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松木です。

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2018

先日のアブダビツアーで
UCIワールドチーム「EFエデュケーションファースト・ドラパック」の
スプリンター「ダニエル・マクレー」が使用したキャノンデールのニューマシン。

 

『SystemSix(システムシックス)』

 

 

頑なまでにエアロロードに着手せず、
”最後の砦”とも言えたキャノンデールも
ようやくその重い腰を上げました(笑)

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2018

ダウンチューブが、真ん中で膨らんだ面白い形をしていますね。

 

では早速『システムシックス』の特徴を細かく見ていき、
更にその意味も同時に考えていくとしましょう。

 

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『システムシックス』に見られる6つの特徴

【特徴①】前面にカバーのかけられたヘッドチューブ

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2018 ヒンジ構造のヘッドチューブ

目を引くヘッドチューブ。

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2018 ヒンジ構造のヘッドチューブ

こちらはトレック『スピードコンセプト』のヘッド内部。

『システムシックス』もこれに近い構造だと思われます。

 

ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

先日紹介したファクター『ONE』も似たヘッドチューブでした。

ファクター『ONE』が2018年進化!高次元化されたエアロと動的性能。

 

 

このヘッドチューブのメリットは二つあります。

一つ目は、ヘッドチューブを流線形に近づけることによる”エアロ効果”

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2018 ケーブル完全内蔵

二つ目が、”ケーブルを内蔵化”できること。

 

少しでもケーブルの露出を減らすことは、
エアロ面でのメリットの他に、見た目の上でもスッキリします。

 

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 ジャンクションA ダウンチューブ内蔵

ダウンチューブを通るDi2ケーブルは
そこに埋め込まれたジャンクションA「EW-RS910」と接続。

 

「電池残量の確認」
「内部バッテリーの充電」
「変速調整」
マニュアルシフトモード⇔シンクロシフトモードの切り替え

 

これらすべての操作が、ジャンクションAから実行可能です。

【特徴②】ディスクブレーキ

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 ディスクブレーキ

現在の流行である”ディスクブレーキ”を導入。

 

ジャイアント プロペル ディスク 【2018年モデル】GIANT新型『PROPEL DISC』の空力、重量、剛性、ディスクブレーキ カムテール形状 メリット デメリット

こちらはジャイアント『プロペルディスク』ですが、
『システムシックス』も負けず劣らずの一体感です。

 

 

ここで改めて”ディスクブレーキ”の
メリット・デメリットを話しておくと、

 

【メリット】

  • リムブレーキよりも「エアロ効果」は僅かに高い
  • 制動力が高い(ディスクのほうが制動距離が1割ほど短い)
  • 雨天時でも制動力が落ちにくい
  • リム形状の自由度が増し、リムの軽量化にもつながる
  • 油圧式であれば、ブレーキの引きが軽い

 

【デメリット】

  • キャリパーブレーキよりも車輪ロックしやすい
  • 重量が100~200g増える
  • メンテナンスの専門性が高くて難しい
  • フォークを頑丈にする必要があり、過剛性になりやすい
  • 規格や種類が多くて分かりづらく、リムブレーキよりは対応ホイールも少ない

 

ディスクブレーキは、一概に良いとも悪いとも言えません。

メリットとデメリットを天秤にかけて、
どちらを取るのかという問題。

【特徴③】最新のエアロ形状を取り入れたフォーク

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 3:1ルール撤廃 キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 弓なりのフォーク形状

フォークをよく見ると、
縦長(左写真)、それに外側に若干膨らんだ形状(右写真)をしています。

 

【2018年モデル】『ORCA AERO』。空洞実験800回に及んだオルベア初のエアロロードバイク。 フォーク

2017年の「フレーム縦横比3:1ルール」撤廃によって
それ以降のモデルでは、フォークのエアロ形状化が進んでいます。

 

【2018年モデル】『ORCA AERO』。空洞実験800回に及んだオルベア初のエアロロードバイク。 フォーク

また、フォークを弓なり形状にして前輪との隙間を確保することで、
空気の乱流を抑えるテクノロジーも、最近ではよく見かけます。
(『ONE』『Orca Aero』『Oltre XR4』『Gennix A1』等)

 

 

『システムシックス』では、そのどちらの技術も採用している模様。

【特徴④】下方オフセット、ワイドスタンス化したシートステイ

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 下方オフセット、ワイドスタンス化したシートステイ

まずは「下方オフセット」

 

エアロロードの場合、その目的は主に二つ。

  1. 空気抵抗削減
  2. リア三角が小さくなることによる横剛性アップ

 

オフセット シートステイ

オールランドバイクの場合は、
「路面からの突き上げをいなす」という働きもあります。

 

ですが、『システムシックス』に関しては、
形状的にシートポストがしなるようには見えませんから、
しなる効果は狙っていないように思えます。

 

 

シートステイ形状のワイドスタンス化 ファクター『ONE』が2018年進化。高次元化されたエアロと動的性能。

続いて「ワイドスタンス化」

 

ファクター『ONE』の記事でも話しましたが、

 

  1. ワイドスタンス化による横剛性の向上
  2. リアホイールとの隙間を広げることでエアロ改善
  3. ダイレクトマウントに耐えうる強度の確保

 

この内、1と2が『システムシックス』に期待できる効果ですね。

 

エアロロードは「横幅が薄くて横剛性が低くなる」のが弱点ですから、
色んなアプローチによって、横剛性を補う必要があります。

【特徴⑤】シートポスト固定の内蔵化

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 シートポスト固定の内蔵化

シートポストを固定するためのネジが見当たりません。

 

コルナゴ C64 インプレッション シートポストのD型化 固定力

これは『C64』や『ONE』などを同じで、

下側に隠れているネジを締めることで
内部に埋め込まれている”臼”をスライドさせ、
シートポストを横に押さえつけるタイプの固定方式でしょう。

【特徴⑥】BB規格はBB30A?

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 規格 BB30A

ボリューム感あるマッシブなBB周り。

 

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019 規格 BB30A

おそらく、キャノンデールの独自規格「BB30A」だと思われます。

 

「BB30」のノンドライブ側のみ5mm伸ばした規格で、
『スーパーシックス』や『シナプス』にも採用されているもの。

 

音鳴りのリスクが比較的高い規格ではありますが、
近頃では音鳴りしにくいBBも増えてきてますから、
そこまで心配しなくても大丈夫なはずです。

まとめ

キャノンデール初のエアロロード『SYSTEM SIX』の特徴 システムシックス 2019

正直なところ、
「他メーカーの特徴を寄せ集めたエアロロード」だと感じました。

 

特に、ダウンチューブ以外は
ファクター新型『ONE』(ディスク仕様)と瓜二つ。

 

ですが、これは
「突き詰めれば同じような”形”、”システム”に辿り着く」のであって、
「真似」だと言ってしまうのは酷でしょうね。

もはやエアロに関するアイデアは出し尽くされています。

 

 

もしかしたら外観からは見て取れない

「キャノンデールにしか実現できない技術」
「まだ世の中にない画期的なアイデア」

そういったものが『システムシックス』に備わっているのかもしれませんが……

 

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