松木です。
AmazonのPrime Videoにて公開中の
『美しき敗者たち もう一つのジロ・デ・イタリア』を視聴しました。
(原題Wonderful Losers ~A Different World~)
なかなか面白い映画でしたのでご紹介(^^)
予告編動画↓(こちらにも別の予告編があります)
舞台は2014~2015年のジロ・デ・イタリア。
「アシスト選手の心情」と「ロードレースの過酷さ」
その2つにフォーカスを当てているドキュメンタリーです。
選手名、彼らの背景などの説明が一切無い映画となっていましたから、
より楽しめるように、以下を「予備知識」として読んでもらえれば幸いです。
スポンサーリンク
主な登場人物、見所、感想
作中に代わる代わる登場する7~8名のアシスト選手。
その内、次の3名が主人公的人物です。
「彼のリタイヤは考えられない」と言われる超人的メンタルを持ったカナダ人。
チーム オリカ・スコットのベテラン選手スヴェイン・タフト
“自己犠牲の精神が必要だ。
選手が命を捨てる覚悟ですべてを出し合うなら、そのチームは強くなる。“
まさにアシストの鏡……
監督もそんな彼に惹かれてか、作中で最も登場時間の長い人物です。
チーム アスタナのパオロ・ティラロンゴ
”選手には強い気持ちが必要だ。
心が折れたらそれで終わりだよ。”
普段は淡々とアシスト役に徹し、物静かな雰囲気を漂わせます。
そんな彼が、コンタドール(2010年に同チームでアシストした)に導かれて
2011年ジロでキャリア初の優勝を飾るシーンには”グッ”と来ました!
チーム ヴィーニ・ファンティーニのダニエーレ・コッリ
”レースの勝敗や成績はただの数字に過ぎないよ。
大事なのは人生の勝者になることだ。”
一見イタリアンで陽気な伊達男ですけど、
その実、膝の腫瘍で片脚を失いそうになったり、
レース中の落車で骨盤を骨折してリハビリ中だったりと、
とてつもない苦難を経験してきている選手です。
メディカルカーに同乗したカメラマンからの視点も
この映画の重要な構成要素の一つとなっています。
落車現場で医療措置を施すのはもちろん、
車で移動している最中も、ケガをした選手の消毒・包帯巻きに追われます。
選手たち同様、戦場の渦中にいるのは、きっと彼らも同じなのでしょうね……
その他にも印象に残るシーンがいくつもあって良かったです(^^♪
とは言え、
冗長であまりテンポは良くない箇所があったり、
熱い展開や派手な音楽などのない素朴な映画でしたから、
個人的な評価は、10点満点中の「7点」
……まぁとにかく、アシスト選手というのは、
どれだけエースのために尽力しようと世間から讃えられることがない境遇の中、
「献身的な精神」「アシスト役としての誇り」でもって苦悩や危険に身を投じられる
”強靭な心”が不可欠な職業なんだと、再度痛感させられましたね(^^;
スポンサーリンク