この記事の所要時間: 242

 

松木です。

 

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。

物議を醸しているAltoのテスト。

 

Enve、Mavicがブチギレ。Altoのカーボンクリンチャー制動熱実験に物申す!
何℃で壊れる?9社カーボンクリンチャーでブレーキをかけ続けた結果。

 

先日、Boyd、Enve、Mavicの反論の話をしましたが、
さらに、Bontrager、Knight、Specialized、Zippが加わり、
8社中FSE以外の7社の反論が出揃いました。

 

各メーカーの反論の内容をまとめてみましょう。

 

スポンサーリンク

Bontragerの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 bontrager ボントレガー ホイール

ISO(国際標準化機構)で規定されている
ホイールテスト基準は多くありますが、

Altoが行ったテストは、
どれにも基づいていない独自の手順で行われました。

 

対して、私たちは製品開発にあたり、
ISOを上回る厳しい基準で、
”プロライダー”や”実世界”を使ってテストを行います。

 

ここ6年間、世に出た10万台分のAelousホイールで、
事実上「欠陥」と言えるような問題は起こっていません。

Knightの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 knight ナイト ホイール

AltoのテストはISOに基づいていないし、
実際のダウンヒルの状況を再現もしていません。

 

Altoのテスト内容のように、
実際のライドで何分間もブレーキをかけ続けることなどなく、
現実には何度もブレーキレバーから手を離します。

Enveの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。

Altoのテストには、

  • メーカー推奨のブレーキパッドを使用していない
  • ブレーキの効くホイール(=熱が発生しやすい)には不利な条件

など、多くの欠陥があります。

 

私たちは何年も前にブレーキ熱に対する安全性はクリアしており、
今ではその問題に関して、もう話題に上ることはありません。

 

仮に、本当にAltoのリムがEnveより”耐熱性”に優れていたとしても

それは実際のニーズとは無関係(=過剰スペック)であり、
むしろ”制動力”や”重量”といった別の性能を落とすことになります。

Specializedの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 specialized roval ロバール ホイール

Altoのテストは、
Altoホイールに都合の良いシナリオで行われました。

ブレーキ熱テストは、
現実の走行になるべく近づけないと意味がありません。

 

我々は、現実世界のあらゆる状況下で問題無く使えるように
社内、そして第三者機関による厳密なテストを実施していますので、
安心してRovalホイールをお使いください。

Mavicの反論

Enve、MavicがAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験に対して物申す! enve エンヴィ ブレーキ面

Altoのブレーキ面を見てみると、
何ら加工されていること無く、ツルツルに見えます。

 

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 mavic マヴィック

私たちのカーボンホイールのブレーキ面には
レーザー処理「iTgMax」を施して制動力を高めていますが、

仮にレーザー処理する前の状態でも
Altoホイールと同等かそれ以上の制動力を発揮すると、
100%確信しています。

 

【実験開始50秒後のホイール回転速度】

Alto Alto2 Enve Zipp Mavic FSE Roval Bontrager Boyd Knight
32.8 31.2 31.4 32.0 32.0 32.3 31.5 30.9 31.4 32.0

 

また、Altoのテスト内容にも問題があります。

 

モーターを使い、常に1200wで
ホイールを回転させるドラムを動かしていますが、

速度のばらつきが少ない(上の表を参考)のも不可解です。

 

私たちの実験によれば、
最大50%の速度差が出るはずなのです。

 

 

それから、Altoのテストでは、
”制動負荷”を3.18kgと一定にしていますが、
ブレーキ面の滑り具合に合わせて”制動負荷”を調整するべきです。

 

つまり、滑るホイールなら”制動力”を確保するために
もっと大きな”制動負荷”を与えて実験しないといけません。

 

スポンサーリンク

Boydの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 boyd ボイド ホイール

Altoのテストは”制動負荷”こそ3.18kgと統一していますが、

各ホイールのブレーキ面の加工はバラバラであり、
実際に各ホイールにかかる”制動力”には大きな差があるはずです。

 

ブレーキ面を滑りやすく作れば、
Altoのテストを合格できるでしょう。

 

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 boyd ボイド ホイール

現在、カーボンクリンチャーというカテゴリーは安全で、
むしろ損傷を加えることのほうが難しいです。

 

”急勾配”、”高い気温”、”重いライダー”という条件下でも、
安全にカーボンクリンチャーに乗ることができます。

ZIPPの反論

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 zipp ジップ ホイール

私たちは”安全性”を最優先事項にしており、

2010年までカーボンクリンチャーホイールを
リリースしなかったのはそのためです。

 

私たちの実験装置、実験手順は、
現実世界のブレーキングを正確にシミュレートしています。

また、ISO4210、EN14781などの国際安全基準、
UCI認可、実績ある自社の安全基準など、

全てにおいてZIPPホイールはクリアし、安全が保障されています。

 

Firecrestシリーズが発売されてから10万セット売れましたが、
「熱関連でのリムの故障」と実質言えるものは、1つも出ていません。

Altoへの反論に対するAlto反論

何℃で壊れる?9社カーボンクリンチャーでブレーキをかけ続けた結果。

Altoはあくまで

 

  • Altoホイールに使用される樹脂が優れているということ
  • 過剰なブレーキ熱を加えた際のカーボン素材の挙動を見てみること

 

が目的の実験であって、
「他メーカーのものが安全ではない」と言いたいわけではないし、

20分間ブレーキをかけ続けるという
ISOに基づかず、現実世界をシミュレートもしていない
実験手順だったことも問題は無かったと主張します。

 

反論に次ぐ反論。泥沼化してきたAltoのカーボンクリンチャー制動熱実験論争。 roval clx50 ホイール

しかし、派手に他社のホイールを破壊しまくり、
多くの誤解を招きかねない内容でしたから、

そうは問屋が卸さないでしょう。

 

Altoに軽率な部分があったと言わざるを得ません。

 

ただ、昨日アップされたAltoホイールの耐衝撃実験動画を見る限り、
Alto自身は反論のことをあまり気にしてなさそうですね(笑)

 

スポンサーリンク