2月下旬、満を持して表舞台に姿を現した
パナレーサーのNEWタイヤ『AGILEST』(アジリスト)

その名の意味は、Agile(動きが機敏な)+ -ist(~の人)

 

2019年春より宇都宮ブリッツェン増田選手と密に連携。

3年にも渡るフィードバックとトライ&エラーの末に
ついに理想の黄金比へと たどり着いたガッチガチの自信作!

 

増田選手「機敏。超機敏履いたら一発で分かると思います。違うから履いてみてくれ。」

堀選手「車体を倒しても粘る。グリップがしっかり残っている。キンキンに攻められる。」

曽我部メカニック「軽いし、しなやか。触っただけでも違うなって。これ基準で全て行ける。」

阿部選手「無茶やろっていう要求に真摯に取り組んでくれた。これ選んで欲しいよね。」

 

個人的にも気になってるタイヤだったので、
サイクルモードで実物を拝んできましたよー(^^)

 

パナレーサー『アジリスト』

主な4つの特徴

 

  • 2020年に改定されたETRTO規格(参考ページ)に準拠したサイズ
  • NEWコンパウンド(ゴム素材)『ZSG Agile』
    ⇒グリップ力はそのままに、転がり抵抗-12%
  • 個性であった尖がり頭を廃止(オールコンタクト形状)
    軽量化に大きく貢献、走行中の違和感解消
  • 柔軟なNEW耐パンクベルト『TF Super Belt』
    ”しなやか”な乗り心地を実現

 

規格、形状、ゴム素材、耐パンクベルト、諸々すべてを改良。

重量もレベチに軽くなってたりして(25㎜でRace A EVO4:230g、Agilest:190g(-40g)
両者を比較するのも馬鹿らしくなるほどに全くの別物です。

 

だからこそ『EVO5』ではなく、新たな名前が授けられたのでしょうね。

転がり抵抗値を算出

 松木です。 Bicycle Rolling Resistanceが、ついに日本メーカー「パナレーサー」に目を向けました。  テストされたのは2モデル。オールラウンド『Race A Evo 3』と軽量モデル『Race L Evo 3』。 なかなか面白い結果が出ています。 パナレーサー『Race A&L Evo 3』の特徴【コンパウンド:ZSG(Zero Slip Grip)デュアルコンパウンド】雨天時にも高いグリップ力を誇る新開発素材。【コンパウンド形状:オールコンタクトトレッドシェイプ】接地面をわずかに尖らし、車体を傾けた際の接地面積を増やせる形状...

 

『AGILEST』はEVO4比で転がり抵抗-12%ということですが、
上のBicycle Rolling Resistanceテストによれば、
旧作Race A EVO3のテスト結果は芳しくありません(25㎜/6.9barで17.1w)

 

そして、EVO4はEVO3から転がり抵抗-10%を達成していましたから
理論上の『AGILEST』の転がり抵抗を計算してみると……

 

Race A Evo3の17.1w×0.9×0.88=13.5w(※あくまで理論値)

 

10w台で世界最高峰、12w台で他社競合メーカーと肩を並べられる数値ですから、
失礼ながら「ようやくまともな転がり抵抗になったのかな?」といった冷めた感想。

信頼感あるラウンド形状と耐パンクベルト

パナの代名詞でもあった尖がり頭オールコンタクト形状)は消滅。

 

「コーナーで深く倒した際、面接触してグリップ力が増す」メリットはありますが、
「通常走行時に違和感がある」「メリットがあるのはプロ、一部のレーサーだけ」
という声も多かったため、調査や試験をした上で標準的な形状にしたのだそうです。

 

その副産物として、尖がり部分を削った分だけ軽量化。

大層魅力的な重量になってますし、これは英断だったかと思いますねーb

 


(Photo:Bicycle Clubより)

こちらは3種類の耐パンクベルトです。

一番右が新開発『TF Super Belt』、真ん中が多分これまでの物、左のは試作品?

TFはTough(頑丈) & Flex(柔軟)の略。

 

増田選手「AGILESTはしなやかさがあるタイヤに仕上がっている点が特長です。」

 

確かに左や真ん中の物は、目が粗くて硬そうです。

対して右のTFはサラッとしており、いかにも柔らかそう!

 

この『TF Super Belt』はTLR以外の全モデルに採用、
そしてDUROにのみ+αで『Pro Tite Belt』も使用されています(以下参照)

スペック比較表(画像クリックで拡大)

AGILEST 無印 LIGHT DURO TLR TU
構造
ジャンル オールラウンド
軽量
耐久
チューブレス
チューブラー
特徴 側面に耐パンクベルトが無いので、サイドカットには弱そう。赤/青/スキンのカラバリあり 無印と同構造。使用素材を減らして20g減。パターンに機能的な意味は無い 2種の耐パンクベルトを使用。その一方は全面なのでサイドカットしにくい 耐パンクベルト無し 杉目は「コーナリング時に路面の感覚をつかみやすいから」という増田選手の要望から
用途 レース◎
練習〇~△
ツーリング△
上りが多いレースでのみ使いたいモデル レース△~〇
練習◎
ツーリング◎
チューブレス
ユーザー用
チューブラー
ユーザー用
重量 23㎜/180g
25㎜/190g
28㎜/210g
23㎜/160g
25㎜/170g
23㎜/220g
25㎜/240g
28㎜/260g
25㎜/220g
28㎜/250g
30㎜/270g
25㎜/260g
税込 6,270円 6,820円 6,820円 未定/4月中旬 10,780円

 

全体的にめちゃんこ軽いですねぇ~(^^;

 

左4種類の25㎜なんか(公表=実測だったらの話ですけど)
それぞれのジャンル内において世界最軽量。

 

DUROは耐久モデルにも関わらず25㎜/240gと優秀!

コイツこそ「幅広い用途に使える万能モデル」という感じがしなくもない。

 

逆に 前作『Race A EVO4』は全面に耐パンクベルトが配置されていたのに対し、
その後釜である無印『AGILEST』の耐パンクベルトは接地面だけになっているんで、
「外乗りでガンガン使うつもり」という方は、その点は気をつけた方が良さげ。

 

 

う~む、、、ロゴ部分のだけが少々引っ掛かりますな……

 

「ブランドカラーなので、こればっかりは何ともならない」とのことで
黒で紫無しバージョンの販売は、今のところ予定ありません(´•ω•`)ショボーン

 

ただ、こちらの鼎談(ていだん)を読む限り、
Agilest開発に注がれた時間と心血、なにより熱意の程がうかがえますし、
いずれ試して その真価を問いたいなぁと(タイヤのストックいっぱいだw)

 

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