松木です。

 

ボントレガー XXX Carbon Road サドル

ボントレガーからOCLVカーボンのみで作られたサドルが発売されました。

 

このサドルの「特徴」「座った感触」に触れながら、
超軽量サドルの意味を考えていきます。

 

【関連記事】

『ボントレガー史上最軽量173g。「XXX VR-C」カーボンハンドルバーは本当に軽いと言えるのか?』

 

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ボントレガー「xxx carbon」サドルの詳細

ボントレガーXXXカーボンロードサドル

『BONTRAGER XXX CARBON』
公表重量:68g
サイズ:ワンサイズ
体重制限:なし
税込価格:59,000円

 

その他、商品詳細はシクロワイアードが網羅してくれています↓

ボントレガーが68gという超軽量フルカーボンサドル「XXX Carbon Road Saddle」をリリース。これまでのサドル開発技術を駆使することで、究極の軽量性を追求した意欲作だ。

ボントレガー「xxx carbon」よりも軽いサドル4種

軽量サドルについて考えるより先に、
「xxx carbon」より軽いサドルを取り上げてみます。

他の軽量サドルを知ることで見えてくる事柄もあります。

66g Mcfk「カーボンサドル」

Mcfk「カーボンサドル」
税抜価格:38,880円
体重制限:100kg
サイズ:260×130×64mm
商品紹介HP:http://www.trisports.jp/?q=catalog/node/6793

 

幅130mmと狭く、かつ丸みを帯びた形状で、
相当拷問イスな気がします(^^;

価格は、超軽量サドルの中では比較的安いです。

 

62g AX-lightness「Phoenix(フェニックス)」

AX-lightness「Phoenix(フェニックス)」62g

税抜価格:60,480円
体重制限:85kg
商品紹介HP:http://www.trisports.jp/?q=catalog/node/8016

 

実測重量は61.9gとサバ読みはありません↓

 

幅、弓なりな所といい、形状はMcfkのサドルにかなり近いように感じます。

 

62g AX-lightness「Phoenix(フェニックス)」 ケブラー

ただ、カーボン+ケブラーのハイブリッド素材だったり、
ベースとレールの接合部分がしなりそうな構造だったりで、
軽いなりに快適性も考えられて作られているようです。

 

Y's Road 新宿カスタム店、新宿マニアックから新宿カスタムへリニューアルオープン! ロードバイクのフレーム単体販売と組上げ販売を専門に行っています。当社アンタレスフレーム工場出身の「ビルダー関口」により、高い精度で組み上げられた自転車は他店では手に入らいない究極の精度です! 憧れのフレーム単体売りブランドのバイクを組んでみたい…そんな時はぜひ当店に御相談下さい。パーツ在庫は都内随一。高級パーツ、スモールパーツも豊富です。

 

47g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「m.4」

47g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「m.4」

税抜価格:70,200円
体重制限:75kg
サイズ:245x122mm
商品紹介HP:http://www.trisports.jp/?q=catalog/node/5828

 

Mcfk、AX-lightnessと違い、後方中央部にわずかに窪みがあります。

 

DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「m.4」

赤いケブラーでレールを補強しているのが特徴的です。

作りもAX-lightnessに比べると、何だか雑にも見えてしまいます。

 

実測重量は48gです↓

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47g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「m.4」

トライスポーツのHPだと、
「m.4」の写真は上のようなデザインになっていて、
レールに巻かれているケブラーもブラックです。

重量も63g。

サイズなどは変わっていませんから、
重さに関しては表記ミスかもしれません。

 

ちなみに、Mcfk、AX-lightness、DASH CYCLES、
取り扱っているのは、すべてトライスポーツです。

 

37g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「p.3」

47g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「p.3」

税抜価格:52,920円
体重制限:75kg
サイズ:172x123mm

 

長さを抑えることで、軽さの極限を目指したサドル。

 

37g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「p.3」

実測値は驚異の35gです。

 

37g DASH CYCLES(ダッシュサイクルズ)「p.3」

この写真だと分かりやすいですが、
真ん中に申し訳程度の窪みがつくられています。

 

ちなみに、前後が短いため、
前後の位置調整がほとんどできないようです(^^;↓

今回の目玉作業のもう一つ。 クラックの入ってしまったサドルを交換します。 修理と言う手もありますが、重くなってしまうので、潔く交換します。 交換するサドルは、dashのp.3ですが、全体の写真は後にと...

 

それと「m.4」もそうですが、
体重制限は75kgとかなりシビアですね。

超軽量サドルの意味

超軽量サドルのメリット

超軽量サドルのメリットは、
当然ながら「物理的に軽い」ことですが、
果たしてそれがどのように走りに影響するんでしょうか?

超軽量サドルのメリット

  • 坂で速くなる
  • ダンシングの際に振りが軽くなる

 

以前、下の記事で「軽さと坂でのタイム短縮の関係」について考えました。

『ヒルクライムにおける「軽量化のタイム短縮効果」と「減量」について』

 

その結果、
1kgの軽量化で、100mの獲得標高で3~4秒速くなります。

 

これをもとに「xxx carbon」サドルを使うことによって、
それだけヒルクライムレースでタイム短縮できるのかを算出してみます。

『全日本マウンテンサイクリングin乗鞍』(獲得標高1260m)で考えてみましょう。

 

超軽量サドルのメリット 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍 ヒルクライム

まず、通常のサドルとして200~300gが一般的で、
ハイエンドのカーボンレールだと、150g前後になってきます。

 

そこで、「xxx carbon」サドルに交換して150g軽量化できたとしましょう。

すると、「1kgの軽量化で、100mの獲得標高で3~4秒速くなる」ので、
150/1000(重さ)×1260/100(獲得標高)×3~4秒=5.67~7.56秒

 

つまり、
「xxx carbon」サドルを使うと、5.67~7.56秒タイム短縮できます。

超軽量サドルのデメリット

  • 一般的に、硬くてお尻が痛い
  • 滑りやすい
  • 通常のサドルよりも強度は劣る
  • 価格が高い

 

何と言っても、硬くて乗り心地が悪くなるのがデメリットです。

それから、表面が皮じゃありませんから、
動きやすいを通り越して「滑り過ぎ」に感じることが多いです。

 

強度に関してはピンキリです。

DASHのものは体重制限75kgとシビアですが、
「xxx carbon」サドルに関しては体重制限が設けられておらず、

素材、構造から察するに、
100kg以上の人が乗っても壊れたりするリスクは相当低いでしょう。

 

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ボントレガー「xxx carbon」サドルは買いなのか?

ボントレガー「xxx carbon」サドルは買いなのか?

自転車パーツの中で最も重要なパーツはサドルだと思っています。

 

合わないサドルに乗っていると、

ぺダリングがギクシャクして効率が落ちたり、
痛みに耐えて、身体の余計な部分に力が入ったり、
必要以上にダンシングを使って脚を消耗したりします。

 

こういったことは、誰もが経験することで、
おそらく理解してもらえるでしょう。

 

自分も、ロードバイクを始めた当初の2年間、
サドルに悩まされ続け、
それが原因でなかなかロードバイクが好きになれませんでした。

 

 

フルカーボンサドルの軽さによるタイム短縮は、
思うほど大きくはありませんでした。

 

それに「ダンシングの振りが軽くなる」と言っても、
それはあくまで感覚的な話で、省エネ効果は微々たるものです。

 

ですから、
軽量サドルのメリットに対する犠牲があまりにも大きい
と、自分は思います。

 

 

フルカーボンサドルがフィットするならいいんですが、
少なからず我慢してヒルクライムレースに投入するつもりなら、

軽さによる物理的なタイム短縮効果より、
「ぺダリング効率の低下」、「エネルギーロス」が上回って
余計にタイムがかかる危険性のほうが高いのではないでしょうか。

 

ボントレガーXXXカーボンロードサドル。68gの超軽量サドルの意味を考える。

ただ、「xxx carbon」サドルに関しては少し例外に思います。

 

強度は十分な上、
お尻が痛くなりにくい形に設計され、多少のしなりも確保されています。

実際に座ると、フルカーボン特有の”何か硬いものに座っている感”が少なく、
「超軽量」というくくりの中では、抜群に違和感無く使えるサドルです。
他のメーカーよりも見た目もカッコいいですしね(^^)

 

 

もしサドルが合わなかった場合にも
BONTRAGER製品なら「30日満足保証」サービスがあるため、
購入店に商品とレシートを持って行けば、無条件で返品可能です。
(お店の人は少し嫌な顔をされるかもしれませんがw)

 

ですから、
「どうしてもフルカーボンサドルを使ってみたい」と言うのであれば、
「xxx carbon」がベストに近い選択肢だと考えます。

 

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