松木です。

 

【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

2017年『Mt.富士ヒルクライム』に
1時間5分切りのフィニッシャーリングを奪取してやろうと参加してきました。

 

フィニッシャーリング

1時間05分00秒00以内の完走者はゴールドリング
1時間15分00秒00以内の完走者にはシルバーリング
1時間30分00秒00以内の完走者にはブロンズリング
1時間30分00秒01以降の完走者にはブルーリング
女子参加者にはピンクリング

 

死力を尽くしたレースの顛末を話していきます。

 

【関連記事】
『10分短縮!?ゴールド獲得するための2017年「Mt.富士ヒルクライム」直前対策。』
『【大会結果・速報リザルト】2017年第14回Mt.富士ヒルクライム』

 

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レース前

7時10分スタート予定。

余裕を持って3時起床、会場に着いたのは4時過ぎぐらい。

 

【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

天気予報は曇りのち晴れ。降水確率は0%。

 

【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

5時過ぎからアップを開始。

「10分軽く⇒5分レースに近い強度で⇒3分軽く⇒強強度で2分⇒軽く数分」

という血液を循環させ、身体に強い負荷を与えておく目的で考えたメニューです。
ウォーミングアップに関しては、試行錯誤してみる必要はあると考えています)

 

 

そして、2種類のドーピング剤、
酸素を効率良く運動エネルギーへと変換させる効果のある「オキシアップ」
持久力を高めるカフェインが200mg配合された「メイタンCCC200」を摂取。

更に、鼻からの空気摂取を平均38%増加させる「タービン」を装着。

色々と試していますが、この3つははっきり体感できる効果がありますね。

 

【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

アップを終え、預ける荷物を持って会場に向かい始めたのが5時45分。

大混雑で、移動・荷物預け・トイレだけで1時間喰いました‥‥

 

去年よりも2000人以上多い10000人越えだった上、
工事中の場所があったりして、予想を上回る混雑ぶり。

 

何とかすべての準備を終え、スタート位置へと付き、静かに集中力を高めていきます。

そして7時20分、闘いの合図となる号砲が鳴りました。

レース走行動画

(今年の富士ヒルの使用禁止機材に「スポーツカメラ」は無くなっています。)

 

下のレースレポートを読みながら見てもらえると、
”どう考え、感じながら走っていたか”、よく分かると思います。

 

走行データも記録していたものの、
動画に表示させることができませんでした。

「GARMIN VIRB EDIT」の先日行われたアップデートがどうやら原因のようです。

 

それから、カメラの台座が原因で途中2回、5秒ほど動画が途切れてしまい、
ついにラスト1kmでもげて、最後の良い所は切れてしまっています‥‥

 

ちなみに、使用しているアクションカメラは『SONY HDR-AS300』

「ブレ補正機能のレベルが高い」「両サイドの歪みが少ない」のが特徴で、プロも使っています。

レースレポート

【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

一般男子では最も早い第3ウェーブからのスタート。

 

タイム計測開始地点は1km以上先とは言え、
先に女子がスタートしており、第3ウェーブも500人いますから、
タイム計測開始地点通過後に「渋滞」の恐れがありました。

 

それに、なるべく前からスタートすれば、
後方から上がってくる人に付けるチャンスが増えますから、

前の方に並び、リアルスタートまでに無理なく番手を上げておきました。

 

タイム計測開始地点 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

少しだけ勢いを付けてタイム計測開始。

まずは、踏み過ぎないよう、冷静に昂る気持ちを意識的に抑えます。

 

「身体は良く動いてくれている。パワーも280wほど出ていて悪くない。」

 

序盤のオーバーペースは最終結果に大きく響きます。

フォームを意識しつつ、常にペース配分に気を配り、
他の選手の走りはまったく気にしていませんでした。

 

一合目下駐車場 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

第一チェックポイントの「一合目下駐車場」

平均283wで11分40~50秒。ほぼ予定通りです。

 

「無理してないし、勾配のキツさもそれほど感じない。順調かもしれない。」

 

 

その後も基本単独走行でしたけど、
平坦区間でタイミング良く集団が来た際には、
少し後ろに付かせてもらったりして

体力の消耗を抑えつつ、なるべく早く走れるよう努めていました。

 

樹海台駐車場 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

第二チェックポイントの「樹海台駐車場」

通過32分30~40秒で、駐車場間の平均出力が281w。

 

 

「これは少しマズイぞ‥‥」

 

 

予定通過タイムが31分前後でしたから、既に1分30秒ほどのビハインド。

でも、パワーが落ちているわけではありません。

 

「ここから上げていくしかない!」

 

そう思った矢先、”ボゥ”と風に押し返されました。

標高は高く、視界も開けてきて、
思った以上に向かい風の影響を強く受けます。

 

加えて、中盤にさしかかっていて
肉体的疲労も少しづつ増してきていたんでしょう。

勾配は緩やかになっているはずなのに、

 

「ペースがうまく上がらない‥‥」

 

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それでも、まだ中盤。

諦めるにはまだ早く、苦しくても耐えて、
可能な限りギリギリのペースで走り続けるしかありません。

 

 

レース前は最後まで単独走行するつもりでいましたが、
この辺りになると、明らかに「集団に付いたほうが速い」と感じました。

 

向かい風が強くなってきたのも一つの理由ですが、
同時に「後半で誰もが疲れていて、序盤の集団よりペースの上がり下がりが少ない」のと
「集団に付いていく」という目的が、少なからず苦しさに耐える原動力になるからです。

 

ゴールドが遠のく状況下で、

”苦しさ” ”孤独” ”向かい風”

これらすべてに耐えることは
肉体的以上に精神的に難しいのです。

 

集団走行 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

運良く、50mほど先に20人ほどの大きな集団が見えます。

 

一気に詰める余裕はありませんでしたが、
途中、何人かの後ろに付かせてもらいながら走り、
10分ほどして合流。

 

 

集団内で走っている間も、ボーっとついていくだけではなく、
近く走る選手の余裕を見て、一緒に千切れないように注意したり、

事前に頭に入れておいたコースプロフィールを思い出しながら、
ペースをコントロールしたりして、

「楽に速く走れる」ように考えていました。

 

大沢駐車場 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

第三チェックポイントの「大沢駐車場」

通過が51分強で、駐車場間の平均出力が272w。

 

予定では49分でしたから、そこから2分の遅れ‥‥

残りは6.8km。

 

ここまで追い込まれると、
もはや「なるべく早いタイムでゴールする」しかありません。

 

標高は2000mを越えており、酸素は地上の80%足らず。

さらに50分以上追い込み続けるという
普段は体験しないような強い負荷が、身体を襲っていました。

 

 

奥庭駐車場 10分短縮!?ゴールド獲得するための2017年「Mt.富士ヒルクライム」直前対策。 山岳スプリント 平地

その上、
「大沢駐車場」から、続く「奥庭駐車場」までの4.3kmは
勾配の厳しい区間が数多く存在し、

序盤飛ばし過ぎが原因で脚が売り切れてしまったり、
”山岳スプリント”の急勾配のところで心が折れてしまったりすると、
数分を失うような大ブレーキを喰らいます。

 

ですから、ここの駐車場間は
強い気持ちが試されるような、最後の”踏ん張りどころ”なんです。

 

山岳スプリント 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

案の定、山岳スプリント区間の急勾配で、集団は崩壊。

 

サバイバルの様相を呈してきたところで、
辛さを押さえつけ、脚に力を込めて前へと上がっていきました。

 

この先、奥庭駐車場の前に勾配の緩む区間があり、
そこを集団前方に位置する力のある選手と走ったほうが
自然とタイムが上がるからです。

 

奥庭駐車場 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

第四チェックポイントの「奥庭駐車場」

通過が62分で、駐車場間の平均出力が276w。

 

おそらくは写真の駐車場横の道が
Mt.富士ヒルクライムの最大斜度になっている坂。

この坂を終えても残り2km以上ありますが、
「ここが最後!」という気持ちで、400w以上の全開で踏みました。

 

 

坂を越えたら1kmはほぼ平地です。

坂で追い抜いた選手の中で、
一番速く追い抜き返してきた人の後ろに付けば、
結果的には最も速く走れると考えての走り方でした。

 

ゴール 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

平地は二人の選手にツキイチさせてもらい、
ラスト500mの坂は最後の力を振り絞ってゴール。

もはやカスカスの状態で、
まともなスプリントなんてできず‥‥

320wを出すのがやっとでしたね。

 

【記録】
1時間7分2.41秒、年代別25位、全体130位、平均出力277w

 

奥庭駐車場からゴールまでの平均出力は266w。

 

レースを終えて

ゴール後 【レースレポ】2017年『Mt.富士ヒルクライム』1時間5分切りへの挑戦!

先日話した直前対策通りの走りをし、
レース前、レース中、ゴールまでを通して
「こうすれば良かった」という後悔みたいなものはありません。

 

それゆえに単純に”力不足”を痛感した次第です。

 

 

同じ体重なら290wの出力を出していれば、
同じ出力なら体重が3kg軽い67kgであれば、
1時間5分を切ることもできたでしょう。

 

「Mt.富士ヒルクライムに出場する」という夢は叶いましたが、
同時に「ゴールドリングを手に入れる」新たな宿題が増えてしまいましたね‥‥

 

【フィニッシャーリングの内訳】
出場男子:8,944人
ゴールド:40人(0.44%)
シルバー:636人(7.11%)
ゴールド:2,781人(31.09%)

 

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