松木です。
オスカル・プジョルの総合優勝で幕を閉じたツアー・オブ・ジャパン。
今回は「参加チームのバイク機材チェックVol.5」。
(画像をクリックすると拡大します)
【今までの記事】
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.1+【動画】京都ステージの山岳賞の坂を全力で登ってみた。』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.2』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.3』
『【プロバイク機材レポート】2017年ツアー・オブ・ジャパンVol.4』
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マトリックスパワータグ「イザルコ MAX」
結局は撤回したものの、
「仁義なきマトリックスパワータグ」という名称で
2017年JPTチーム登録しようとして少し話題になりました。
フレーム:フォーカス「IZALCO MAX」
メインコンポ:DURA-ACE「R9150」
ホイール:MAVIC「コスミック アルティメイト」
タイヤ:MAVIC「イクシオンプロ パワーリンク&グリップリンク 25c」
ハンドル周り:FSA
パワーメーター:PIONEER
使用するフレームは、
Vol.3で紹介した「チーム・ダウナー・D&DQ・アーコン」と同じ「イザルコマックス」。
ホイールは、マビックの「COSMIC ULTIMATE」。
2017年モデルはワイドリム化(21mm→25mm)していて、
ホイール実測重量が100gほど重くなりました。
「コスミックアルティメイトは軽い」というイメージがありますが、
実際に軽いのは、リムではなくてハブとスポークの部分。
旧モデルに関して言えば、
前輪514gの内訳は、リム375g、ハブ+スポーク139g。
シマノ「7900-c35」チューブラーリムの実測重量が325gですから、
40mmチューブラーリムの375gは至って普通です。
新型「コスミックアルティメイト」が、
ハブとスポーク部分に変更がないとすると、
そのリム重量は、375g+50g=425gということになります。
新型「コスミックアルティメイト」の乗り味はと言うと、
ワイド化した上に、丸みを帯びた形状になって空気の流れが良く、
さらに重量増によって回転慣性が働くためか、
マビック特有の「転がり感(=巡行性)」が強いです。
それから、重量増と引き換えに「リム剛性」が高くなり、
反して踏み込んだ際の”バネ感”も薄まった結果、
扱いやすく、その上、反応性も良いホイールになっています。
つまり、新型「コスミックアルティメイト」は、
旧モデルの高い運動性能を維持しつつ、
クセが減り、よりオールラウンドに進化したと言えます。
タイヤは、前後異形のマビック「イクシオンプロ グリップリンク&パワーリンク」。
前後で何が違うのかは、下のサイトで詳しく説明してくれています。
タイヤ関連でもう一点。
観戦に来ていた人がメカニックに質問していました。
観戦者「何気圧入れるんですか?」
メカニック「8気圧ぐらいです。」
宇都宮ブリッツェンでは、6.8~7.5気圧が標準だそうですから、
空気圧に関して、まだチームによってバラつきがあるようです。
鬱病を乗り越え、2014年に全日本ロードを制覇した佐野淳哉選手。
逃げ集団の中での脚の削り合いの末、最後にアタックを決めて優勝。
この動画でも十分楽しめるんですけど、
「エスケープ」という本を読むほうが、もっと面白いです。
レース中の各選手の”思惑”、”気持ち”という
動画からはうかがい知ることができない人間ドラマが
膨大な取材によって描かれた、間違いなく名著と呼べる一冊です。
一人だけコンポが旧型「9070」で、
ペダルもLOOK「KEOブレードカーボン」。
それから、佐野選手の車体には
カーボンドライジャパンのビッグプーリーが付いていましたけど、
今回ビッグプーリーを見かけた唯一の車体でした。
つまり、プロのビッグプーリーの使用率は1%。
3倍速いシャア専用機を彷彿とさせる一台もありました。
イタリアの時計メーカー「Ritmo Latino」のステッカーを貼り付け、
コンポはDi2ではなく、あえて機械式を採用。
スペシャライズド「S-WORKS TURBO」タイヤ、
スピードプレイ「ZERO」ペダル、スパカズバーテープなど、
随所にこだわりが見られ、どこか特別感が漂っていました。
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シマノレーシングチーム「ADVANCED SL」
フレーム:GIANT「アドバンスドSL」
メインコンポ:デュラエース「R9150」
ホイール:シマノ「WH-R9100-C40-TU」
タイヤ:ビットリア「CORSA 25c」
ハンドル周り:PRO
パワーメーター:シマノ or SRM
シマノレーシングが使用していたのは、
ジロ・デ・イタリアを優勝者トム・デュムランと同じ「ADVANCED SL」。
『ジロ・デ・イタリア優勝者トム・デュムランは、どんな機材で戦っていたのか?』
足回りは、「WH-R9100-C40-TU」+「CORSA 25c」という鉄板な組み合わせ。
今回ツアー・オブ・ジャパンに出場していた
16チーム中8チームに供給されていたホイールがSHIMANO。
そして、そのほとんどの選手が「WH-R9100-C40-TU」を使っていました。
つまり、「WH-R9100-C40-TU」は
全体の半分近い選手に使われていたことになります。
『「WH-R9100-C40-TU」インプレ。万能神たるシマノホイール』
タイヤの使用率もビットリア「CORSA」がダントツNo.1でしたね。
科学的な実験によると、
「4000sⅡ」と”路面抵抗”、”耐パンク性能”はほぼ同じで、
耐摩耗性は「4000sⅡ」のほうが上。
それなのに「CORSA」が人気なのは、
”振動吸収性”と”グリップ力”が抜群で、
乗っていて疲れにくいですし、
路面に食いつく感じが強く、安心してコーナーを曲がれて、
結果的に「トータルでは速く走れている」という部分があるからです。
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