松木です。
先日発表されたファクター『OSTRO』(オストロ)
山(軽量)、平地(エアロ)、石畳(振動吸収)に全対応できる
”Everything”
やはり2021年のトレンドワードが開発コンセプト。
『Emonda』『Tarmac SL7』 『REACTO』 『FOIL』なんかと同類であり、
「軽さ」という面では『Emonda』『Tarmac SL7』と数値は近く、
「振動吸収」に力を入れている点は『REACTO』『FOIL』と似ています。
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ファクター『OSTRO』の特徴
”山”
写真の仕様、コンポSRAM RED eTap(2242g)、ホイールBlack Inc Thirtyで
完成車実測6.88kg(ペダル無し)
コンポDura-Ace Di2(1931g)で組めば、ペダル有りで丁度6.8kgぐらいになる計算。
”平地”
NACAプロファイル(空力学的に最適な流線形)をベースに
その尻尾を切り落とした形状(いわゆる「カムテール」)を、
フォーク、ヘッドチューブ、ダウンチューブ、シートチューブに採用。
ワイドスタンスデザインのフォークにより、ホイールとの隙間は十分。
32㎜タイヤを取り付けられるクリアランスを確保すると同時に、
- ホイールの回転で生み出される前向きの空気の流れ(図①)
- 進行方向からやってくる向かい風(図②)
両者の衝突によって生まれてしまう空気抵抗を軽減します。
(まぁこれは何年も前から各メーカーで見られる技術ではありますがw)
”石畳”
そして、パッと見で目に付く抜群に細いシートステイ。
加えて、最悪の凸凹である”パヴェ”をもクリアできるように
「32㎜極太タイヤを装着可」「カーボンレイアップの工夫」といった
アプローチも駆使して「衝撃吸収性能」は徹底的に高められています。
この3方向から「快適性」に注力している点が、
『OSTRO』の最も大きな特徴だと思いますね(^^)
以下、各所の特徴・重量・カラーラインナップなど。
(写真クリックで拡大、参照Cyclingtips)
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『Tarmac SL7』『Emonda』『Reacto』『Foil』と比較
Ostro |
Tarmac SL7 |
Emonda SLR |
Reacto |
Foil |
|
フレーム重量 | 公表780g (54サイズ、Flickerカラー) |
公表800g (56サイズ) |
実測794g(参照) (54サイズ) |
公表965g (Mサイズ、54相当) |
公表970g (サイズ不明) |
フォーク重量 | 公表420g | 不明 | 実測373g | 公表457g | 公表350g |
エアロ性能 | ★★★★ | ★★★★ ~★★★★★ |
★★★ | ★★★ ~★★★★ |
★★★★ ~★★★★★ |
エアロデータ | データは無いが、『Reacto』や『Emonda』より扁平な形状のため、空力はかなり良さそう | 旧型Emonda比で、ラルプデュエズ₋15秒、Mt.富士ヒルクライム₋21秒 |
前作比₋1w(45km/h) | こちらのベロドローム実験よりVenge Vias並みと判明している | |
対応タイヤサイズ | 32c | 32c | 28c | 30c | 30c |
BB規格 | ねじ切りT47 | ねじ切りJIS | ねじ切りT47 | 圧入BB386EVO | 圧入PF86 |
主な付属品 | ・Black inc製ステム一体型ハンドル ・Ceramic Speed製BB |
専用ステム | 無し | 無し | 無し |
フレームセット 税抜価格 |
590,000円 | 550,000円 | 396,000円 | 369,000円 | 460,000円 |
ラインナップ |
トライスポーツHP |
全Tarmac |
全Emonda |
完成車 フレームセット |
全Foil |
強み |
・快適性の高さ |
・エアロ性能高い ・科学技術の粋 |
・万人受けの乗り味 ・手頃な価格 |
・シートステイ細め ・手頃な価格 |
・エアロ性能高い ・極細シートステイ |
- 「重量」は『Tarmac SL7』『Emonda SLR』に匹敵する軽さ
- 「空力」は、NACA由来のエアロ形状から期待できる(Tarmac SL7レベル?)
- 「快適性」に関わるシートステイは極細で(≒『FOIL』)、32㎜タイヤで半グラベル化
- BB規格がねじ切り式であるのは、音鳴り予防の観点から〇
- ステム一体型ハンドル、Ceramic Speedが付属するとは言え、一番高い!!
客観的に見れば、
『OSTRO』の運動性能・バランスはかなり優秀そうではあるんですけど、、、
『Tarmac SL7』という化け物の存在と、59万という高価格がネック……
よほどFactorに入れ込んでもいない限りは、
- 同じ価格帯⇒現世界一の”Everything”バイク『Tarmac SL7』
- 「快適性」を重視⇒13万安い『FOIL』でOK
- 予算が限られている⇒『Emonda SLR』か『Reacto』
というのが一般的な思考回路な気がします。
う~む……群雄割拠すぎる……
良いフレーム選びたい放題なのはありがたい一方で、
メーカーにとっては世知辛い世の中になったもんだ(^^;
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