~お品書き~

  1. Pinarello『Dogma F』
  2. BASSO『DIAMANTE SV』2022年モデル
  3. GIOS『LEGERRO』

 

【他の回】

サイクルモードライド大阪2022に行ってきました。去年はコロナの影響で延期され、7月末開催だったのでおよそ7ヶ月ぶり。 事前調べでは「試乗車すくね~かも?」と眉をひそめてたんですけど、、、いざ足を運んでみると、一日では全然時間足りなかったですw 今回試乗したモデルは以下の14台です。  Canyon『Aeroad CF SL 8 Disc』(2度目) BOMA『Sai Ⅱ』 Chapter2『KOKO』 Chapter2『TOA』 DeRosa『838』 CARACLE『COZ DB』 Ridley『Noah Fast Disc』(2度目) Ridley『Helium SLX Disc』(2度目) Pinarello...
・~お品書き~ Chapter2『TOA』 DeRosa『838』 CARACLE『COZ DB』 【他の回】試乗インプレッションVol.2Chapter2『TOA』推定102万2017年に旗揚げされたChapter2。そのフレーム遍歴は以下の通り(発表年/マオリ語の意味/シートポスト込みフレーム重量) TERE(2017年/すばやい/1638g):セミエアロオールラウンドRERE(2018年5月/流れる/1683g):ピュアエアロロードHURU(2018年11月/羽と上昇/1427g):軽量オールラウンドAO(2020年/地面・地球/1908g):グラベルロードTOA(2021年/戦いに勝利する/1654g):ノウハウを集約...
・~お品書き~ Ridley『Noah Fast Disc』(以下『NOAH』) Ridley『Helium SLX Disc』(以下『HELIUM』) デザートにR9200とR8100 【他の回】リドレー『ノアファストディスク』推定120万『NOAH』シリーズには一番多く試乗しているやも?旧作はもちろん、この最新型のリム、ディスクともに乗った経験があります。 なんで、今試乗会ではターゲットにしてなかったのですが・・・ デュラR9200系Σ(゚Д゚)クワッ こりゃ乗るっきゃねぇ……前回の時は、URSUSのクセ強すぎるホイールのおかげで、『Noah Fast Disc』のお気に入...
~お品書き~ Canyon『Aeroad CF SLX 8 Disc』 YONEX『GROWENT』 BMC『Roadmachine FIVE』2022年モデル 【他の回】試乗インプレッションVol.5キャニオン『エアロードCF SLX 8ディスク』推定60万Canyonエアロードには先日のCF SL、このCF SLX、そして最上位のCFRの3種が存在します。 CF SLとCF SLXの違いは3点で「ハンドルのグレードの違い」「フォークのカーボン素材の違い」「ケーブルフル内蔵か否か」 そしてCF SLXとCFRの違いはたった1点だけ「フレーム素材の違い」CFRにはTREK Madone SLRにも採用されている東...

スポンサーリンク

試乗インプレッションVol.4

ピナレロ『ドグマF』推定178万

”DOGMA”

その響きには、人を引き寄せる不思議な魔力を秘めています。

 

F10に3度。F12に1度。そして今回のF。

F10F12には手厳しい評価を下しておりますが(共に7.75点)
このFは果たしてどうか……

 

ピナレロ過去最高傑作と声高に叫ばれ、
東京オリンピックウィナーズバイクでもある『F』との
少しばかり緊張感ただよう対峙です。

 

【剛性感】9~9.25点
【加速性】9.75~10点

【振動吸収性】8.5点
【巡航性】9.25~9.5点
【登坂性】9.75~10点
【お気に入り度】10点

(※8点で「なかなか良い」)

 

 

・・・・・”グラディエイター”

 

 

 

大ローマ帝国時代、円形闘技場コロッセオにて死ぬまで闘ったとされる剣闘士。

その言葉が”パッ”と脳裏に浮かんでくるほどに『F』の戦闘力はイカれてます。

 

前作比剛性+12%の頑強なBB周り。

まさにその通りで、確かに強固だ!

あくまでプロスペックの代物であると思い知らされるシッカリ感。

 

ですが「F12より若干硬いかな?」という程度で、個人的にはギリ許容範囲

 

それに、過去のC59やF10なんかに感じた「ただただ硬いだけ」ではない、
「ライダーを効果的に前へと進めるための よく練られた硬さ」
という感じがし(後述の加速力、登坂力につながっている)それほど嫌味にも感じません。

 

むしろ、いくら我武者羅にガン踏みしようとも
「必ずや受け止めてくれるだろう!」という”頼もしさ”のほうが上回ります。

 

加速性能は理解不能な域にあります。

 

変幻自在、縦横無尽、疾風迅雷。

 

ロードレースという戦場を 誰よりも素早く駆け巡り、
生き抜くために必要とされる才能をコイツは持ってます。

 

私の試乗した車体には『DT SWISS ARC1400』が合わされていましたが、
別のサイズでは『BORA WTO』が組み合わされておりました。

 

そのホイールもしくはDURA-ACEなんかを装備させてやれば、
丹念に研ぎ澄まされた日本刀のごとく
他者を一刀両断しうる破壊的切れ味を発揮する
んだろうなと……

 

っかり登る…………いや、飛翔する。

 

-265gの軽量化を果たし、完成車重量は6.9kg。

 

決して超ド級の軽さとは言えないものの、
その暴力的な動的性能は登りにおいても活きており、
背中が”ゾワッ”と痺れるほどに俊敏に羽ばたく。

 

平地かのように景色の流れは速く、
坂道でありながら爽快感に浸れる。

 

クライミングバイクと自称する多くの登山家よりも登りが速く、
思い起こしても対抗しうるのはFACTOR『O2 V.A.M』ぐらいなもの。

 

バチバチ火花散らすヒルクライムの最中、
全力アタックを繰り出す(もしくは対処する)シーンにおいて
非情なまでにライバル達を苦しめ、心をボキリとへし折る……

 

そんなマゾヒズムな妄想に駆られる「登坂力」でした。

 

「乗り心地は………”並”だな。」

 

必要以上に振動を伝えてきたり、
ゴツゴツした突き上げを感じたりすることもなく、
ごくごく平均的な水準。

逆に 不満を感じることもなかったです。

 

試乗車にはPirelliの26cタイヤがハメられてましたけど、
これが『F』の力を損なわないベストな太さやも?

 

………いや、28cも”アリ”だな。

 

多少太く、重くなろうとも その運動能力は高く保てるでしょうし、
「吸」と「速」の均整(バランス)が取れた別の理想の形
に仕上がってくれそうではありますねぇ~(^^)

 

「巡航性能」は9.25~9.5点。

 

Canyonエアロードに比べれば 一歩遅れを取るものの、
風を切り裂いて進んでいく感覚は まずまず堪能できました。

 

『NOAH Fast』とも共通する
「他の性能を犠牲にしない限界レベル」には達していると思います。

 

ピナレロエンジニアが世に放った
生粋の闘士

 

”ART of Balance”

 

このうたい文句に嘘偽りは感じないんですけど、
そう表現するだけでは なんとなく物足りません……

 

”ART of Battleholic (戦闘狂)”

 

「人間の脚力とはこんなにも速かったのか…」と
ある種の驚嘆を覚え、
これまでのロードバイク観を覆されたマシンでした!

 

上の写真は閉場まぎわにパシャリと撮った一枚。

夕日に照らされ、その流麗なシルエットは一層映えておりましたm(__)mハハァ~


バッソ『ディアマンテSV』推定100万

2021年にフルモデルチェンジされた『Diamante SV』です。

 

Diamante Super Veloce=「超速ダイヤモンド」

 

2021年以前の『Diamante SV』に比べると
「随分あか抜けたなぁ~」と感じる佇まいをしております。

 

【剛性感】8.25~8.5点
【加速性】9~9.25点

【振動吸収性】8.75点
【巡航性】9点
【登坂性】9~9.25点
【お気に入り度】8.75点

(※8点で「なかなか良い」)

 

「……まぁ、そこそこ走れる奴なんじゃない?」
//怪物たちのせいで感覚がややバカになってきてるw)

 

飛び抜けた性能は持っていませんでしたけど、
前作よりは全方位に大幅レベルアップしてる実感はありました。

 

「3B Vibration Dampening」と呼ばれる
シートポストの差し込み部分をゴムで包み、振動を減衰させるシステムは健在。

 

劇的な効果は感じないものの、
少なからず身体への負担を減らしてくれてるんでしょう。

 

ハンドルは”にゅるり”と有機的。

ヘッドチューブのエリアも独特な形状をしておりますな。。。

 

「タイヤとフレームにクリアランスを持たせ(32cもOK)、空気の流れを適正化した」

 

これは『Open Flow』なる設計らしいのですが、
フォークをわざわざ前方へせり出させてまで
タイヤとダウンチューブの隙間を大きくしているのも同じ理由なのかな?

 

MICROTECH『MR38』(1625g)+ミシュラン『PRO4 Endurance』

 

マイクロテックは、あまり馴染みのないホイールです。

イタリアの同郷同士ということでアッセンブルされてるんでしょうけど、
ハイスペックの『Diamante SV』にして この足回りでは役不足だったかなと、、、

 

『Wh-R9270』とかなら、ワンランク上の更なる走りを期待できそうです(^^)b

ジオス『レジェロ』推定80万

”GIOS”という文字を目にし、埃をかぶっていた記憶が思い出される。

自転車を乗るきっかけをくれた大学の先輩が乗っていたメーカーだ!

 

その当時にもこの『Leggero(軽く、優雅に)』は存在していて、
フロント、そしてシートステイだけカーボン(俗に「カーボンバック」)という仕様でした。

 

その『Leggero』が2020年、10年ぶりに復活。

 

昔の面影など1㎜もありませんけど、自分にはどこか懐かしさを感じます。

BASSOと同じブースでパッと目に入ったので試乗させていただきました。

 

【剛性感】9点
【加速性】8.75点

【振動吸収性】9点
【巡航性】9点
【登坂性】8.75点
【お気に入り度】8点

(※8点で「なかなか良い」)

 

 

カッチリ”している。。。

 

 

ハンドル~ダウンチューブ~BB~チェーンステイ、
フレーム下半分が、非常にマッシブ!

 

その恰幅のいい見た目を裏切らず、
ハンドルを激しく振りながらもがいてみても、
あまり「しなりを生まない硬さ」を感じます。

 

『Dogma F』にも同じぐらいの硬さはありました。

 

が、あちらはわずかにしなってくれ、
その後の素早い反発を上手くスピードに変換している感覚でした。

だから硬いながらも、それがまた気持ち良くもあったんですよ(^^)

 

対して、この『Leggero』にはそういった感触はなくて、
あたかも一枚岩かのように「シンプルに硬い」

 

この”カッチリ感”は、好き嫌いが分かれるでしょうね……

 

Mavic『COSMIC PRO CARBON UST』

このホイールのおかげで、
多少なりとも剛性は中和されていたとは思いますが・・・

ホイール選択を一歩間違えたらエラいことになるぞw

 

あと、乗り心地自体はなかなか良かったので、
(チューブレス効果はありつつも)「振動吸収性」は
決して悪くないとフレームなんじゃないかと。

 


(創業者の長男であるアルフレード・ジオス氏のサイン)

性能自体に秀でたところはありません。

ただ、
フレームセット195.800円、公表フレーム940g/フォーク340gと、
価格と重量の偏差値は、かなり高いです。

 

所有者が少ないレアリティ。

そしてジオスブルーブラックの個性的なツートンカラー。

 

路上で見かけたら、きっと二度見しちゃうでしょうね(笑)

 

スポンサーリンク