松木です。

 

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

「サイクルモードライド大阪」試乗インプレ最終回。

 

今回のラインナップ↓

  1. DEROSA『PROTOS』
  2. 3T『STRADA』
  3. MACCHI『R9』

 

【これまでのインプレ】
『Colnago C64』『Ciel』『Farna Ultimate』『Kougar』
『Agree C:62』『Propel Advanced Pro Disc』『百式』

 

【他の試乗インプレ】
『アルプデュエズ』『Helium X』『Fenix C』『ARIA』『FR1』
『Venge Vias』 『Roubaix』『Tarmac』『ウルゲシュタルト』『Diamante SV』
『Dogma F10』 『GAN RS』『SINTESI』『RCR TL』『TRANSONIC』
『785 Huez RS』 『KHAN』『Oltre XR3』『XR4』『Specialissima』。
『Concept』 『V2R』『O2』『One』『Nemo Tig』。
『Izalco Max Disc』 『AR FRD』『Izon』『Orca Aero』『Noah SL』。
『SCYRON』『ORCA OMR』『TCR Advanced Pro Disc』『Carbonex HR』『Carbonex』
『FRTC01チタン』『MADONE 9.9』『新型Emonda SLR』『新型R5』『新型S5』『XELIUS SL Ultimate』

 

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試乗インプレッション後編

デローサ『プロトス』推定120万

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

【加速性】9.25点
【剛性】8.5点
【振動吸収性】8.25点
【巡航性】9点
【登坂性】9点

【お気に入り度】9.5点
(※8点で「なかなか良い」)

 

今回で二度目の試乗。

 

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

UCIプロコンチネンタルチーム「NIPPO・ヴィーニファンティーニ」が使用。

 

去年のジャパンカップでは、
『プロトス』に乗ったマルコ・カノラが、
クリテリウム、ロードレース共に完全優勝。

 

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

 

”人馬一体となれる超戦闘機”

 

一踏み目から「やっぱり良い!」という感想。

 

加速しようと脚に力を込めれば、
他のバイクとは一線を画す
鋭く、そして”スッ”と上品な反応を魅せてくれます。

 

ですが、「剛性」がイタズラに高い訳ではありません。

 

「ダウンチューブ~BB~チェーンステイ」は確かに骨太なのですが、
意外と”しっとり”とした脚当たり。

 

ゆえに、激しい走り方をしても脚へのダメージは少なく、
ガチガチの高剛性フレームに比べて、
後半でもタレにくそうだと感じました。

 

「よく進むのに疲れにくい」

レーシングモデルの理想ですね(^^)

 

 

「ハンドリング」は素直で扱いやすく、
また、「振動吸収性」は合格レベル。

 

旧型と違って”エアロ形状”なので、
「巡航性」が弱点にもなっていません。

 

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

いかなる「シチュエーション」「身体状態」でも、
走りをサポートし、最高のパフォーマンスを提供してくれる良馬。

 

フレーム単体で考えた時、
『Protos』以上の物って無いかもしれません……

 

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

カンパニョーロ『ユーラス』

『シャマル』の”俊敏さ”を若干落とした印象でした。

 

まだホイールに改善の余地があると考えると、
恐ろしいロードバイクです。

 

フレーム定価73万を超える、高嶺すぎる花ですが(^^;

 

3T『ストラーダ』推定105万

3T『STRADA』 スリーティー『ストラーダ』 インプレッション 感想 乗車レビュー

【加速性】7.5点
【剛性】7.5点
【振動吸収性】8.5点
【巡航性】8.75点
【登坂性】7.75点

【お気に入り度】7.5点
(※8点で「なかなか良い」)

 

プロコンチネンタルチーム「Aqua Blue Sport」 3T strada ストラーダ

今年からプロコンチネンタルチーム「Aqua Blue Sport」が、
機材供給を受けており、少し話題になりました。

 

 

乗ってみると”見た目通り”といった印象。

 

「直進安定性」はそこそこあって「巡航性」も高め。

 

3T『STRADA』 スリーティー『ストラーダ』 インプレッション 感想 乗車レビュー

ただ、フレームが薄っぺらく、
その上、シートステイも細すぎるためか、

「横剛性」が足りていない感じがして「加速感」は希薄でした。

 

3T『STRADA』 スリーティー『ストラーダ』 インプレッション 感想 乗車レビュー

ホイールは3T『Discus C35 LTD』。

 

極太の28cタイヤが嵌められていましたが、
「振動吸収」はしてくれているものの、
走りの”軽快さ”は、少なからず犠牲になっていました。

 

ロードバイクに25c以上は要らないでしょう。

 

3T『STRADA』 スリーティー『ストラーダ』 インプレッション 感想 乗車レビュー

3T『ストラーダ』最大の特徴が「フロントシングル」

 

【メリット】

  • シンプルな見た目
  • 150g以上の軽量化
  • チェーン落ちなどの機材トラブルのリスクが減る
  • フロント変速の煩わしさから解放される

 

【デメリット】

  • 変速時のギア比の変化が大きく、脚への負担が大きい

 

「フロント44T、リア9-32T」だとすれば、
計算上、54×11T、39×28Tまでカバーしてくれるため、
「ギアが足りない」ということはありません。

 

3T『STRADA』 スリーティー『ストラーダ』 インプレッション 感想 乗車レビュー

その反面「9-10-11-12-13-15-17-19-22-26-32」
もしくは「9-11-12-13-15-17-19-22-25-28-32」と、

「スプロケは歯数は飛びがちになる」のが最大の難点。

 

例えば、平坦レースなら「フロント54T、リア11-25T」にするなど、

走るシチュエーションに合わせてギアを交換すれば、
デメリットは解消されはするものの、

普通に考えて「面倒臭い」のではないでしょうか?

 

 

以上「乗車感」「フロントシングル」などを考えると、
総じてレース向けのバイクではないと感じました。

 

だからと言って、
「サイクリング」「街乗り」目的に使うにしては高価すぎますし、
冷静に考えると、立ち位置の分かりづらいフレーム。

 

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マッキ『R9』推定80万

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

「東京サイクルデザイン専門学校」の卒業生が立ち上げたブランド。

個人でフレーム製作の工房Macchi Cycles(マッキサイクルズ)を営まれています。

 

ビルダーと相談しながら、
理想的な「乗り味」「デザイン」を持つ
”自分だけの一台”をオーダーできるそうです。

 

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

【加速性】8点
【剛性】8.25点
【振動吸収性】7点
【巡航性】8.5点
【登坂性】7.5点
【お気に入り度】7点
(※8点で「なかなか良い」)

 

今回試乗させていただいたのは、
”戦える鉄”を目指した『R9』。

 

「焼き入れ」を行うことで、
クロモリパイプの「剛性」が高められています。

 

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

「BB~リア三角」は、悪くありません。

 

クロモリフレームにしては、BB周辺が硬め。

”しなり”はほとんど生まれず、
「反応重視」という感じがしました。

 

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

その反面、「おかしい」と感じたのがフォーク。

 

直線を走っていても”フラつき感”があります。

ジオメトリーの問題?フォーク自体のクセ?

とにかく「ハンドルが安定しない」というのが乗りづらかったです。

 

それに加え、カーボンフォークにしては、
やたらと手に微振動が伝わってきて不快。

 

 

リア三角が硬めなことも含めて、
ロングライドするには辛そうなフレームです……

 

MACCHI『R9』 マッキ『R9』 インプレッション 感想 乗車レビュー

思うのですが、
クロモリフレームで「走りを追求」というアプローチは
あまり良いことが無いように思います。

 

「走りを追求」となれば、
比較対象は必然的にカーボンフレームになります。

 

そして、クロモリ素材で「走りを追求」しても、
カーボン素材には届かないため、

「これなら●●のカーボンフレームのほうが良い」

という結論に至ってしまいますからね(^^;

 

 

ですから、クロモリフレームなら、
「クロモリ素材にしか出せない味を追求」すべきかなと。

 

そうすれば、以前に乗ったTommasini『Sintesi』のように
「お気に入り度」なら、カーボンフレームにも引けを取りません。

総論:個人的ランキング

最後に、今回試乗した10台のフレームに順位を付けてみましょう。

 

【1位】DeRosa『Protos』
【2位】Giant『Propel Advanced Pro Disc』
【3位】Cube『Agree C:62』

 

DEROSA『PROTOS』 デローサ『プロトス』 インプレッション 感想 乗車レビュー

「〇〇したい」と脚で命令すれば、それに120%で応えてくれる名馬。

乗り手を気遣ってくれているかのような「乗りやすさ」も兼ね備えています。

 

「メンテナンス性」での問題点もほとんどなく、
ロードバイクの理想に限りなく近い一台だと感じました。

 

GIANT『PROPEL ADVANCED PRO DISC』 ジャイアント『プロペルアドバンスドプロディスク』 インプレッション 感想 乗車レビュー

最先端のエアロダイナミクスに加え、
「ディスクブレーキ」「チューブレス」などの流行を採用した”次世代型”フレーム。

 

計算された圧倒的機能美によって
見事に「速さ」「乗り心地」の両方が実現されていました。

 

性能面は『Protos』に匹敵するレベル。

外観の美しさなら『Propel』のほうが上。

車体との一体感は『Protos』のほうが上。

 

際どい勝負ですが、
「専用パーツで固められている」点と、
「メンテナンス面のデメリット」を考慮して2位。

 

CUBE『AGREE C:62』 キューブ『アグリー C:62』 インプレッション 感想 乗車レビュー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

急な登り坂も軽快に走行し、
常に集団前方をキープするパフォーマンス力。

ライダーの力を無駄なく推進力に変換することを助け、
最高のスピードを確約します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

上記の謳い文句通りのパフォーマンスを発揮してくれましたね(^^)

 

この「Agree C:62」に乗っただけで、
「Cubeの技術力は相当高いのだろうな」と想像できました。

 

日本におけるCubeの知名度は低いですし、
特段惹かれるような「形」「カラーリング」でもないので、
Cubeバイクに乗っている人は、ほとんどいないのが惜しい……

 

 

以上、「サイクルモードライド大阪」の試乗インプレでした。

 

期待通りだったのは、
DeRosa『Protos』Giant『Propel』

 

良い意味で期待を裏切ってくれたのが、
Cube『Agree C:62』ガンダム『百式アルミ』

 

逆に、あまり良くない意味で予想外だったのが、
Colnago『C64』KhodaaBloom『Farna Ultimate』

 

やっぱり、自分で乗ってみないことには分かりませんね。

 

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