松木です。
開発期間2年。ピナレロ『Dogma(ドグマ) F12』爆誕。
- 『F8』以前のDOGMAに見られる伝統的曲線美を取り戻すこと
- 『F10」よりも”More Aerodynamic”であること
- ”オールラウンド”というロードバイク本来の特性を失わないこと
目指したのはそういったバイク。
実際に『F10』比で空気抵抗は-7.3%、
出力にして40km/hで-8wという数字を叩き出しています。
また、+ライダーというリアルな実走状況においても
16.1km走行で-8秒短縮、1時間で+500m先行
のアドバンテージが得られる風洞実験結果が得られています。
詳細はシクロワイアードの記事もどうぞ(長いですがw)
自分は「気になる部分」「重要ポイント」をピックアップし、
図多めで、視覚的に捉えやすくまとめていくとしましょう!
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『F10』『F12』DOGMA新旧比較
『F10』(上側)の面影・システムをかなり残しつつも、、、
随所にブラッシュアップされている箇所が見て取れますね(^^)
詳細スペック・実測重量
【素材】Torayca 1100 K1カーボン
【フレーム重量】リム820g/ディスク840g(未塗装、サイズ不明)
【BB規格】ITAスレッド式(ねじ切り式)
【サイズ展開】42~62の13サイズ展開
【モデル展開】機械式/電動式コンポ、リム/ディスクブレーキ
【フレーム価格】リム700,000円/ディスク730,000円
【日本初回入荷時期】6月中~末予定
【公式HP】http://www.riogrande.co.jp/news/node/68057
「素材」「フレーム重量」「BB規格」などは『F10』と変わらず。
「価格」はリムブレーキが据え置き、ディスクのみ+3万。
比較的大きめサイズの完成車実測重量(ペダル有)は、
『ドグマF12』が6.97kg、『ドグマF12 Disk』は7.50kg
ディスクモデルの方は軽量パーツを多く装着したとしても、
UCIルールの6.8kgを下回ることはないんじゃないかと。。。
『F12』は、無駄な贅肉を嫌い、軽量化に力を入れつつも、あくまで
「オールラウンド性能を担保できる」というPinarello鉄の掟の範囲内。
塗装状態のフレームは950~1000gのはずですし、
(cf.『F10』53サイズの実測重量975g)
決して”軽さ”に振ったフレームではないことが分かります。
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エアロダイナミクス的改善点
ピナレロが「Flat Back」と呼ぶ
フレーム全体に見られるカムテール形状。
これを大きく変えるような事はしていませんが、
後端の平らな部分の幅を狭くし、空気抵抗の低減を図っています。
正面からの空気が最初にぶつかる
「ヘッドチューブ」「フォーク」「ハンドル」は、
エアロダイナミクスの観点からは、特に重要なエリア。
ヘッドチューブ、フォーク、ダウンチューブ集合部のデザイン見直し。
また、フォーク上部を扁平にボリュームアップ(水色の方)することで、
エアフローを改善することに成功(空気抵抗『F10』フォーク比-15.7%)
MOST『Talon Aero』ステム一体型ハンドルも
MOST『Talon Ultra』へと進化(16サイズ展開)
油圧ホースケーブルを完全内蔵化できるデザインに。
(AICR™ All Internal Cable Routing)
ブレーキへと接続する部分が露出するのみで、
ケーブルが受けていた空気抵抗は-85%減。
それに伴い、ヘッドチューブ内のアッパーベアリングは、
ケーブルが通り抜けられるように1-1/2″へと大口径化。
また、性能アップにも抜かりはなく、『Talon Aero』(緑の方)比で
「空気抵抗」-5%、「剛性」は+8.58%、「重量」は-10.27%。
ちなみに『F12』に通常のハンドル&ステムを取り付ける事も可能。
「剛性」もアップしている
緑が『F10』、水色が『F12』
ディスクブレーキ取り付け部が随分太くなっているのが分かります。
ブレーキ時のフォークのたわみが40%も減少しているのだそう。
「BB~チェーンステイ」もマッシブで角張った断面となり、
『F10』比で「剛性」は10%アップ。
『F10』でも、ペダルを”スッ”と軽く踏み下ろせてしまう
無敵の「パワー伝達能力」をBB付近に内包していましたけど、
『F12』も(良い意味で)デンジャラスな匂いがしますな……
甘美的なペダリングフィールを与えてくれるのは間違いありません(^^)
『Dogma F12』のカラーラインナップ
イネオス(旧スカイ)チームカラー
Black/Red
Galaxy Blue
BOB(マットブラック)
Pinarello代表ファウスト・ピナレロ氏のコメント。
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安全・確実なディスクブレーキへの流れ、サイクリストのニーズがあるものの、
もう一方で「軽量化」のために、依然としてリムブレーキを好む人もいます。
ですから、費用的、技術的に難しい面がありながらも、両モデルを用意しました。
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上の車体は、クリス・フルームのバイク。
チームイネオスは、
「死活問題となるレース中のホイール交換で1秒でも無駄にしたくない」
というチーム見解から、全選手”リムブレーキモデル”を使用しています。
ディスクブレーキはそれはそれで魅力的なんですけど、
他メーカーのハイエンドモデルがリムブレーキを切り捨てる中、
現リムブレーキユーザーが最小限のパーツ購入で
乗せ替えられる選択肢を残してくれているのは有難い。
喉から両手が出るほど( 」`Д´)」<欲しいぞぉ~~~
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