松木です。
ワイズロード主催の「スポーツバイクデモ2018」に行ってきました。
目的はもちろん最新モデルの試乗。
スポーツバイクデモで試乗した5台+
11月に訪れたサイクルモードで試乗した5台、
計10台を複数回に分けてインプレッションしていきます(^^)
- Focus『Izalco Max Disc 9』
- Focus『Izalco Max Disc 8.8』
- Guerciotti『E740』
- Chapter 2『HULU』
- Chapter 2『TERE』
- Chapter 2『RERE』
- Ridley『Noah Fast』
- Ridley『Fenix SL Disc』
- BMC『Timemachine Road 01』
- BMC『Teammachine SLR 01』
例にもれずハイエンドばかりです(笑)
そのため、乗ってみても好感触のものが多かったのですが、
「あれっ?なんか微妙……」というものも中にはありました。
そういった車体は批判覚悟でブッタ切ります!
【中編と後編】
【過去試乗したハイエンドバイクのインプレッション】
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試乗インプレッション前編
フォーカス『イザルコマックスディスク9』98万(税抜)
つい先日発表されたFOCUSの新型エアロロード。
今回の試乗会の一番の目的でもあった車体。
【剛性】8.5点
【加速性】8.75点
【振動吸収性】9点
【巡航性】9.25点
【お気に入り度】8.5点
(※8点で「なかなか良い」)
面白みに欠けるバイク。
「速い」かと聞かれれば確かに速いです。
エアロロードながら比較的「軽い重量」
綿密に計算されているであろう「剛性」
それらから生み出される、それなりの「軽やかさ」
スピードに乗れば、カムテール形状のフレームと、
MAVICの40mmホイールが威力を発揮します。
失速感はしっかり抑えられていて「巡航性」も悪くありません。
ただ、高バランスが故に、逆に特化している性能が無くて特徴に乏しく、
また、感情に訴えかけてくるような”何か”を持ってもいませんでした……
発表された当初、そのフレーム形状を見て、
「最近のトレンドを寄せ集めただけで、あまり個性は感じられない」
と思いましたが、実際に試乗してみても同様の印象。
別に「良くない」と言っているのではありません。
高性能&高バランスな車体であるのは間違いありません。
ですが、
何か一つだけでも”Izalco Max Discにしかない魅力”が欲しい
というのが素直な感想。
何十というメーカーがひしめき合っている状況の中、
「アイデンティティ」は、少なからず必要だと考えます。
MAVIC『Cosmic Pro Carbon UST Disc』に
チューブレスタイヤが嵌められていて
「乗り心地」に関しては申し分ありませんでした。
それから、
シートステイは”しなり”重視で扁平だと思っていたのですが、
意外とそうでもなかったですね。
すごく細い訳でもないため、
「剛性(=機動性)」と「快適性」の間を狙っているっぽい。
フォーカス『イザルコマックスディスク8.8』54万
フレーム素材を『High Modulus Carbon』にグレードダウンしたセカンドモデル。
”9”と比べ、フレーム150g、フォーク22g重たくなりますが、
フレーム形状などの機能面に違いは見られません。
【剛性】8.5点
【加速性】7.75点
【振動吸収性】7.5点
【巡航性】9.25点
【お気に入り度】7.25点
(※8点で「なかなか良い」)
脚へと伝わってくる「剛性感」
速度が上がった際に感じる「巡航性」
この2点に関しては”9”との間に明らかな差は感じず。
ただ、走りに大分と”重ったるさ”があるな……
それから、車体のどこにもノードノイズを収束してくれる箇所が無く、
車体が細かく暴れている”ガチャガチャ”した乗り心地になってしまっていましたね(^^;
フレームの素材を変えたぐらいで
ここまで悪影響を及ぼすことはないはずで、
おおかた、アッセンブルされている「足回り」のせい。
Novatec『R5 DISC』+コンチネンタル『Ultra Sports』25c
Novatec『R5 DISC』は、前後セット1735g(リム重量535g)と重量級。
コンチネンタル『Ultra Sports』も
『イザルコマックスディスク』には到底似つかわしくない
「安さ」と「耐久性」だけが売りのような練習用タイヤ。
イケてなさ過ぎでしょ……
逆に言えば、
ホイールとタイヤを”9”と同じMAVICに交換しさえすれば、
『イザルコマックスディスク9』とさして変わらないのではないかと。
ですが、フレームセット価格は”9”が44万、”8”が38.8万。
価格はあまり変わらないため、
”9”を選んでおくと後悔することは少なそうですけどね。
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グエルチョッティ『E740』推定82万
イタリアの老舗メーカーGUERCIOTTI。
正直言って、メーカーにそこまで興味ありませんでしたが(笑)、
装着されていたContinental『GP5000』が気になり試乗してみることに。
【剛性】8.5点
【加速性】9.5点
【振動吸収性】9.75点
【巡航性】8.75点
【お気に入り度】9.5点
(※8点で「なかなか良い」)
「うおぉぉぉ~~~~タイヤすげえええええΣ(゚Д゚)!!!」
いや~、久々にビビっときましたね(^^)
まず、今までに感じたことのない路面接地感。
「微振動減衰性」が尋常じゃなく高いです。
ですが、Vittoria『Corsa』タイヤやラテックスチューブなどの
「しなやかさが乗り心地を生む」というタイプとはまた違った不思議な感触。
タイヤの厚み、わずか2.8mmの間に
微振動をカットする装置が埋め込まれているような……
”ザラザラザラ”というロードノイズが”サラサラサラ”と。
他に類するタイヤが思い浮かばない唯一無二と言える特長。
それからコーナリングが抜群。
サイドの「剛性」が高いためか、
倒した際に”ベチャッ”とタイヤが潰れてしまうことなく、
しっかりとした安定感があります。
これは、柔らかいフォークだとコーナリングが怖いのと同じ理屈です。
また、指で触ると他の部分よりも摩擦の大きい「Lazer Grip」が効いて、
タイヤが地面に食いつき、車体を深く倒しても滑る気が一向にしませんでした。
- 微振動が少ない
- サイドの「剛性」が十分
- 「Lazer Grip」の摩擦
故に、コーナリングが秀逸。
”速さ”を体感するのは、なかなか難しかったですが、
その点は科学的に実証されているので心配無用でしょう。
さて、タイヤの感想が熱くなってしまいましたが(笑)、
『E740』も普通に良かったです。
740gというフレーム重量から想像される通り、
一切の引っかかりを感じることなく「加速」。
踏み込むと脚が”ストンッ”と気持ち良く下りてくれるのは、
リム重量の軽いシマノ『WH-R9100-C24-CL』との相乗効果でもあります。
超軽量フレームにありがちな
「パリパリした嫌な脚当たり」
「コントロール性に乏しいヒラヒラとした挙動」
「失速感」
こういったネガティブさも特に無し。
文句を付けるような所は見当たらず、
そして「タイヤ」と「軽快さ」が心に強く響いてくるバイクでした。
自らの車体も大至急『GP5000』に履き替えたくなりましたねw
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松木様
今回もたいへん貴重な情報、誠にありがとうございます。
そして、なんと、今回のイベントには「HURU」も入っていたのですね。 どんなコメントが聞けますか、すでに内金を入れてしまった僕としては、ちょっとドキドキ(笑)しながら次回の記事アップをお待ちしております。
バイクは走るための道具ですから、美観や走行性能はとても重要です。 それに加えて、「所有欲を満たすこと」も重要なポイントだと思っています。 松木さんが仰る「アイデンティティ」とも似ているかもしれません。
先週末も平均気温4度の中、雨にも降られながら200キロほど走ってきましたが、自分が風呂に入るよりも先に、愛車をしっかり清掃整備しました。 いつまでそんな愚行ができるでしょうか(爆)。
ゆうぽんさん、こんにちわ!
所有欲を満たしてくれるのは大事ですね(^^)私の『S5』はまさにそんな車体でして、いくら最新モデルが出てきても、買い換えようとは露にも思わないほど気に入っていますね。「HURU」もきっとそういった類のフレームではないかと。
4℃の中で200kmは吹っ飛んでますね!!自分なら、疲れ切って車体をほったらかしにして寝てしまいそうですが、愛車を優先するあたり流石ゆうぽんさんです(笑) 年末年始は気が緩みそうですけど、見習って練習頑張ろうと思います(^^)b