な所なんですが、
この見た目は相当カッコ良いと思いますね!
2017年の「PRO VIBE」ステムについては、
下の記事が分かりやすいです。
シマノプロ VIBE ステム -10°1-1/4インチ 31.8mm
レース直前、メカニック二人がかりで
デュラエース純正クイックから軽量クイックに改装していました。
これで80gほど軽くはなるはずですが‥‥
ヒルクライムレースでもないのに何故なんでしょう(^^;
どこのメーカーのものなのか確認し忘れましたが、
DIXNAのクイックと酷似していました。
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タブリーズ・シャハルダリ・チーム「?」
MUURは、元プロロードレーサーの三浦氏のプライベートブランドです。
ミュールは、ベルギー地方の「壁」を意味していて、
「どんな壁も乗り越え頂点に立つ」
という想いが込められているそうなんですが、
「三浦⇒みうら⇒ミゥール⇒MUUR」
という、シャレのような意味合いもありそうですw
ちなみに、元プロが関わっているブランドには、
「CIPPOLINI」「PANTANI」なんかが有名です。
フレーム:MUUR「?」
メインコンポ:DURA-ACE R9100(2台9000)
ホイール:カンパ「BORA ULTRA TWO」(一台BORA ONE)
タイヤ:Continental「ゲータースキン 22c」
ハンドル周り:バラバラ
パワーメーター:見当たらなかった
タブリーズは去年のツア・オブ・ジャパンでは、
MUUR「DB2」というシャープな形のモデル↑に乗っていましたが、
今回使っていたのは、もっと普通の形をした車体でした。
MUURのHPの現行ラインナップを見ても、
同じようなフレームは見当たりませんし、
モデル名までは判明できませんでした。
もし知っている方がいたら教えて下さい。
ホイール「ボーラウルトラツー」に
最強の耐パンク性能を誇るコンチネンタル「GATORSKIN」22c。
ボーラは2015年モデルからワイドリム化されて
「ボーラウルトラツー」⇒「ボーラウルトラ50」に名前が変わりました。
つまり、このホイールは
2014年以前から使われ続けていることになります。
タイヤに深めのキズが‥
ホビーレーサーと同じで
「なるべく使えるまで使う」という考えなんでしょう。
トッププロチームでもない限り、
ホイホイ交換したり、最新のばかり使うわけにはいかないようです‥‥
一台だけ「WH-9000-C24-TU」+「Competition 22c」という組み合わせ。
さらにゴールドのプーリーが入っていたりして、
他と少し毛並みが違う感じの車体です。
ハンドル周りは、
FSAの車体が多かったですが、
リッチーが取りついているものもありました。
ペダルも、シマノとLOOKが混ざっていましたし、
同じシマノでもモデルは色々。
GUSTOチームと同じで、統一感があまりありません。
真ん中の一台は、フレームの形とカラーまで違っていました。
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