松木です。
Solestar「Kontrol」インソールを購入して使い始めました。
Solestar KONTROL(コントロール) インソール
それまでは、Sidas(シダス)のカスタムインソールに加え、
つま先に「角度矯正用ウェッジ(緑色)」を入れて使っていました。
これ、長距離を走ると”痺れ”、果ては”鈍痛”が出てきて、
正直あまり良いとは思っていなかったのですが、
ここ5年間ぐらいず~っと使い続けてました(^^;
というのも、
「カスタムインソールに勝るものはないだろう」と
思い込んでいたからです。
ただ、知り合いの横田プロが、
SidasカスタムインソールからSolestarに変えて
「いいよ~」と耳にタコができるぐらい言ってきますし、
- ファビアン・カンチェラーラ
- アンドレ・グライペル(世界指折りのスプリンター)
- ワウト・ファンアールト(シクロクロス現世界王者)
などなど、名だたる選手が使っていて(自費のプロ選手も多いらしい)、
気にならないはずはありませんでした。
シダスのような「専門店での熱成形カスタム」。
足の角度を矯正するための「ウェッジ」。
そのどちらを用いることなく、
脚を「回内(かいない)」「回外(かいがい)」の状態から
「ニュートラルゼロポジション」に導き、
「まっすぐにペダルを踏む」ことを可能にする魔法のようなインソール。
こちらはあるサイクリストの
左膝の動きをモニタリングしたものですが、
膝の左右のブレが随分と押さえられています。
(黄緑が踏み込み、赤が引き足)
膝に傷みが出やすい人は、効果が期待できそうです。
また、脚がまっすぐになることで、
ペダリングパワーが左右へ逃げてしまうことを防ぎ、
結果として、スプリント出力が6.9%も上がったという研究もあります。
6.9%はさすがにオーバーな気もしますが、
「まっすぐペダルを踏める」ようになれば、
出力向上も十分期待できるのではないかと思います。
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Solestarの構造
Solestarは下のような構造になっています。
左図は各部に使われている素材の違いを表し、
右図で各部の”厚さ”を色の濃淡で表現してみました。
Solestarは、ベースのスポンジ素材に、
- ガチガチの「硬質な素材」
- 下じき程度の「少し硬い素材」
の2種類の素材を貼り付けて作られています。
ちなみに「硬質な素材」というのは、
”BLK(ブラック)”というモデルではフルカーボン、
”Kontrol(コントロール)”というモデルではグラスファイバーです。
この「硬質な素材」をSolestarでは”コア”と呼んでいて、
足を正しい位置に安定させる核となる役割を担っています。
Solestarの仕組みと効果
まずは下の50秒ほどの動画を見て下さい。
ポイントは3つあります。
一つ目が「かかと内側のせり上がり」による「回内」防止。
このせり上がりが、かかとが内側に倒れないようにサポートしてくれます。
二つ目は「前足部外側の分厚い部分」による「回外」防止。
先ほど話したように、
この部分が一番分厚くなっていますが、
これは小指側に足が傾かないようにするためです。
三つ目が「母指球付近の薄さ」によるペダリングパワー伝達効率の向上。
この部分だけ、コアが無くて薄いのは、
最も強い入力となる母指球付近をペダルとなるべく近づけるため。
Solestarは、以上の3つの仕組みを総称して
「スタビリゼーションデルタ」と名付けています。
この足の骨格模型は、
Solestarがどんな風に足をサポートしているのか
イメージしやすいと思いますね。
こちらは、Solestarの社長にインタビューしている記事です。
Solestarの仕組みと効果を知る上で、
とても面白くて分かりやすいので、是非読んでみて下さい(^^)
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Solestarのラインナップ
コアの素材 | 強化プラスチック | グラスファイバー | 硬めの グラスファイバー |
フルカーボン |
税込価格 | ¥7,560 | ¥9,828 | ¥15,984 | ¥22,680 |
基本構造はどれも同じで、
IP3以外は”コア”の素材が違うだけです。
右側ほど上位モデルで、どんどん”剛性”が上がっていきます。
迷うとすれば、KontrolかBLKでしょうけど、
スプリンターやトラック選手でもなければ、
間違いなくKontrolのほうが良いでしょうね。
Kontrolでも十分な硬さだと思いますし、
BLKだと「ガチガチ過ぎて足裏が疲れやすい」デメリットがあります。
Solestarの推奨サイズ、実測重量
Soletarの推奨サイズは表のようになっています。
手元のKontrolで実際に測ってみると、
42サイズで、26.7cm、片側54.6g、
43サイズで、27.3cm、片側57.8g。
1サイズ変わると、5~6mm、片側3gほど変わるということですね。
Bontragerシューズの42サイズの純正インソールは27.1cmだったので、
上のチャート通り42サイズのKontrolを入れると、
およそ4mmの隙間が空いてしまいました‥‥
ちなみにですが、
最上位モデルBLKの重さは、42サイズで約52g。
Kontrolとほぼ変わりません。
Solestarのインプレッション
一方にSidas、もう一方にSolestarを履いて使用中。
まだファーストインプレッションの段階で、
詳しいことは言えませんが、
少なくともSidasよりは良さそうです。
始めから違和感はありませんでしたし、
足の痺れもSidasよりも確かに減りました(^^)!
元々「回内」によって親指に圧が集中してしまっていたのが、
Solestarによって足裏全体へと分散されたという実験結果もあります。
足裏の痺れが改善されたのは、
これと同じ現状が起きたからなのかもしれませんね。
表面は、細かいヤスリ状の滑りにくい素材でGood!
滑り止めが付いているソックスなら、
インソールにしっかりと喰い付きます。
それから、中央辺りにスポンジ状の柔らかい出っ張りがあります。
これよって、母指球とペダルの距離が近づくそうなんですが、
そういった効果は全く分かりませんし、逆に嫌な感じもないです。
オススメのインプレ記事↓
他の方の使用感を色々と読んでいると、
それぞれ感じ方は微妙に違っているんですが、
- 最初、かかと内側のせり上がりに違和感があるが、走り始めると気にならなくなる
- 膝や足首の左右のブレが減ったと感じる
- インソールが硬いのとは裏腹に、長距離乗っても足裏が疲れにくい
- 靴の中で足の位置が安定してズレにくくなった
おおよそメーカーの狙い通りの感想が多く、
否定的な意見はほとんど見受けられません。
この季節、外で使うと足がかじかみ、
正確な感触が分かりづらいので、
「室内トレーニング」で乗り込んで、
- 純正インソール
- Sidas Bike+(バイクプラス)
- Solestar Kontrol(コントロール)
この三種類(Solestarは2サイズ)を比較してみたいと思っています。
Solestar KONTROL(コントロール) インソール
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ソールスターインプレについて相談です。
コントロールを購入予定ですが、シマノRC7のサイズ42(純正ソール27.1センチ)と、松木さんのボントレガー42サイズとソール長は同じサイズです。
今回42サイズを購入予定ですが、松木さんのソールも純正より4ミリ短いと書いていますが、支障はありますか?メーカーはワンサイズ上げることを推奨していますが、可能なら42で他のシューズにも使えるものと考えています。
試着ができないので、気になります。よろしければ返答して欲しいです。
結局、私は”43サイズ”のSolestarを入れております。42サイズの場合、ソールをシューズに入れた状態で手でソールを前後に動かしてみると、やはり271mm-267mm=4mm分動きます。特に気にせず乗っていれば、実際の走行上ほとんど問題にはならずに「支障はない」と言ってもいいのですけれど、「手で触ると僅かに前後に動く」という事実が気になります。それに、折角高いSolestarを入れてグレードアップを図っているのに、サイズで妥協してしまうというのは、少々本末転倒な気がしてしまいますし……。ですから、シマノのインソールが271mmなのであれば、「大きい方にしておけば良かった…」と後悔なさらないためにも、個人的なオススメは「43サイズのSolestar」です。メーカーはワンサイズ上げることを推奨しているのも、「短めのインソールだとペダリング毎に微妙にズレ、本来の性能が発揮されない」というように考えているのも一因かと思われますね。