松木です。
サイクリストのビンディングペダルのシェア率は、
「シマノ60%、ルック20%、スピードプレイ10%、タイム(orマビック)10%」
といった所でしょうか?
ただ、”軽さ”を重んじるヒルクライマーに絞れば、
軽量なルック、スピードプレイ、タイムの人気は高く、
それぞれのシェア率は+5~10%になると思われます。
ちなみに自分は2011年頃からLOOK一筋。
- シマノより軽い
- 「カーボンバネ交換」「軸のグリスアップ」といったメンテナンスが簡単
(cf.タイムは非売の専用工具を用いないと軸を取り外せない) - 消耗品であるクリートが安い(cf.スピードプレイのは高い)
- 軸・ボディの「耐久性」も十分(333時間/1700w/100rpmに相当する耐久テストを実施)
こういったメリットを感じていますね(^^)
……ですが、一点だけ不満も感じてまして……
回転が滑らかじゃない!
「抵抗になる」というのは勿論ありますし、
上の写真を見ての通り
赤丸の重たい側が常に下を向いてくれないために
クリートキャッチに手こずることもしばしば……
ですから、実際
「ベアリングをセラミックに打ち換えてやろうか」
と企てたこともありましたね~(笑)
さて、ここからが今回の本題。
LOOK『Keo Blade Carbon Ceramic』
その名の通り、軸に最高品質セラミックベアリングを使用する最新2019年モデル。
- 「完璧に近い球体」「セラミック特有の硬さ」「最適化されたグリス」により、
現行のスチール製ベアリングと比べて摩擦抵抗は-18%減! - セラミックは、現行のスチール製ボールより丸くて硬く、”ほこり”や”堆積汚れ”に強い。
更に「耐腐食性」の高い物理的特性により寿命はスチール製ベアリングの4〜6倍!
唯一のウィークポイントを克服したLOOKペダルの”完全体”と言っていい代物。
早速その特徴をチェックしていきましょうか。
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LOOK『Keo Blade Carbon Ceramic』の詳細スペック
【素材】カーボン
【バネ強度】12、16、20Nmの3種類
【軸素材】クロモリCrとチタンTiの2種類
【ベアリング素材】セラミック
【プラットフォーム面積】700㎟
【プラットフォーム幅】67mm
【Qファクター】53mm
【スタックハイト+クリート】8.5mm+6.3mm=14.8mm
【公表重量】Cr軸220g、Ti軸190g
【価格】Cr軸189.90€(円換算23700円)、Ti軸未定
【公式HP】https://www.lookcycle.com/en/pedale/keo-blade-carbon-ceramic/
根元のカートリッジベアリングにセラミックを採用。
プラットフォーム中央直下のニードルベアリングはスチール製のままです。
その他の基本スペックに関しては、
2017年にリニューアルした第3世代『Keo Blade』と同じ。
表面上のデザインにも変化している箇所は見当たらず、
「2019年モデル第4世代=第3世代のカートリッジベアリングをセラミックに交換」
なのかと最初は思いましたが、
HPをよくよく読んでいくと、以下の記述がありました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【最適化されたスピンドル(軸構造)】
新しい『Keo Blade Carbon Ceramic』のスピンドルは、完全に再設計されています。
ペダルプラットフォームの直下で、
特大の軸が”内蔵ローラー”と”セラミックベアリング”を
通り抜けるように組み立てられてます。
この新たな構造によって100rpmで約-2wを実現。
また「ローラー~ニードルベアリング」間の距離が25%増加。
これにより、スピンドル全長に渡って「剛性」はUPし、
ひいては「パワー伝達性」の向上にもつながっています。
そして、更なる「信頼性」「寿命」のために「耐水性」も120%向上させました。
(防水性能はIPX6(ジェット噴射OK)、IPX7(水没OK))
これを成し遂げるべく、新しいスピンドルは、
Oリングワッシャーを備えた改良型エンドプラグで蓋をされ、
また、内部に二重リップシールも取り付けられています(上図参照)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
……なんともイメージづらい説明ではありますけど、
これを読む限りは、セラミックベアリングだけでなく、
スピンドルも大分良くなっている可能性が高そう(^^)b
嘘か誠か「100rpmで約-2w」という文言にも惹かれます。。。
19年間の長きに渡りLOOKペダルを愛用しているロマン・バルデ。
彼を擁するAG2Rは、3月のパリ~ニースでCeramicモデルを実践投入済み。
そして、Cr軸モデルならば、海外通販で既に購入可能。
HPの方にはCr軸の説明しかなく、
「まさか……Ti軸は出さない??」と一瞬肩を落としたものの、
デジタルカタログ内にTi軸モデルのラインアップも発見ε-(´∀`*)ホッ
LOOK愛用者としては決して見逃せませんから、
Ti軸発売と同時に脱兎の如く飛びつくつもりでいます(笑)
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チタン軸って、クロモリより踏んだ時に曲がるので、効率が悪くなる~な、事を聞いた事があるのですが、どうなのでしょう?
丸山さん、はじめまして(^^)「チタン軸が曲がりやすい」というのは初耳ですね。「素材的にクロモリよりも柔らかい」という一般論からの意見かと想像しますが、その点は硬めのチタン合金を使っていたり、太さで剛性を出したりで、”曲がる”という程には変形しないはず。体感的にも「チタン軸の踏み心地や回転が変」だと感じることも無いですし、特に気にしなくては宜しいのではないかと思います。
ニードルベアリングはスピンドルを直接転がるので柔いチタンスピンドルだと回転抵抗は増えますよ。硬いセラミックボールが抵抗を減らすのと同じ理屈です。
ヒルクライムにおいてもチタンの軽さのメリットを回転抵抗の増大のデメリットが上まると思います。
クロモリシャフトの回転の軽さはちょっとダンシングすれば体感出来ると思うので一度試してみてはいかがでしょうか。
オハナボーさん、はじめまして。そのように考えたことが無かったので勉強になりました!「クロモリシャフトの回転の軽さはちょっとダンシングすれば体感出来る」という話は正直俄かには信じがたいのですが、一度気にしながらクロモリシャフトとチタンシャフトを乗り比べてみたいと思いました(^^)貴重な情報ありがとうございますm(__)m
プラットフォーム面積700平米って我が家のざっと12倍
どんな人が踏むんだろう(笑)
公式調べたら700平方ミリでしたね
shigeさん、とんでもない間違いでしたね(笑)修正いたしました。ありがとうございます!