松木です。
スコット『フォイル』
細身のシートステイの”しなり”によってリアホイールの衝撃を緩和。
「エアロ純度」の高い『Venge』『SystemSix』『S5 Disc』とは違い、
「快適性」にも能力値を割く『Madone SLR』『Reacto』と同じ”コンフォートエアロ”。
そんな『FOIL』の新型が、ツール開幕に合わせて発表。
そして最上位モデルは”Premium”から”Pro”に名称が変わりました。
今回はその情報のまとめです(^^)
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新旧比較と2つの改良点
- 『RR1.0 Aero』395g⇒『Creston IC SL』295g(42cm幅/ステム110㎜)
- 油圧ディスクケーブル&Di2ケーブルのフル内蔵化
⇒不要になったダウンチューブのケーブル穴消失 - 最大タイヤクリアランス28c⇒30cに拡大
”形状・性能面”での変更は無く、”構造面”での改良のみのマイナーチェンジ。
インパクトは小さめですかね……
ですが、各メーカーの2020~2021年モデルは軒並みケーブル完全内蔵ですから、
「ケーブルが露出しているのは時代遅れに見える」のが現環境なのは間違いありません。
(例外は、メンテ性を優先したGIANT『TCR Advanced』ぐらいか?)
それに「オールラウンド『Addict RC』はフル内蔵なのに、エアロロード『FOIL』は違う」
というあべこべ状況を解消するためにも、
『FOIL』のケーブル完全内蔵化は、SCOTTがいち早く取り組むべき課題だったと想像できます。
ケーブルのフル内蔵化を実現させたのは、
Syncros『Creston IC SL』の採用ですね。
昨年発表された新型『Addict RC』の目玉の一つであったステム一体型ハンドルで、
そのスペックは重量295g(420㎜幅/110㎜)、リーチ75㎜、ドロップ125㎜。
ただ単に十分軽いだけではなく、
「剛性」「振動吸収性」「メンテナンス性」など相当作り込まれた意欲作⇩
ちなみに数値的な話をすると、ハンドル周りの太いケーブルの露出は
1本あたり42km/hにおいて0.75wの空気抵抗を生みます(スペシャライズドの風洞実験より)
新型『FOIL』は「ブレーキケーブル2本+Di2ケーブル1本」が隠れます。
ですから「ケーブルが消えて空気抵抗削減!」と豪語したとしても、
その実際のエアロ向上は、多く見積もって₋2w程度だと考えられます。
フォトギャラリー10枚(クリックで拡大)
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全ラインナップ(SCOTT JAPAN HPはこちら)
ハンドルは全モデルSyncros『Creston IC SL』
下位モデルでも上位と同一のステム一体型ハンドル。
完成車でジャストサイズのハンドルに当たる事は稀ですから……そこまで嬉しくはない?
重量は、前作の最上位『FOIL Premium』が56サイズ7.48kgでした。
ハンドル分100g(『RR1.0 Aero』395g⇒『Creston IC SL』295g)だけ軽くなり、
『FOIL PRO』の完成車重量は7.4kg。
『Venge』に近い重量感で、エアロロードの範疇ではなかなかに軽量(^^)b
Mitchelton–Scottのスプリンター ダリル・インピーが駆る『FOIL PRO』
もし化け物が集結しているツールでステージ優勝できれば、
新型『FOIL』は更に注目を集められそうですが………果たして?
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