サイクルモードライド大阪2021に行ってきました。

”ライド”と付いている通り
展示会の中で最も試乗コースに恵まれている本イベント(長い直線、上りもある)

 

1日目は一日中炎天下にいましたから、危うく熱中症に…(*´Д`)ハアハア

だが、目の前に魅力的な車体が並んでたら、乗らんわけにゃいかんだろ!

 

今回試乗したモデルは以下の13台です。

 

  1. DeRosa『Idol』
  2. DeRosa『Merak』
  3. BOMA『VIDE Disc』
  4. BOMA『allumer(アルマー) Disc
  5. Canyon『Aeroad CF SL 8 Disc』
  6. Colnago『V3-RS Disc』(2度目)
  7. Focus『Izalco Max Disc 9』(2度目)
  8. Santillo Cicli(サンティッロチクリ)『RB-01』
  9. Factor『O2』
  10. Factor『O2 V.A.M』
  11. Factor『OSTRO VAM』
  12. MERIDA『Reacto Team-E』
  13. MERIDA『Scultura Team-E』

 

DeRosa、MERIDAというあまりイベントで見かけないメーカーに乗れました。

”ビンディングシューズ&ペダル持参必須”という敷居高めなFactorに乗れたのも収穫!

 

また、超絶エアロになった新型Canyon『Aeroad』(なかなかのモンスターでした)や
ニュルニュル形状完全エイリアンSantillo Cicliはひじょ~に面白い車体でした。

 

また、以前そこまで好印象ではなかったツール優勝Colnago『V3-RS』
Focus『Izalco Max Disc 9』を再度試して、改めて真価を問うたりもしました。

 

他の回はこちら⇩

【本日のお品書き】 Canyon『Aeroad CF SL 8 Disc』 Colnago『V3-RS Disc』 Focus『Izalco Max Disc 9』 Santillo Cicli(サンティッロチクリ)『RB-01』 他の回はこちら⇩ ピナレロブースには、新作『F』が2台だけ威風堂々と展示されておりました。 画像で想像していたより一回り薄かったです。私のCervelo『S5』なんかとそれほど遜色ない雰囲気…… 『F12』までは”エアロ風”という感じでしたけど、この『F』で”エアロロード”と呼ぶにふさわしいプロポーションを得たかなーと(^^) 試乗インプレッション中編キャニオン...

【本日のお品書き】 Factor『O2』 Factor『O2 V.A.M』 Factor『OSTRO VAM』 MERIDA『Reacto Team-E』 MERIDA『Scultura Team-E』 他の回はこちら⇩試乗インプレッション後編ファクター『O2』推定117万上の『O2』には3年前に試乗済みですが、それは初代。 まず2019年に改良型『O2 V.A.M』が登場。その後2020年に『O2 V.A.M』のカーボンの素材と厚みを調整してリーズナブルな価格に抑えた第二世代『O2』が誕生したのです。 今回試乗した第二世代『O2』は、セカンドモデルながらフレーム重量820~850gを実現。「快適性...

 

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試乗インプレッション前編

デローザ『アイドル』48万

2020年にフルモデルチェンジした4代目『IDOL』

デローサの中ではミドルグレードに位置するモデル。

 

『Idol』のアイコンであるトップチューブ~シートステイの弓なり形状は健在。

前作からの主な改善点は、ロゴの刷新、DISC化、ケーブルフル内蔵化、
ダウンチューブ大口径&セミエアロ(カムテール)などで、時代に合わせて標準進化してます。

 

【剛性感】8.25点
【加速性】8点

【振動吸収性】7.5点
【巡航性】8.75~9点
【登坂性】8.25点
【お気に入り度】8点

(※8点で「なかなか良い」)

 

 

「ほほぅ・・・悪くないね!」

 

 

ミドルグレード&鉄下駄の足回りということもあり、
「加速力」は”ごくごく普通のレベル”

なにも心に響くものはありません。

 

だけどなんだろう………

 

なんだかよく進むんですよねぇ?

 

 

それを顕著に感じるのがBB周辺

踏んだ分だけしっかり進む感覚が強いんですよ!

 

ダウンチューブ~BBのボリュームアップ
上手い具合に働いているのでしょう。

おかげで、平地はセミエアロバイクばりの推進力を感じます。

 

それから登りも悪くない。

ペダル込みで9kg近い車重の割に
坂道も重ったるさなく”グイグイ”進んでくれますねぇ~(^^)

 

逆に期待外れだったのが「乗り心地」

 

路面の荒れがつぶさに伝わってきました。

段差を越えた際の突き上げも減衰されることなく
シートステイの扁平・アーチ形状が機能している感じは特にありません。

 

何よりノーサンキューな足回りがアウツ。。。

 

試乗車のセットアップでは、魅力あるバイクではありませんが、
足回り次第では「お気に入り度」9点ぐらいにはなりそうな予感。

 

フレーム性能自体は及第点。

 

フレームセット(33万)で購入して自分好みに組むか、
105完成車(47万)で購入してホイール、タイヤ、チューブ一式交換が吉。

デローサ『メラク』105万

『PROTOS』に取って代わったデローサの新王『MERAK』

 

【剛性感】8.25~8.5点
【加速性】9.75点

【振動吸収性】9.25点
【巡航性】9.25点
【登坂性】9.5点
【お気に入り度】10点+α

(※8点で「なかなか良い」)

 

「おいおいおい………こいつマジかよ(゚Д゚;)アングリ

 

完全無欠の暗黒ダークマター。

「ロードバイクはかくあるべき!」
と否応なく分からされる真(まこと)の王。

 

 

軽やかに、そしてウルトラスムースに加速。

出力が1㎜たりとも無駄になっていない感覚。

 

先のIDOLや先代のPROTOSもそうでしたが、BB周辺の作りが秀逸。

パワー伝達性能が一味も二味も違う。

極太チューブを物ともしない抜群の突進力がDeRosaの特徴であり、
エアロロード顔負けに 平地巡航もあっさりとこなしてしまう。

 

 

それから、ダンシングでハンドルを振った際の挙動。

他の車体だと腕の力で多少制御しなければなりませんが、
MERAKの場合、腕の振りに対してハンドルが気持ち良く追従。

シンクロ率がべらぼうに高い。

 

極めつけはこの足回り。

 

『BORA WTO』は、これ以前のBORAシリーズよりも明らかに進みます。

加えて絨毯の上を走っているような上品な乗り心地も兼備しており、
車体全体に好印象をもたらしていました。

 

エアロ特性も上がっているWTOはこれまでのBORAとは一線を画す逸品です。



よくよく見ると28cのタイヤ。

乗り心地、グリップ力と引き換えに”モッサリ感”が出がちな太さ、、、

ただ、このMERAKとのアッセンブルは、すこぶる相性が良い!!

 

十分な機動力を維持しつつ、安定感が如実に高まっており、
車体全体の完成度をワンランク上へと押し上げますね。

 

 

全能力が漏れなく高く、バランスが”ピタッ”と取れている。

そしてライダーの「こうあって欲しい」という要望すべてに応え、
あたかも車体が身体の一部になったかのようなリンク感。

 

 

他に類を見ない『人馬一体感』

 

 

過去100台以上の車体に試乗してきており、
ある程度「ロードバイクの天井」が見えていた気がしてましたが、、、

いやはや……こんなバケモンがまだ世の中に存在したんか……

まだまだ井の中のおたまじゃくしでしたね ^ω^;

 

ゆえに「お気に入り度」は初の10点越えとします。

ボーマ『ヴァイドディスク』推定63万

BOMAの『VIDE』シリーズから発売したディスクモデル。

ハイエンドオールラウンドモデルに位置付けられ、
プロチーム『ヴィクトワール広島』が駆るメインウェポンでもあります。

 

【剛性感】8.25点
【加速性】8.25~8.5点

【振動吸収性】9点
【巡航性】8.5~8.75点
【登坂性】8.25点
【お気に入り度】7.75点

(※8点で「なかなか良い」)

 

ハッキリ言ってフレームに特記すべき点は無くてオール8.25点ぐらいの性能感。

独自のライドフィーリング、世界観もありませんでしたし…(^^;

 

BOMA『TH-W35TLD』

税込168,300円、前後1480g、リム幅外27㎜/内19㎜。

巡航速度までスルスル伸びるのは〇

ただ、リムハイト/重量の割にどことなく俊敏さに欠ける印象だが??

 

IRC『Formula Pro TL RBCC』

28cチューブレスタイヤはさすがに快適性、安定感は高かったです。

ですがその反面、1本315gとかなり重さがあります。

おそらくこれが足回りの俊敏さの足枷になっていたのでしょう。

 

ローラー台でお馴染みGROWTACがリリースする
新たなパーツブランドEQUAL

こちらの機械式ディスクブレーキが取り付けられていました。

 

こちらのページに開発コンセプト・性能などが事細かに載っています。

「重量が軽い」「引きが軽い」「高い制動力」を打ち出しているアイテムの模様。

 

実際ブレーキングしてみると確かに「引きの軽さ」は感じました。

ただし、さすがに油圧ほど滑らかでも軽くもなかったです。

 

「効き」を重視するならやはり”油圧式”。

でも「メンテナンス性」「扱い」が楽な”機械式”にしたい考えるならば、
EQUALが選択肢に入ってくる……という感じでしょうかね?


ボーマ『アルマーディスク』推定55万

【剛性感】7.5点
【加速性】8~8.25点
【振動吸収性】9.25点
【巡航性】8.25点
【登坂性】8点
【お気に入り度】8点

(※8点で「なかなか良い」)

 

フレーム以外は『VIDE Disc』とほぼ同じパーツ構成。

それゆえに違いがよく分かりました。

 

BB付近はだいぶとソフトな味付け。

ホイール、タイヤの柔らかさもあって、
車体全体としてはかなり優しい剛性感。

 

とは言え「進まない」ってこともなく、
「VIDEよりもやや控えめ」な程度で済んでおり
特に不満を感じませんでした。

【加速性】
VIDE:8.5点 allumer:8~8.25点

 

それから、走りに「安定感」があります。

前後に長め、BB低めのジオメトリーによって
直進安定性が強く、VIDEよりも乗りやすかったですね!

 

弓なりで細いシートステイも
乗りやすさに一役買っていたかもしれません。

 

少しでも鋭さが欲しいプロ選手、シリアスライダーであれば『VIDE』

それ以外の大多数のライダーは、
ソフトな脚当たり、落ち着きある走りのおかげで
長距離でも疲れにくいであろう『allumer』でOK。

 

一定速度で淡々と走るのを得手とするフレームだと思いました。

 

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P.S. Chapter2『TOA』の実物を見て気づいた事

7月24日に発表されたチャプター2『トア』が展示されておりました。
(ハンドル付きフレーム予定価格45万で10月発売開始)

 

  • TERE比でヘッド剛性23.6%、BB剛性7.3%UP
    (BB規格、PF86.5⇒T47へ変更)
  • メーカー初となるケーブルフル内装化
  • シートチューブの”しなり”を生むドロップドシートステイ

 

以上3点が目玉。オールラウンド『TERE』の進化版と言えそう。

詳しくは本家HPや以下のシクロワイアードの紹介記事をどうぞ。

ニュージーランドのロードバイクブランド CHAPTER2 が新モデルTOAを発表した。エアロ、ケーブルフル内蔵、32mmタイヤクリアランスなど現在のトレンドをすべて取り込んだオールロードバイクだ。

 

ドロップドシートステイに関して

【採用するメーカーの意見】
「シートポスト&チューブが後方にしなりやすくなり、縦方向の振動吸収性が上がる」
「エアロ性能が上がる」
「リア三角の反応性UP」

【採用しないメーカーの意見】
「空気が脚にかき乱されるため、シートステイの空力はあまり重要でない」
「強度確保のために50gほど重くなる」
「強度確保のためにリア三角の快適性が損なわれる」

 

どっちが正解ってことは無さげな部分であり、
採用するか否かは開発コンセプト次第……といった所か。

 

それからこのChapter2のロゴが入ったカーボンスポークのホイール。

 

「新しくホイール出すのかな?」と思いましたが、
今の所「欲しいという方がいれば販売もやぶさかではないというスタンスらしい(予定価格30万)

 

ちなみにこのホイール、間近で見て分かったんですが、
十中八九Lun『Hyper』UNAAS『X』と同じ工場で作られたものです。

ハブとスポークが完全一致していましたから(^^)

 

G3っぽいスポークパターンからしてUNAAS X寄りですね。

こちらのクリア塗装された方には『REHI 45』という
ホイール名称と思われる物がプリントされておりました。

 

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