松木です。
ツアー・ダウンアンダー最終第6ステージ。
決戦の地「ウィランガヒル」(距離3km/勾配7.5%)を最速で駆け上がった
リッチー・ポート(トレック・セガフレード)が6年連続で制覇しました。
こちらは去年、ポートが同ステージを優勝した際のパワー付き走行動画です。
ラスト3分の平均は500w前後、
彼の体重が62kgであることを考慮すると8w/kgぐらいかと…………人間か!?
(今年のウィランガヒルは、7分2秒、去年比-6秒だったそう)
閑話休題、残り5チームのマシンをピックアップしていきましょう!
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目次
ドゥクーニンク・クイックステップ×Specialized『S-Works Venge』
フレーム:Specialized『S-works Venge』
コンポ:Shimano『Dura-Ace R9170』ローターF160mm/R140mm、歯数F53-39T/R11-28T、クランク長172.5mm
ハンドル&ステム:Specialized『Aerofly Ⅱ』C-C40cm &『S-Works Venge Stem』120mm
バーテープ:Supacuz
ホイール:Roval『CLX 50 Disc』(ステージにより『CLX 50』と使い分ける)
タイヤ:Specialized『S-Works Turbo Allround 2』26cチューブラー
ペダル:Shimano『PD-R9100』
サドル:Specialized『Toupe』(選手の好みによりモデルは異なる)
ボトルケージ:Tacx『Ciro』
サイコン:Bryton『Aero 60』
パワーメーター:Shimano『FC-R9100-P』
車体重量:7.13kg(ヴィヴィアーニ177cm)
ボーラ・ハンスグローエと”かぶり”のSpecialized。
パーツ構成までほぼほぼ一緒となっていますが、
サイコンとパワーメーターの部分は異なってますね。
コースにより『S-Works Tarmac』(6.9kg)と乗り分けます。
『S-Works Tarmac』の方のステムはPRO『Vibe』。
市販品と違って1mm刻みのワンオフ製品を供給したりしますが、
ヴィヴィアーニは、そこまでこだわりが強くないようで120mm。
トップチューブにペイントされている狼の顔は、
チームのスローガン「THE WOLF PACK, NEVER GIVES UP」を表現しているロゴ。
狼のような「個々の力強さ」「チームワーク」「気高さ」を象徴しています。
BBやヘッドチューブには、Ceramic Speedベアリングを挿入。
チームスカイ×Pinarello『Dogma F10』
フレーム:Pinarello『Dogma F10』
コンポ:Shimano『Dura-Ace R9150』
ハンドル&ステム:Most『TALON Aero Compact 1K』
バーテープ:Most
ホイール:Shimano『WH-R9100-C40-TU』
タイヤ:Continental「Competition Pro LTD」25cチューブラー
ペダル:Shimano『PD-R9100』
サドル:fi’zi:k『Arione』カーボンレール(選手により『Antares』も)
ボトルケージ:Elite『Vico Carbon』
パワーメーター:Shimano『FC-R9100-P』
フレーム、ホイール、パーツ。
質実剛健なアッセンブルで、限りなくパーフェクトに思えます。
スカイが使うパワーメーターと言えばStages。
それが今年からShimanoへとスイッチしております。
2019年シーズン、プロチームの間で
Shimano製パワーメーターが一気に浸透。
マニアックさが垣間見れる、各チームのゼッケンホルダー。
シートポストウェッジに一体化させているこちらは、その究極型。
ボトルケージはELITE『Vico Carbon』です。
- カーボン素材で、実測23gと軽量
- 左右の貼り出しで「ホールド力」は抜群
- 見た目が良く、カラーも豊富(全10色)
その上、カーボンなのに3000円と格安という。。。
チームサンウェブ×Cervelo『S5』
フレーム:Cervelo『S5』(『R5』と使い分ける)
コンポ:Shimano『Dura-Ace R9170』
ハンドル&ステム:Cervelo『S5』専用ハンドル
バーテープ:PRO『Sports Control Team PRO』
ホイール:Shimano『WH-R9170-C60-TU』(山岳ステージは『C40』)
タイヤ:Continental「Competition Pro LTD」25cチューブラー
ペダル:Shimano『PD-R9100』
サドル:PRO(選手により『Griffon』『Stealth』だったり)
ボトルケージ:Elite『Custom Race Plus』
サイコン:SIGMA『Rox 12.0』
パワーメーター:Shimano『FC-R9100-P』
サイズ大(ボル183cm)、ディスクブレーキ、ディープリム。
重くなる条件が揃っている結果、この車体重量はなんと8.0kg。
ワールドクラスのチームの車体で8kgを越えるのは珍しい……
サンウェブ×GIANT。Cervelo×ENVEホイール。
そのイメージが強いため、この車体にはどこか違和感を覚えますね(^^;
サイコンはSIGMA製。
先程のクイックステップのBRYTON(ブライトン)と言い、
プロチームは少々変わったサイコンを使っていたりするものの、
自分たち一般ユーザーが選ぶならば、間違いなく
完成度が頭一つ抜きん出ているGarminかPioneerの二択でしょう。
トレック・セガフレード×TREK『Madone SLR』
フレーム:TREK『Madone SLR』(ポートだけ『Emonda SLR』)
コンポ:Sram eTap 12速無線『Road AXS』
ハンドル&ステム:一体型Bontrager『XXX Integrated Road Handlebar/Stem』
バーテープ:Bontrager
ホイール:Bontrager『Aeolus XXX 6』(4や2と使い分ける)
タイヤ:Vittoria『Corsa』25cチューブラー
ペダル:Shimano『PD-R9100』
サドル:Bontrager(選手によりモデルを使い分ける)
ボトルケージ:Bontrager『Bat Cage』or『XXX』
パワーメーター:Quarq(クオーク)
TREKのパーツ部門Bontragerで固められています。
ただ、タイヤのみ性能重視で、Bontragerを避けてVittoria『Corsa』。
ウィランガヒル終盤にアタックしたポートの車体は『EMONDA SLR』
ホイールは、クライマー御用達『XXX 2』(28mmハイト、公表1150g)で。
この組み合わせだと、いとも簡単に6.8kgを下回ってしまいますが、
eTAP、パワメ、エアロハンドル、金属レールサドルなど、
重めのパーツを装着し、上手く重量調整しているのだと考えられます。
UAEチーム・エミレーツ×Colnago『V2R』
フレーム:Colnago『V2R』
コンポ:Campagnolo『Super Record EPS 12s』
ハンドル&ステム:Deda『Alanera(アラネラ)』
ホイール:Campagnolo『Bora Ultra 50』(35と使い分ける)
タイヤ:Vittoria『Corsa』25cチューブラー
ペダル:LOOK『Keo Blade Carbon』
サドル:Prologo
ボトルケージ:Elite『Vico Carbon』
サイコン:選手の好みによりStagesとGarmin
パワーメーター:Stages
『C64』や『Concept』より『V2R』を選ぶ選手が多いのだそう。
セミエアロで軽量なColnago『V2R』は、
どんなシチュエーションにも対応しやすくて好まれているんでしょう。
以上、18チームのバイク取り上げてきましたが、最後に簡単な統計を。
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18チームが使用する各パーツの統計
ブレーキタイプ部門
ディスクブレーキ8チーム、リムブレーキ10チーム。
まだリムブレーキが多数派の状況ではありますが、
ディスク一色となる日もそう遠くはなさそうです。。。
コンポーネント部門
1位. Shimano『Dura-Ace Di2 11s』12チーム
2位. Campagnolo『Super Record EPS』4チーム(3チーム12速、1チーム11速)
3位. Sram eTap『Road AXS 12s』2チーム
CampaとSramがほぼ同時に12速化。
Dura-Aceは、2012年夏に9000系、2016年夏にR9100系を発表。
入れ替わりは「4年周期」だと仮定できるので、
Dura-Aceの12速化は、東京オリンピック開幕頃だと予想しています。
ホイール部門
1位. Shimano 5チーム
2位. Campagnolo 3チーム
3位. Roval 2チーム
4位. Fulcrum/Mavic/Zipp/Enve/Bontrager/Vision/Corima/GIANT 各1チームずつ
ホイールがCampagnoloであるならば、
コンポも必ずCampagnoloで組まれています。
タイヤ部門
1位. Vittoria 7チーム
2位. Continental 6チーム
2位. Specialized 2チーム
3位. Pirelli/Vredestein/Wolfpack 各1チームずつ
タイヤ部門はVittoriaとContinental。不動の二強。
『Competition Pro LTD』(ラテックスチューブ)は手に入らないため、
チューブラーなら、必然的にVittoria『Corsa』がベストだと思いますね(^^)
「転がり抵抗」だけでは語れない、トータル性能の高さが光ります。
パワーメーター部門
1位. Shimano 7チーム
2位. Power2Max 3チーム
3位. Quarq/SRM/2inPower 各2チームずつ
4位. Stages/4iiii 各1チームずつ
盛者必衰の理かな………一昔前まで席巻していたSRMは僅か2チームに。
そして、Pioneerは0。
対してShimanoのパワーメーターが台頭。
供給量の問題か、2018年シーズンはそこまで数多くない印象でしたが、
2019年シーズンよりShimanoに乗り換えたチームも見受けられました。
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こんばんは。
サーベロS5なんか、ほとんどTTバイクのように見えますが、UCIのレギュレーションはパスしてるんですよね…
最近はサイクルモードとかもご無沙汰で、すっかり浦島太郎状態(^^;
まんべさん、こんにちは(^^)
おっしゃる通りCervelo『S5』はTTのようで、しかもハンドル周りは特にエイリアンチックですね(笑) ですが、意外にもMadoneやsystemSixなどと比べて非常にロードバイク的で、全く癖のない乗り味なのが面白い所です。